南聖刻海浜鉄道編〜前編〜
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南聖刻海浜鉄道
聖刻崎ー川内間 59駅 87.1km
南聖刻海浜鉄道株式会社、略称南海鉄道は、アルゴストリオン王国委任統治領聖刻自治州にある民営鉄道である。
州の東端に位置する川内から、州の南端の聖刻崎までの海岸線を結ぶ鉄道を経営する大手私鉄会社だ。
総営業距離は86.3kmと短いが、重要な路線であることは間違いではない。
南海の歴史は古く、1875年に聖刻崎から海浜公園までの6.6kmを路面電車として開業したのが始まりだ。
これは聖刻崎から北に伸びる『聖刻路面鉄道』と同時期の開業だった。
当初の社名は南城海浜軌道であり、略称は南軌だ。
1880年には区間を本郷まで延長する。
13駅区間11.1kmだ。
1882年に西側を聖刻浦まで延伸し、総延長は26.3kmとなる。だが、後述する移転した現在の聖刻崎から聖刻浦間の存在した区画が軍に接収される形となった為、現存するのは18.3kmの区間だ。
この時全線を、路面電車を発展して郊外列車として高架の上、電化を行った。
路面電車の区間は別会社である南海路面鉄道として、今も営業している。
1884年に舞島まで延伸し、総延長29.5km。
現在の終点である聖刻崎から23.5km。
1890年には小森江まで延伸し、総延長45.8km。
現聖刻崎から39.8km。
1897年に在越海岸(現、在越港)まで延伸し、総延長69.1km。
現聖刻崎から63.1km。
1901年には釜成市(現、南海釜成)まで延伸、総延長89.3km。
現聖刻崎から83.3km
翌年に川内まで延伸し、総延長93.1kmとなる。
現聖刻から87.1kmで、南海総延長距離である。
1905年に聖刻州営地下鉄(当時は条東城県営地下鉄)の東西線が小森江から直通乗り入れを開始し、白庭台までの相互直通運転が実現する。
1918年、第二次大戦が終結し、南軌電鉄が所在する国が沙良都府からアルゴストリオン王国の直轄地となると、条東城県・条南城県は聖刻自治州の一部となり、社名も条南東城海浜軌道から南聖刻海浜電鉄に変更された。
この時、いくつかの駅では、他社駅との区別化を図るため、駅名変更が行われている。
翌年には聖刻崎以遠の一部区域(6.0km)が軍の管理区に指定された為、聖刻浦までの区間を廃止する。
また、その区画内に入ってしまった当時の聖刻崎駅も廃止し、600m東側にある当時の大元駅を聖刻崎として移転兼、大幅改良工事が行われた。
様々な路線が大元駅を経由していた為、この駅をターミナルにするのが妥当だったのだ。
これには国鉄聖刻崎駅も例外ではなく、環状線化工事と並行して行われた。
現聖刻崎駅も、南海のホームが2階、国鉄のホームが3階と同時期に工事が行われている。
これを機に、さらに西側への延伸が頓挫する事になったのだが、これを話せば長くなるので割愛しよう。
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川内は聖刻州の一番東にある都市である。
面積12k㎡と狭く、その癖に人口は17万の都市である。大都市聖刻と王国首都とを結ぶ中間駅として発展してきている為だ。
川内駅は国鉄聖刻本線の他、川内電気軌道線、釜成急行電鉄本線、釜成急行電鉄美保線、市営地下鉄川内線、市営地下鉄神立線が接続している。
川内は南海鉄道のターミナル駅であり、4面5線からなる。地下に建設された駅であり、ホームの総面積は4800㎡とかなり広い。
一番線は特急専用でホーム長8連(170m)で、片側開扉となる。ラッシュ時には快速急行・急行も発着する事がある。
二番線は快速急行・直通急行・急行が発着し、ホーム長8連で、両側開扉である。
三番線は直通急行・準急が発着し、ホーム長は右側8連、左側6連で、6両以下の場合に限るが両側開扉である。
四番線は準急・区間準急・普通が発着し、ホーム長は6連で、両側開扉である。
五番線は四番線と同様であるが、片側開扉である。
現在の時刻は7時45分。
一番線に8両編成の列車が入線してきた。
8時丁度発、聖刻崎行きの特急だ。
『一番のりばに参ります列車は、当駅8時丁度発、聖刻崎ゆきの特急です。停車駅は釜成、在越港、小森江、南苗木、舞島、本郷、聖刻崎です。電車は8両で参ります。足元の特急と書かれた乗車案内、指定号車の番号でお待ちください。座席は全席指定となっております。お手持ちの特急券指定番号の席にお座り下さい。ご乗車には乗車券のほかに特急券が必要です。お乗り間違いのないよう、ご注意下さい』
アナウンスと共にジョイント音をリズムよく鳴らしながら入ってくる。列車は鮮やかな水色の車体だ。
前4両は22000系電車であり、水色の車体に藍色のラインが入っている。南海の代表的な特急列車で、最大数を誇っている。南海線電化当初から運用されている最古参だ。近々引退も囁かれているらしい。
後ろ4両は24000系電車であり、上が水色で下が白色に塗装された車体である。構体を高めた設計であり、レール上面から屋根(クーラーキセ取り付け部)までの高さは3,860mmで22000系の3,600mmに比べて高い事が分かる。
「えっと、7号車か」
私は自身が持つ切符を見た。
そこには【特別急行券 南海川内8:00発 南海聖刻崎着9時15分 7号車3D番 禁煙席 ¥950】と書かれている。
7号車は新型の方である24000系である。
早速、列車に乗り込む。
扉は二枚で内側(車内側)に開く形式であり、石畳のデッキが出迎えてくれる。青を基調とした石タイルは美しく、海岸を走る南海鉄道に合うデザインであろう。
これが旧型の列車だと、そもそもデッキが無い車両が多い。前4両の12000系が最たる例だ。
列車内は落ち着いた雰囲気で、床は青白の市松模様である。
座席は薄い水色であり、肘掛からテーブルが取り出せる。座席間隔は970mmであり、国鉄の特急列車の普通車座席が935mmである事から広い事がわかる。また、南海初のリクライニング式であり、38度まで倒す事が可能である。
天井は今までの特急列車と変わらず、白を基調に照明・空調・網棚が設置されている。
車内表示が魔導素子版表示なのは新型車両ならでわだ。
私は窓側の席に座る。窓は大きく、車窓を見るには最高の列車である。
『えー、本日も南海鉄道をご利用下さいまして、ありがとうございます。この列車は8時丁度発、聖刻崎行き特急です。途中、釜成、在越港、小森江、南苗木、舞島、本郷に止まります。列車は前から8号車、7号車の順で一番後ろが1号車です。座席は全て指定、禁煙となっております。お手持ちの特急券指定番号の席にお座り下さい。喫煙ルームは2号車、6号車にございます。皆様のご協力をお願い致します』
車内アナウンスが流れている間にも、隣では列車が発着する。
7時50分発、白庭台行きの直通急行が3番のりばから出て行くと、5番乗り場に列車が到着する。
続いて2番乗り場から聖刻崎行きの急行が発車すると、3番乗り場に列車が入線する。
4番のりばから小森江行きの準急が7時54分に出発すると、多磨港行き区間準急が同線に入線する。
そして、5番のりばから在越港行きの普通が7時56分に出発した。
朝のラッシュの時間帯。
列車の入れ替わりが激しい。しかし、この駅と小森江駅のポイント切り替えは手動であり、ラッシュ時や事故などの時でも、迅速で臨機応変な対応が可能となっている。
ガタン…
ウーン…
特急も8時に定時出発する。
とても静かだ。
時速40kmで複雑に入り組んだポイントを通過すると、しばらくして加速する。
地下の為、車窓は真っ暗だ。
時折、白いライトがゆっくり過ぎ去る。
緩やかな右カーブを描きながら列車は坂を下る。美保川を超える為に高低差30mまで下るのだ。
急カーブを描いている為、車輪とレールが擦れ、『グウー』と唸り声をあげているかの様に感じる。
この区間は時速65kmの速度制限がある。
しばらく坂を下ると、両国駅を通過する。二面二線の駅だ。
釜成鉄道美保線と接続しており、急行以下が停車する(直通急行は通過)。
両国駅を通過すると更に右にカーブし、真西を向いて走行する。ここから暫くは勾配はない。
そして、釜成市に入る。
続いて、明島駅を通過する。この駅も二面二線の地下駅だ。
地下鉄青華線と接続しており、急行以下が停車する(直通急行は通過)。
列車は明島川を越えて、再び緩やかなカーブを描きながら加速する。
そして、徐々に上り坂に突入し、地上に出る。
今日は晴天だ。
地上に出てすぐ、東釜成駅を通過する。
地下鉄神立線の乗り換え駅であり、最近できたばかりの新駅である。
『間も無く、釜成に着きます。釜成発は8時7分です』
通過と同時にアナウンスがあり、緩いカーブの後にしばらく国鉄線と並走し、やがて停車駅であるホームに入る。釜成駅は二面四線の駅だ。
島型ホームの向かいには6両編成の在越行き各駅停車が停車していた。
釜成駅は国鉄聖刻本線の他、釜成急行電鉄、市営地下鉄釜成線、市営地下鉄神立線が接続している。
聖刻一の温泉街である水奈月温泉へは、釜成急行電鉄"山間湯巡り線"に乗り換えである。
『間も無く、二番線から、8時8分発、聖刻崎行きの特急が発車します』
そろそろ出発の様だ。
釜成から東聖刻方面へ向かうルートは主に4つある。
一つは海岸線を走る、この南海だ。利用客数は4ルートの中では最も少ないが、聖刻崎へは最速での到着となる。
最も利用客数が多いのは国鉄だ。東聖刻から環状線に乗り換えれば、大概の場所は行けてしまう。
東聖刻までを国鉄と並走するのは釜成急行本線だ。南聖刻方面へは最速を誇り、乗客数も多い。
山手を走るのが南在越急行電鉄だ。釜成急行電鉄の傘下であり、相互直通運転も行なっている。釜成から玄武・川崎・富士市への最速輸送が利点である。また、西聖刻方面へも接続しており、王国最大の私鉄グループである。
以上4路線(3社)がしのぎを削っている。
閑話休題。
釜成を出発すると左にカーブして地上に出る。すると、直ぐに千種を通過する。千種は、相対式2面3線のプラットホームを持つ駅で、回送列車が停車できるように10両編成が停車できる。
下千種駅は下り単式・上り島式の複合型による2面3線ホームで、一番線が下り、二番線が上り、三番線が回送列車の発着だ。
千種を通過した辺りから、右手に地下鉄神立線と並走する。
緑色に塗装された鉄橋に差し掛かり、千種川を越えると高架になり、最近できた高速道路の下を潜る。
『えー、本日も南海鉄道をご利用下さいまして、ありがとうございます。この列車は〜、聖刻崎行きの特急です。停車駅と到着時刻をご案内致します。在越港着8時22分、小森江着8時32分、南苗木着8時39分、舞島着8時46分、本郷着9時4分、終点聖刻崎は9時13分の到着です。次は在越港です』
アナウンスを聞き流しながら、下千種駅を通過する。
下千種駅も下り単式・上り島式の複合型による2面3線ホームで、一番線が下り、二番線が上り、三番線が車庫への入れ替えや団体・回送列車の発着である。
番号標が撤去されている三番線はホーム有効長4連。一・二番線はホーム有効長10連だ。
海に近付くので、若干の下り坂を列車は加速つつ進んで行く。
下千種駅3番線から延びる車庫を右手に車窓が流れる。車庫には三編成の通勤列車が止まっているのみだ。流石はラッシュ時。普段はかなりの編成が停まっているのに。
対向列車の急行とすれ違うと、左手に南遠賀駅行きの地下鉄としばらく並走する。6両編成のオレンジ色の電車だ。
こちらの方が速いが。
間も無く曙川駅というところで地下鉄車両を完全に追い抜いた。急行停車駅である曙川は待避可能な島式ホーム2面4線を持つ島型ホームである。ホーム有効長8両、退避は10両が可能である。ここで、在越港行き各駅停車が退避していた。
地下鉄神立線の始発駅でもある。
しばらくすると海が見え、海岸を走行する。場合によっては左手の車窓は一面大海原となることもあり、海に並走する南海線の醍醐味である。
第1牟田川橋梁を越えると牟田駅を通過する。
牟田駅はホーム有効長8連、2面2線の高架駅である。駅は三角州にある事から低地であり、高架になる前は曙川駅から32‰の勾配(水平方向に1000m進むと32mの高低差)が存在した。しかし、改良工事後にはこれが解消されている。
地下鉄港線も、この区間は地上を走る。
駅を通過するとすぐに第2牟田川橋梁を渡る。
ここから木場安浦までは直進のみが続く。
続いて、南遠賀駅を通過する。
遠賀川の東岸に駅があり、地下鉄港線・地下鉄三本松線の始発駅でもある。人口密集地でもあり、早朝・深夜帯の特急(5時・6時・22時・23時)が上下線で計14本と快速急行以下が停車する。
待避可能な島式ホーム2面4線を持つ地上駅で、内側2線(2番線と3番線)が本線、外側2線(1番線と4番線)が待避線である。ホーム有効長は10連。
列車は更に加速し、良津港駅にさしかかる時には時速140kmとなる。この高速運転は、新型車両併結の成せる技である。
玄武市の南部に位置する良津港駅は、2面6線の島式ホームを持つ高架駅である。中央の2線(3番線と4番線)が本線、外側4線(1番、2番、5番、6番線)が待避線である。ホーム有効長は10連。
川内方面へは待避線が二本存在し、当駅発着の列車もある。
地下鉄神立線・玄武線の始発駅でもあり利用客は多く、快速以下が停車する。また、良津大漁祭りの際には一部の特急と急行・直通急行が臨時停車する。
ここから先は並走していた地下鉄神立線もここまでとなり、複々線区間となる。
複々線の中央2線は快速・特急列車で主に用いられ、外側2線が準急・各駅停車で主に用いられる。
続いて、釜成新橋を通過する。ここで、地下鉄直通用の特急とすれ違う。
二戸橋、海浜水奈川も通過する。どちらも2面2線と通過用二線の高架駅で各駅停車駅である。ホーム有効長は6連。
次に池下駅を通過する頃には、田山市に入る。田山市の人口は5万3千程だが、古城などの観光地が多い事で有名である。
この辺りは、ちらほらと田畑や溜め池が散見できる。聖刻州の海岸線では田舎の部類に入る地域だ。
池下駅はそんなこともあってホーム有効長6連の各駅停車駅である。
小高い丘を貫く、全長46mの小池トンネルを抜けると、萩原小池を横目に小池駅を通過する。
野鳥が豊富であり、萩原城と共に撮影スポットで知られている。
この駅もホーム有効長6連の各駅停車駅である。
列車は小雨に逢いつつ、海岸線を駆ける。太陽は出ているので、狐の嫁入りだ。
次の駅までの間は海側の車窓が綺麗である。晴れているため、対岸の帝国領が見える。
次に小野駅を通過する。
この駅は若干の高地にあるため、地上駅である。開業当時からの駅であり、南海鉄道最古の駅である。
二面四線、ホーム有効長8連の駅で、直通急行以下が停車する。丁度、小森江行きの準急が停車していた。
墨名環状地下鉄の駅がここから南墨名まで暫く並走する。並走と言っても地下のため、見えはしないが。
小雨が止む頃には、塚本を通過する。
二面四線の駅で、真ん中の本線とホームのある待避線二線がある。単式ホームで有効長8連の区間準急停車駅である。ここは最近は都市開発が盛んであるため、準急停車駅になるとかならないとか。
続く海浜田山は急行停車駅である。二面六線と6連の列車3編成を収める車両基地も有しているため、駅両端はポイントが多い。これは高速用の内側二線を走行する急行が、停車する時に待避線に移る為である。
旧田山城の石垣を横手に列車は進む。
小川の上に駅がある梁を通過する。ホーム有効長6連、二面四線と待避線のみホームのある駅であり、区間準急停車駅だ。
続いて、南墨名駅を通過する。ホーム有効長8連、直通急行以下が停車する駅で、三面六線の大きな駅だ。
南北に走る、地下鉄墨名線の始発点でもある。また、墨名環状地下鉄も乗り換えである。
次に、となまち駅を通過する。
ホーム有効長6連、区間準急停車駅であり、ここから在越環状地下鉄が並走する。地下鉄なので見えないが。
列車はここで速度を落とし始める。
『間も無く、在越港に到着します。列車は4番乗り場、左側の扉が開きます。乗り換えのご案内です。8時21分発、急行聖刻崎ゆきは向かい側2・3番乗り場。8時24分発、普通舞島ゆきは"急行列車"を通り抜け、1番乗り場です』
列車は駅に滑り込んだ。徐々に速度を落とし、やがて停止する。
既に通勤用二列車が停車していた。乗り換えのアナウンスがあった列車だ。
『在越。在越です。お忘れ物のない様、ご注意下さい』
アナウンスが流れると、何人か降りる人が出て行った。時間を少し開け、乗ってくる人で忙しくなる。基本的に乗車する人が多い。
この周辺は、在越市の南側のニュータウンであり、人口密度が高い為だ。
乗り換え路線は2路線あり、北側のニュータウン(学研都市)とを結ぶ線が地下鉄在越学研線と、在越市内を廻る在越市営環状地下鉄線だ。
列車はすぐに出発する。
次の停車駅は小森江。まだ直線は続く。
速度が上がる中、市場前駅を通過する。
駅下やその周辺に在越市中央卸売市場があり、この駅には鮮魚列車専用ホームの3番線がある。
また、地下には国鉄在越鮮魚線があり、一般客は乗せない駅がある。
副本線の両端に有効長6連のホームがある、各駅停車駅だ。
次に羽島駅を通過する。
待避可能な島式ホーム2面6線を持つ高架駅だ。特急が通過する中央の線(3.4番線)はホームが無い通過線で、ホームとしては欠番となっている。副本線(2.5番線)を急行が通過する時に、待避線(1.6番線)に準急以下が停車する。
この駅は川内方面側に留置線が2線あり、当駅で折り返し運転をする聖刻崎方面の各駅停車が存在する。
準急停車駅であるが、当駅は競輪場前であり、開催日には急行が臨時停車する。
次に、大西町駅を通過する。
2面4線の高架駅で、副本線のみ有効長6連のホームが存在する。各駅停車駅で、元は大西駅として開業している。
開業当初は車庫が設けられていたが、今では移転している。
次に球磨港駅を通過する。
2面4線の高架駅で、副本線のみホームが存在する各駅停車駅である。
開業当初は漁港があった為、この駅名であるが、現在は住宅街として栄えている。
次に海浜巴磨駅を通過する。
2面4線の高架駅で、副本線のみホームが存在する各駅停車駅である。
地下を並走していた在越環状地下鉄は、球磨港から北上するため、海浜巴磨では乗り換えできない。
次に、多磨港駅を通過する。
羽島駅と同じ、本線が欠番の2面6線の高架駅で、地下鉄球磨墨名山線・地下鉄多磨線の乗り換え駅である。ホーム有効長10両で、快速急行停車駅である。
次に、南浜駅を通過する。
2面4線の高架駅で、副本線のみホームが存在する各駅停車駅である。
ここからは中小企業が集まる工場地帯である。
次に、海浜町駅を通過する。
2面4線の高架駅で、副本線のみホームが存在する準急停車駅である。
この駅は海抜が低く、ホームは地上から37mの高所にあり、海側のホームが絶景ポイントとして有名である。
全長108mの荒巻山トンネルを抜け、やや列車の速度が落ちてきたところで、荒巻町を通過する。
2面4線の高架駅で、副本線のみホームが存在する各駅停車駅である。待合室など、木造建築が使われ、デザイン性の高い駅となっている。
下り坂を進みつつ、列車は速度を落としていく。
『本日も南海をご利用いただき、ありがとうございました。間も無く、小森江に到着します。聖刻急行線、地下鉄東西線はお乗り換えです。地下鉄東西線直通運転、白庭台行き各駅停車は向かい側4番のりば。聖刻崎方面、快速聖刻崎行きは2番乗り場、本郷行き各駅停車は1番乗り場の列車にお乗り換え下さい』
アナウンスが聞こえる頃には、栄えた街並みに入る。車窓からは、片側5車線はある大きな道路が並走する。
高架区間であり、両側の大道路を低空飛行するかの様に車窓が流れる。
この辺りからは大都会と言って差し支え無い。
『ご利用頂きまして、ありがとうございました。お出口、右側です』
列車は更に減速し、再度アナウンスが流れる。
車窓の流れる速度が下がり、入線する。
列車は三番乗り場に停車した。
プラットホームは通勤ラッシュで、人でごった返していた。
魔導素子版表示 (電子版に酷似)