10.修行、闇の力とかいう変身キット
「闇というものには形はありませんから自由につくって」
地上の一角にてキャンプ擬きを作ってる私とルー。ドクターに付き合ってもらって色々実験するのは来月から。
今は契約関連のルーに説明をしてもらっています。
因みに服装は戻しました。勝負服ということで納得いただきましたし。
どうやら汎用性は高いらしく、私が技を自分で作れるようなのです。
「元々闇はこれといった定義がありません。私はアンチ光とでも言うのかな…、光の無い状態黒一色、月の無い夜、そんな感じの力だとでも思えば良いよ、多分。」
「もしも門を開いていたら闇といいつつも悪の性質を持つ精霊との契約できる適性が着いていましたので主様は良く耐えましたよね。私と契約さえ結んでしまえば悪になろうが何になろうが自由ですので」
ルーデリカという精霊は闇の精霊の中でも格が一番高い精霊であるらしく、どんな闇でも扱うことが出来るという。
まぁ本人に得手不得手はあるとのことではあるけど。
「形は無い、故に一から考えられるとは言えキャパシティにも限度があるからね?それとこの状態だと主様の元々の技が無くなりますからー、さっさと作らないとですよー。そのかわり私からの好感度は突き抜けているのでなんと、最初っからLSが使えます!」
『夜は終わり。再び朝が来る。』
・契約執行状態を解除が条件。
純正の即死を放つ。回避、防御不可能。
発動と同時に契約執行状態は終了となる。(使用ゲージ2)
「最強と言えるLSよね。ゲージ2しか使わない癖に問答無用の即死だもの。」
とりあえず契約執行状態になってみた。…なんか黒一色のゴシック風なドレスに服装が変わったんですが…。しかも紫色のリボンでポニーテールにされてますし。
ついでにくるくると私の身体の周りを一つの手鏡が回ってるんですが、
「流石は主様、似合ってますよ♪」
確かにこの身体の美貌を考えれば似合ってるというか似合わないのなんてよっぽどセンス無い服位でしょうし。
「えっとこの鏡は?」
「契約執行をすると武器がてにはいるの。大抵は戦力増量のために契約する人が多いしね。で、その手鏡が主様の武器みたいです。」
「この手鏡で殴ったところでダメージはないね。どうやら飛び道具を反射するのと、アンチ光属性をもつ私の特性が出ちゃったらしくて光の攻撃を倍返しに反射するらしーよー」
思ったよりもかなり強いかもだけど、それって要は私みたいなタイプに効果的ですよね。つまり私殺しなんですかねー。
「とりあえず主様が持たない近接系統の能力を考えてみたらどうでしょう?」
零士も大概だけど、私もおかしい性能なんですよね。
この世界には本来存在しない技抜けに頭のおかしい弾幕っぷり、極めつけに一撃当身。
それに加えて、今度はキャラ変更したのかってレベルの性能変更ですからね。
さて、どんな風に私を改造していきましょうか…。
色々考えていた結果、何故か中~遠距離の性能に当て身を使って立ち回るキャラになってしまいました。
契約執行時はこんな感じです。 なお、名前は私が決めたものは殆んどありませんよ?センスないのは私のせいではありませんよ?
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名前:セレナ(契約執行対象:ルーデリカ)
LIFE:765 / ATK147 / DEF71 / ゲージ15
・必殺技
『闇のお返し』
・発動中に受けたダメージを無効。
その分のダメージを相手に与える。
『闇波動』
・地を這う形状で出される闇の衝撃波。
『疾闇波動』
・斜め前へと放つ飛び道具
『真空影投げ』
・影から出てくる自分の姿形をした影が、相手の足元に体を入れて掴み背負うようにして回転をかけて投げ飛ばす。
『闇切り』
・闇の斬撃を放つ。
範囲は自身の腕2本分までの距離
『闇の翼』
・自由に空を飛ぶために作られた翼。
見た目は烏の翼。
・超必殺技
『闇帝』
・頭上で交差させた両腕を一気に地面まで振り下ろすことにより、周囲に闇の波動の柱を立てる技。
飛び道具を打ち消す。(使用ゲージ1)
『闇夜における空からの贈り物』
・闇帝のモーションから放たれる。数本の雷をランダムに落とす。
ただし、自身に判定は無い。(使用ゲージ1)
『闇夜に耀く夜咤鴉』
・黒く染まった陽の光が相手を裁く。
技発動後一定時間内に相手から攻撃を受けた場合のみ発動。
割合ダメージ(6割)(使用ゲージ5)
『ルー様の戯れ』
・なにがおこるかわからない。(使用ゲージ2)
『歪みし私の世界への渇望』
・一試合につき一回のみ使用可能。
LIFE50%未満が条件。
発動ラウンドのみ。
ハイパーアーマー装着及びゲージ自動回復(大)
次ラウンド移行時にゲージ3本追加。
・技能
『ワープ』
・ワープ移動が出来る。ワープ間は無敵。
『闇ワープ』
・闇を使ったワープ。闇を纏い移動する。
『闇ワープD』
・『闇ワープ』に見せかけた騙し技
『浮遊』
・常に浮いているため地上判定の技を受けない。
『ゲージ変質:魔力』
・ゲージが闘気から魔力へと変質。使用技が魔力の場合はそのまま、闘気の場合は倍になる。
『防御なぞ我が覇道には存在せず』
・常時自動発動型
ガード不可能になる。
ゲージ回収率4倍
『闇の鎧』
・残りLIFE25%で自動発動
そのラウンドの間スーパーアーマー装着
『特殊抜け』
・攻撃を喰らってる際に発動可能。
技から闇を纏い抜け出す。(使用ゲージ0.5)
『模倣の才覚』
・たまに他人の技を覚える。
技の習得時に大幅のプラス補正付与
この体にふさわしい言葉使いと思考になっていく
・称号
『純なる闇の精霊からの寵愛』
・契約執行中はLIFE自動回復(大)を得る。
『唯我独尊の疑い』
・自分が良ければそれでよしと思う人間性が見える。
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突っ込む気になれば突っ込めますが敢えて言いません。
読みのおかしい技があるのは前からですし、気にはしてませんがやはり中二病の気はあるのでしょうか?
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やっぱり頭がおかしいと思います。
特に、『防御なぞ我が覇道には存在せず《主様はこうでなくては》』。ルーのせいでしょこれ、しかもゲージ回収率4倍とかいう微妙な恩恵。自動回復でもゲージ溜めでもなく回収率。まぁ、アーマーのお陰でダメージ受けながらゲージ回収→直ぐ様超必殺技ぶっこむ。といった戦略とれるんですよね。
後手鏡が載ってないのを疑問に思ったら、グングニルのようにゲージ依存してるわけではないから載らないらしいです
色々と実験のしようがあって楽しいです。
同じ近距離が苦手なタイプであってもかなり性質が変わるため楽しめます。
私はもっと強くなれる、そんな確信を得ることは出来ました。
※※※※
夜、静まり返っている。
主様は寝ている。私の力を使うのに疲れてしまったんでしょう。
ういやつよのう。
……………さて、そろそろ出てきてもらいましょうか、そこに隠れてる人へ
闇の柱を避ける音がする。
「危ないではないか!」
若草色の着物に桃色の帯。金色の簪を挿した黒く艶のある長い髪をポニーテールにしている少女が刀を抜いて立っている。
つまり避けたのね。
主様の睡眠の邪魔をさせるわけにはいきません。
「拙者は野良試合をしていただ…」
「却下。主様は寝ている」
「ソコをなんとか出来ぬか?!」
しつこくされても嫌。私のものは全て主様のもの。この目も唇も心臓も髪の1本から全てが主様のものなのですから、このような有象無象私の姿を見せることすら許せません。
潰しましょうか。
「主様ではなく我が相手をする。」
「ぬう、このおなごがか…?」
見た目で判断する時点でこの者がたいした実力では無いことが窺える。
主様は私の実力を察して、迷うことなく奥の手をきってきた。
主様の技などを確認できた今ならわかる。あの場面で他の技を振っていたら私の圧勝でした。
主様の優れているのは魔力と恐らく直感。
故に素早く決めないと起きてしまいます。起きるといつのまにか同衾しているー、と驚かせる作戦がパーになってしまう。それは嫌だ。
「…全力で叩きのめす。」
夜中。一人の野良剣士の心を折れる音を聞き、嬉しそうに遠くへと捨てに行き、ひどく満足な顔を浮かべ自身の主の寝袋の中へと浸入し主へと抱きつきながら寝ている闇の精霊の姿があったとか。
LSが技表に出ない理由?
ルーデリカさんにだって誤算はあるようで
次回にて詳しく説明されます。




