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17.vs格闘王再戦、成長の証

 《さぁ、今年も始まりました第三回闘技会本選!大盛況につき今年から実況の放送も始まります!実況を勤めますは私ドランク、そして解説にはー》

 《技のデパート、理論やら開発はできても持病のせいで試合はできない悲劇の美少女リノたんですー》

 《この二人でやって行きます!あ、ちなみにこれはラジオでも流してるので、地上で液晶見てる友達がいたら教えてあげよー!番号は103だぁ!》

 《露骨な宣伝ですがまーいいでしょう。それよりも今年の一回戦、いきなりこの二人が当たったかー。》

 《零士選手、セレナ選手共に第一回闘技会からの本選常連選手となりますね!》

 《そして去年セレナ選手は零士選手に3回戦で負けてるんですよー。なので今年初の本選試合がリベンジマッチという面白い展開になってますー。》

 《零士選手と言えば分かりやすい強さで有名です!無敵の多さと超必殺技の高性能具合。そして通常技もかなり強い!隙の無い万能っぷり!》

 《対するセレナ選手はゲージ依存型といえるけど、ゲージの回収や溜めの技をいくつか所持していてゲージ管理は上手いと思う。何よりも即死技が 二種類(凍らす奴と稲妻)あるってのが恐いよね》

 《さて、どっちが勝つのかぁー!!試合は間もなく始まります!!》


 今年から実況と解説がつくとは聞いていたけど中々騒がしい方々です。


 コロッセオへとはいれば去年同様の服装で零士が立っていました。まぁ私もですが。


 「久し振りだな!さぁ、掛かってこい!」

 「負けるつもりはありません!」

《ROUND1 FIGHT!》

『BGM(零士側):格闘王~その拳は強く~』

『BGM(セレナ側):神の残した暴虐女王』



 「契約執行!グングニル!」


 姿がかわる。零士のスペックの高さと闘うのならば力でごり押しするべきでしょう


 「レーヴァテイン!叩き込みますよ」

 「去年とはかなり闘い方がかわってるな!」

 〈あははは、ははははは!凄い、凄ぉい!なにこの強さの塊!天に愛されているとしか思えないこのスペック!良いわぁ!〉


 相手が理不尽なくらい強ければ強いほどやる気がでるとか抜かしていたレーヴァテインを零士へとぶつけてみました。結果近距離にて拳と剣のぶつけ合いです。


 零士の拳とレーヴァテインがぶつかり合う。仮にも神が創りし大剣とまともにやりあえる零士の拳には脱帽すべきでしょう。しかし、レーヴァテインは削りのダメージを与える魔剣です。格ゲーならばガードしてなければ意味がなくても現実世界ならばその拳を削ります。がりがり、と音をたて零士の拳を少しずつですが削って行きます。

 しかし流石は格闘王の名を持つ零士。削られようとも意に関せずレーヴァテインを掴み上へと投げます。

 レーヴァテインを手放すと私は攻撃手段が消えてしまうために私も一緒に宙へと跳んで行きます。そのまま『3段蹴り』をまともに喰らい、止めとばかりに肘鉄で少しだけ弾き飛ばされてしまいます。


 まぁ、スーパーアーマーのお陰で殆ど仰け反りませんでしたけど。


 普段よりもLIFEが上がっている分何時もよりは硬くなっている私は まだ三割ほどLIFEが残っています。


 「唸りなさい!!レーヴァテイン!!」

 〈勿論!あの男の無敵ごと喰い千切って差し上げます!〉


 『道拓きし斬撃』発動。無敵移動をしているその無敵(・・)を斬り飛ばす。


 これ、無敵だらけの零士対策として特訓したとっておきの技で無敵をも突き破る完璧チート技です。とは言えダメージが殆ど入らないという欠点こそありますが関係ありません。


 〈くふふふふふふ、くふふふふ!!!昂ります、こんな極上な獲物の本来斬れぬであろうものを斬るこの感覚!快ッッ感!!もう最ッッッ高でしてよ貴方!!!〉


 「ぐぁ、まさか、無敵を……」

 「その通り、沈めます!」


 後はゲージを使わずにレーヴァテインを振るって零士のLIFEをゼロへと変えて行きます。

 「ただでやられはせん!」

 「んな!?」


 やられながらも『バーストキック』を空中から放つその姿はまさに格闘王の名に相応しいと言えます。


 でも残念ながら、私のATKが上がっていて零士のLIFEが下がっている今ならばレーヴァテインを一突きすれば恐らく…



《K.O!WINNERセレナ!》


 ギリギリでしたがなんとか倒しきれましたか。

 しかし今年も家庭用ラスボス仕様ということで間違いはなさそうです。


 そして1ラウンドさえとってしまえば正直恐怖も負ける気もしません。3ラウンド目まで行けば私の不利は明らかですからこのラウンドでさっさと勝負を決めに行きます。


《ROUND2 FIGHT!》

 『賢き槍は支援に徹する』発動。

 敵のLIFEはさっきのラウンドよりも増えてますがそんなの関係ありません。

 なにしろ私の場合1ラウンドさえとっていればもう勝ち同然ですから。

 先程と同様に無敵を斬りs…、なげられた?!


 「何時の間に…近寄っていて」


 〈開幕後ろへとワープ(・・・)してきてた!それより不味いわよぉ!この感じアーマー殺s〉

 「ダイナマイト・フィーバー!!!」


 レーヴァテインが私に助言をくれてる最中にも限らずに攻撃されました。

 飛び上がり、地面へと着地する衝撃で地面を揺るがすことにより衝撃波を出しそれで攻撃する技のようです


 「しま、……って!?!?」


 「悪いな!アーマーあるなら近寄らないのが得策なんだが、お前さんはあまりその剣を使いこなせてないらしいから近づかせてもらう!!」


 どうやら『ダイナマイト・フィーバー』とやらはゲージを使わない技らしく。どっすんどっすん跳んで跳ねてで着地による振動攻撃を喰らって行きます。

 ごりごりと削れていく自分のLIFEに戦慄しながらも反撃の一撃を放ちます。


 念のため5ゲージのみをレーヴァテインへと込めて一気に撃ちます!

 「爆炎斬撃剣(フレアブレード)!!」

 「ぐぬぅ!?」


 3倍ですのでフルゲージ版とほぼ同じ威力が出てるはずです。


 「…やるが、甘いな!!」


 実質フルゲージ版『爆炎斬撃剣フレアブレード』を耐えきったと言うのですか!?


 同時に私の姿が元の痴女スタイルへと戻ります。LSラストスキルの効果のせいです。

 ちなみにLIFEは通常時の最大値より多く残っていれば最大値まで減りますが、今回は既に最大値を下回っているために関係はありませんね。


 何故か1ドットLIFEが残っている零士の拳が私へと迫ってきて……、





 『永遠に凍り続ける世界』発動。相手は死ぬ。


 「…………!?!?」

 「いや、本当に焦りました………焦ってタイミングミスるかと思いましたよ。」


 グングニルの契約執行が解除されたとは言え私のゲージが0になるなんて事もなく、10ゲージ残っていたので普通に『永遠に凍り続ける世界』でカウンター即死攻撃を撃ってしまいました。


 なんとも言えない表情で凍ってしまった零士を見つめ一言差し上げます。


《K.O!WINNERセレナ!》

 「今年は私の勝ちとさせていただきます。また、来年お逢いしましょう。」


 《決まったぁぁーー!!!二連覇中のチャンピオン零士をストレートで落としてしまったー!去年の3回戦の雪辱を果たしました!2回戦に出場するのはセレナ選手だぁー!》

 《最初、去年とは大幅にスタイルを変えてきたから何事かと思ったけどゲージを一気にMAXにしたあたり相変わらずっぽいけどね。最後はお馴染みの相手を凍らせる凶悪な一撃で締めてたし。》

 《最後、騎士っぽい出で立ちから去年の2回戦以降の眼福な服装へと替わってましたねー、いやー嬉しい!》

 《………変態め。》


 〈五月蝿い放送ですわね…。抉ってきましょうか?〉

 「問題になるからやめてね?」

 〈主。最終ラウンドは正直運ゲーになりそうでしたので1ラウンドも落とせず勝てたのは見事でした。〉

 〈主様ぁー!次は私を使ってくださいね?ね?〉

 「決勝はたぶん使うかもだけどそれまで出番あるかなぁ…」

 〈主様ぁ!?〉


 試合を終えて契約した霊達と戯れながら観客席へと向かえばマライアちゃんとミカンに迎えられました。


 「おめでとう!去年のあんた、本当に悔しそうだったし勝ててよかったわ。」

 「セレナさんもだけど、セレナさんの相手の人もすごく強そうで私ドキドキしてました!」


 「二人ともありがとうございます!……知り合いの試合も当分ありませんしお食事にでも行きませんか?……マライアちゃんはTAG戦の為にも観戦していても良いですよ?」


 「いえいえ行きますよ!寧ろ息を合わせるためにも交流をしておきたいかなって、」


 「冗談ですよ、ではアルカを拾ってさっさと食べてきましょうか?」


 二人を連れて食事へと行きます。

 ちなみにヴォルフやジング爺等個人戦参加者の知り合いは皆今年からできた選手控え室にいます。

 選手控え室去年まで無かったんですよ…。


 さぁ、アルカを拾い食べに行きましょう。今日は久し振りのクレープです♪



 ―セレナ二回戦進出!―

「おそらく来年も出てくるでしょう。ですからその時、ええ、その時こそ私の力をも使ってあの男を倒してしまえば良いのです。」←去年

「契約執行!グングニル!」←今年


「主様の馬鹿ぁー!!!」

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