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血塗られた剣は救いの剣  作者: リュミエール
第1章 相対する二人
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プロローグ

「ククク…ようやくだ。ようやく私は神になれるのだ!」

 世界樹のふもとで銀髪で長身の男、ギンが高らかに笑いながらそう言った。

「どうしたブラド?お前、前に言ってたよな?私を止めると。早く止めてみろよ!」

「チッ!このやろう…好き放題言いやがって…」

 俺はすでに体力を使い果たし、その場に崩れ落ちていた。

 このままだと世界が滅ぶ…どうする…どうすればいい…

 そんなとき、俺の目に映ったのは、ギンの背後で魔方陣で拘束された、緑色の髪をした少女だった。

 どうやら世界樹の力はあそこに集中しているようだ。なら、あの少女を殺せばあいつの野望は止められるかもしれない。

 あの少女には恨みはないが、そうでもしないと世界は滅んでしまう。だったら、やるしかない。

 俺は残った力を振り絞って立ち上がり、左手に握られた銃と右手に握られた剣を構える。

「ほう、立ち上がるか。だがもう遅い!」

「まだだ…まだ終わらせねえ!」

 俺はギンに向かって走り出し、銃をギンに向けて引き金を引く。

 銃から放たれた魔力の弾丸をギンはあっさりと二本の剣で弾かれる。

 俺とギンの距離が剣の射程範囲内に入り、俺はギンに剣を振るう。

 ギンはそれを受け止め、俺の剣を弾き飛ばして反撃の一振りを俺に向けて放つ。

 俺は横に飛んでそれをかわし、体勢を立て直して銃口を向ける。

 それを見て、ギンは慌て出す。理由は簡単だ。俺が向けた銃口の先にいるのは、ギンの後ろに隠れていた少女だから。

「お、お前!なんのつもりだ!」

「なんのつもりか?んなもん、見てりゃわかるぜ!」

 俺は引き金を引き、撃ち出された魔力の弾丸は少女の心臓を貫いた。

 その時、女性の声が聞こえた。

「ブラド、感謝します。これで再びやり直せる」

「やり直す?なに言ってんだ!そもそもお前は誰だ!」

 声の主は俺の問いかけに答えることなく、大地から光の粒子が現れる。

「な、なんだこれ?一体何がどうなって…」

 俺が答えを出す前に、光の粒子は一斉に輝きを増し、辺り一帯を光で覆い尽くす。

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