会議と魔法は踊って舞う
投稿が遅れてしまい申し訳ありません。
ンィーやってました!今嫌いな数字は80.1ですね、楽しすぎてヤバいですがこちらの方も投稿していきますので引き続き楽しんでくれると嬉しいです!
「ただいまー・・・」
昨日はあんなにテンション上げて帰宅したと言うのに今回は違った。勇者の生まれ変わりと魔王の生まれ変わり、心から愛し合う恋人にならないと世界が滅びる、皇さんと付き合う・・・
「いや、無理でしょ・・・」
帰って来て早々にソファに倒れ込む、これからどうなるんだろ私。本当に皇さんと付き合うのかな・・・というか私は皇さんを好きになれるのか?そもそも皇さんを恋に落とせるのか?無理でしょ、相手は皇グループのお嬢様で住む世界も違うし同性同士だし・・・でも世界は滅びて欲しくない、まだまだやりたい事は沢山ある。
「なんとかしないと・・・」
グズグズしていても何も始まらない。ゴールは決まっているのだ、ならそれに対して走り抜けるだけだ。私の青春を邪魔する障害は早く取り除かないと。
「という訳で第一回作戦会議じゃあ!」
ホワイトボードに作戦会議と書いてぽさを出す。何事も形から入れば自ずと中身もそれ相応になっていくものだ。
「その板はどこから出したのだ?」
「さっき物置から引っ張って来た、さてクリカラさん出て来てください、今までに集めた皇さんのデータをまとめて頂戴な」
クリカラは私の体から出て来てソファに立てかける様に身体を着地させた。
「その口調はなんだ?まあよい。皇舞桜は皇グループの会長の一人娘であり中学の頃からその品格を持って過ごして来た様だな。周りには四天王と呼ばれる者たちがおり皇舞桜との接触しようとする者を近づけない様にしている様だ」
「そう、それ。まずこの四天王をなんとかしないとダメそうだよね。四天王から攻略するのはゲームじゃ定番だし、今は運がいいのか四天王と呼ばれる人には会ってないっぽいけど」
「ふむ、なるほど。まずは四天王の情報と皇舞桜の情報集めか。しかし四天王から攻略と言ってもどうするのだ?」
「友達になって信頼してもらうとか?まあ、そこら辺は会ってから具体的な作戦を立てよう。皇さんも好みのタイプとかなんも分かってないしそこら辺にも探りを入れないと」
「皇舞桜は確か隣のクラスだったよな?そこで友人を作って情報を提供して貰うのもいいかもな。それと我も魔法で色々とサポート出来るはずだ」
「あ!それ!気になってた!クリカラってどんな魔法使えるの?」
今私が知っているのは身体強化ができる強化魔法と物体を別空間に置いたり取り出したり出来る収納魔法と上手く視認できなくなる撹乱魔法だ。
「今思い出せてるのは前に見せたのと感覚を持った霊を飛ばせる分霊魔法、念力を起こし物体を動かす念動魔法、傷を癒す回復魔法、火炎を操る炎魔法、体に魔力の防壁を貼る防護魔法だ」
「おお!思ってたより役に立ちそうなのある!炎魔法とかあるんだ!私、使える!?」
「魔法は技術だ、使えるとは思うが魔法は我に任せておけ」
「えー、使ってみたいんだけど」
「・・・この世界から魔法は一度消えた。魔法具は壊れ人々は魔法の使い方を忘れてしまった。我がもう一度教えることもできたがしないかった何故か分かるか?」
「優越感?」
「違うわ!戦争の火種になってしまうからだ。魔法を使える者と使えない者が現れれば差が生まれ争いの元となるだから我は魔法を教えず時代の流れに身を任せたのだ」
「はぁーなるほど。一度私が魔法を使えると後々面倒になるかもってことね。分かった、魔法はクリカラに任せる」
「任された」
使いたかったのは本当だがクリカラの想いを無下にしてはいけないだろう。それにクリカラを通して使えるのだから良いでしょ。
「というか、私の事を見てたのが分霊魔法って魔法?どんな感じなの?」
「試すのが早いだろうな、分霊魔法!」
「え、ちょ!」
心の準備も無しにクリカラが魔法を唱えると私の体はバタンと倒れ込んだ。そしてそれを私は見ていた。
「え?なんで私が見えて・・・」
「これが分霊魔法。体から意識と感覚を取り出して自由に動き回る事のできる様にする魔法だ。壁もすり抜けられるぞ」
「お、おお。なんか浮いてて感覚が慣れないんだけど・・・」
「もっと自由に動かせる、地面に縛られるな背中に翼が生えていると思えば良い」
「オッケー、やってみる」
クリカラに言われて通り歩く事を意識せず飛ぶ様に体を動かすと。
「うわ!」
勢いよく上に行き天井にぶつかるが・・・
「あ、すり抜けるんだった」
天井をすり抜け上の階の人のリビングを覗き見ていた。部屋は暗く誰もいないようだ。自分の部屋に戻ってクリカラに訊く。
「凄いねこれ。どこまで行けるの?」
「行こうと思えばどこまでも。しかし魔法を使っている間は本体は動けないし魔力を使っておるから使いすぎない様に」
「もし、魔力を使い果たしたらどうなるの?」
「魔法に組み込まれている安全機能が働いて強制的に引き戻される。安心せい、酷い事にはならん」
「それは良かった、これでカンニングし放題だね」
「言っておくが不正行為には魔法は使わんぞ」
「ちぇ、分かってるよ」
言ってみたがダメだった。まあ、そんな方法で点数取ってもパパとママに自慢できないしする気ないけどね。分霊魔法を解除して元の体に戻る。
「これで皇舞桜の近くに行けば何か情報を得られるかもしれんぞ、有効に活用せよ」
「不可視のストーカーって事?なんか嫌だ・・・」
「言っておる場合か。情報を集め皇舞桜と恋仲にならなければ世界は滅ぶのだぞ。使えるものは使っていかんとあっという間に時間は過ぎ去るぞ」
「それはそうだけど・・・使えるものね」
確かにただでさえ相手は皇グループのお嬢様で高嶺の花。手段を選んでいてはあっという間に期限が来てしまう。だとするならば・・・
「よし、だとすると媚薬を盛るっていうのは?」
「最低だな、お主」
「はぁ!?クリカラが手段を選ばずにしていいって!」
「流石にそれはどうかと思うぞ。それにそれが心から愛し合う恋人になるかどうかと言われると違うだろう。その辺はどうなのですか女神様?」
クリカラがそう言うとどこからともなく声が聞こえてくる。
「はーい!ダッメでーす!ちゃんと正攻法で恋仲になって下さーい」
「うっわ!出たわね!」
「言ったでしょ?見させて貰うって。いつも見てるから私を楽しませてね」
いうだけ言って女神の声は聞こえなくなった。
「やっぱ邪神じゃない?あの女神」
「なんて事を言うのだ!」
いや、だって・・・ねぇ?
「そういえば思い出せてるのはって言ってたけど他にも魔法覚えてたの?」
「ああ、もっと色々な魔法を使えたのだがな忘れてしまってな」
「年寄りみたい」
「実際数千年も眠っていたのだ、忘れても無理は無かろう。魔法を使っていけば思い出してくるはずだ苦労をかけるな」
「今ある魔法を使いながら皇さんを恋に落とす為に情報を集める、これが今の目標って事でいいわね?」
「それで良い。ゆっくりしている時間は無いと頭に入れておく様に」
「はーい」
そう言いながらゲームの電源を入れる。
「・・・何をやっておるのだお主」
「テレビゲームよ、数千年前にはなかったでしょうけど」
「それはそうだが、我が訊いているのは何故今テレビゲームをしようとしておるのだ?」
「別にいいじゃん、ゲームくらいさせてよ」
「時間は無いのだぞ、少しでも魅力的になる為に勉強や自分磨きなどをしたらどうだ?」
「えー・・・そこまでやらないとダメなの?」
「皇舞桜は全教科満点なのだろう?お主も努力してそこまで行ければ気を引けるかもしれんぞ」
「・・・・・・」
カチカチカチカチカチカチカチカチ・・・
「おい」
「・・・・・・」
カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ・・・
「おい、お主!黙ってゲームをするでない!」
「あー!もう!うるさいな!人には休憩が必要なの!今日ぐらいいいでしょ!」
「まだ始まったばかりであろう!」
「はい、聞こえませーん!バーリアー!」
「子供か!」
「子供だわ!まだ十五歳だわ!」
「成人してるでは無いか!」
「数千年前の常識持ち出さないでくださーい!今は二十歳で成人ですー!」
「五歳しか変わらんでは無いか!」
「あー!うるさい、うるさい!女神ー!この剣黙らせる方法とか無いのー!」
「お主が勉強を始めれば黙るだろうな」
「クリカラには訊いてない!てか、私の時は無視かあの女神!」
「当然であろう、女神様も勉学に勤しむ事を推奨されてる証だ」
「私の事は私が決めるの!ガムテープでぐるぐる巻きにしたら黙るかな?」
「お主との会話は魂を通じて行っておるから物理的な手段は通じんぞ」
「なんて厄介な!」
ギャアギャア喚きながら時間は過ぎ去っていく。結局夜は勉強する事で手を打つとクリカラは静かになった。私に日常はもう元には戻らない様だ・・・はぁ・・・でも、なんとかなるでしょ。
世界が滅びるまで後270日。




