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ジャストワンチャンス

作者: みつ


誘拐犯から、連絡があった。山見は、電話に出た。



山見の娘は、ある日、忽然と姿を消した。警察に届出をしたが、一向に手掛かりは、なかった。



そして、数日後、名前なしで、見た目が同じで多くのカプセルが詰められてある小瓶が送られてきた。



時間が経過して一週間後、誘拐犯から、ついに電話が掛かってきた。


山見が電話に出ると、誘拐犯は言った。


「数日前に、お前にカプセルの瓶詰を送ったよな?あのカプセルは、一つだけ覗いて、全てが猛毒入りだ。一つ選んで、飲んでみろ!飲んだら、娘は返してやる。どうだ、できないだろう!?ヒャッハハ!!」


それを、聞いた山見は、妻に、そのカプセルの瓶詰を持ってこさせた。


そして、その中から、一つを選び、飲んだ。


山見は、しばらくして、倒れた。


そして、救急車で運ばれた。泣き叫ぶ妻が、同伴していた。



数日後に、山見の子供は、無事に警察に保護された。


特に、犯人に何もされることなく、犯人が放出したのだった。


入院中の山見、その妻と子供は、「今」は、みんな生きていた。


山見は、まだ昏睡状態だ。


夜になり、山見は昏睡状態のまま、病室の集中治療室にいた。


一人の男が、そこに入ってきた。


その、病院の医者だった。


「山見、お前は昔から何となく気にくわなかったんだよ。何となくな」


そう言って、立ち去ろうとした。しかし、集中治療室のドアが空かなかった。


「なぜだ、どうしてだ?俺に関わらないだけで、お前は生きれたのに・・」


その声に、振り向くと山見が立っていた。


絶句する医者。しかし、声が出なかった。


「もう、お前にチャンスはないんだよ。チャンスはないんだ。俺の世界にお前は、いらない。俺達の家族の絆を深めてくれたが、与えるのは『死』だ」

医者は、気を失った。


眼が覚めると、出口のない部屋に、カプセルの瓶詰があった。


声が聞こえた。


「一つを選び、飲め」


その声のままに、身体が勝手に動き、一つのカプセルを飲む。


しばらくして、悶え苦しむ。考えられない苦痛。

それが、長い時間、続き、意識がとぶ。


眼が覚めると、同じ気色で、同じ声が聞こえて・ ・・


未来永劫なのか、それは分からないが永い永い間、それは繰り返されることは、もう決まっていた.

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