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【旧】中年おっさんサラリーマン、異世界の魔法には賢者の石搭載万能パワードスーツがステータス最強でした ~清楚幼女やツンデレ錬金術師と家族生活~  作者: ひなの ねね
第三章 無色の俺と均衡者見習い

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無色の俺と魔女の心変わり

初めての方はこちらから

『黒い流星と極彩色の罪人 ー異世界の魔法に対抗するにはパワードスーツしかないー』

あらすじ

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「うああああああああ!」


 いつものように自分の叫び声で目を覚ます——と、馬車の横で木の枝を振るミセリアの姿があった。


 ふっ、と小さな気合と共に丁度良い太さの枝を振るっている。三つ編みの髪はミセリアの動きに合わせて左右に揺れる。


「おはよう、ミセリア」


 俺が声をかけるとワンテンポ遅れて俺を見て、枝を腰に収めるポーズをとる。この様子だと俺の寝起きの声も聞こえないほど、集中していたのだろう。


「おはようございます、総司郎」


 朝日に照らされたミセリアの顔は軽い運動で火照っており、汗がキラキラと輝いている。


「言ってくれればば、早朝稽古のときは剣くらいは渡せるのに」


「そうは参りません。私は剣を失った身、自分の手で取り戻すまではこの枝が私の相棒」


「あ、あんまり無茶はするなよ」


 自分に課す重圧が重いタイプだなミセリアは。俺もそういう時期は若いときにはなくはないが、社会人として働くうちに努力するのが馬鹿らしくなるくらい社会人生活は理不尽なものだったもんな。


「ありがとうございます、総司郎。ですが枝というのも悪くない。初心に帰った気がします」


「しっかりしてんなあ」


 俺がミセリアの真面目さに呆れた頃、馬車から転げ落ちるようにシエロが寝ぼけ眼で降りてきた。足取りがふらふらしているので、俺とミセリアは笑い合い、朝食の準備を始めた。


 朝食を済ませた後、馬車は目的の村を目指す。


 ミセリアの話では村の名前はアーガイルというらしく、織物が名産とのことだ。行ったことはないが事前情報では村にしてはやや規模が大きく、街ほど発展はしていない喉かな場所だという。


 朝から三時間ほど馬車を走らせ、やっとアーガイル村の入り口が見えてきた。入り口には一人の若者がいたが、行商人の手形を見せると快く招き入れてくれた。


 俺たちは村の中央の広場に馬車を止め、荷物を下ろし始める。ここで村の商人に荷物を渡し、ついでに雑貨を売ればテストもミセリアの剣の資金も解決する。


「のどかな村だね、そうじろう」


 近くにいた猫の腹をなでながら、シエロは辺りを見回す。


「そうだな。荷物さえ期日通りに渡してしまえば、帰りの日数はある程度自由だし、泊って行ってもいいかもな。風呂もあるだろうし」


 異世界では簡単に風呂に入れない。魔術が発展している異世界なら分からんが、魔術も科学もまだ発展途中だと、旅人は宿屋くらいしか風呂に入る方法がない。一軒家でも買えば別だろうが、そんな予算は勿論ない。


「シエロもお風呂入りたいの。あと服洗いたい」


「ああ、お前の服、真っ白だからすぐ汚れるもんな……」


 最初の血みどろは川で洗い流し、鉱山での汚れはマリアベルの屋敷でまっさらにしてもらった。できれば全く同じ衣装がもう一着欲しいところだ。

いつも最後まで読んでいただきありがとうございます。

またお時間がございましたら、次話でもお待ちしております。

一刀想十郎@小説家になろう

@soujuuro

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