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迷い人のアルカディア紀行

作者: 星宮雪那

異世界アルカディアをチラッと出してみた。

異世界アルカディア。

地球によく似た蒼い星を中心に双子の月が浮かぶ。

片方の月は人工惑星だった名残り。

太古に月に移住するようなリジェネイト計画まであった魔法と科学の融合した魔科学が発達し、またそれが原因で空間を歪ませる様な大戦争も有ったそうな。

きっと宇宙工学とかも地球より進んでいたんだろうなぁ。

更にその周辺にも星々が見えるが、生命が住む星々は、一定間隔離れているそうだ。

因みに、この異世界アルカディア、かなり曰く付き物件だった。

1度目はこの世界の古い創造神と魔王の娘の予想外の大恋愛で、神と魔族の不可侵の掟を破ったとかなんとか良く分からない脳筋理論で大戦争になって世界が崩壊しかけ。

2度目はそれが遠因でその世界の人達が闇堕ち的に神々を敬わなくなり、神々も世界を捨てた。

3度目は何とかこの世界に残って持ちなおさせ地上に降臨した次元と時を司る女神ラミナ様の加護が薄まり、その女神様はアルカディアでの役目を終えた。

更に別の上位異世界を担当する事になった間に、とばっちりで他次元戦争へ巻き込まれ。

色々弱っていたアルカディアの他の姉妹女神様達が力をかなり削られ。

消えかけた異世界アルカディアを救済する為に、現在のメイン神の家康さんが担当になる事となった、らしい。

彼は古き創造神一族の遠縁と言うか、更に古株の上位神様と地球人のハーフらしい。

何だろうね?

親の親戚の知り合い?

みたいな?

遠くて全然助ける意義があるのか分からない感じだよね。

まぁ、本人に聞いたんだけどね。

すごくいい笑顔で、面倒くさそうに言ってたよ。


私、服部綾と家康さんがどうやって出会ったか?


私はある日、小学校の林間学校と言う名の旅行で、妙義山に行ってたんだよ。

死火山の山にミニロッククライミングしたりハイキング山登りさせられたりするアレだよアレ。

赤城山だと、大沼でカヌー漕ぎとか水分含んで重いオールをえっちらおっちらさせられて、あれもアレで大変だし。

これが臨海学校だと海で遠泳されるから、子供同士の交流より、どっちにしろ脳筋授業だよね。

これが中高生の修学旅行になると、だいたい京都奈良辺りだけど、私より後の時代に産まれて転生してきた友達は、ネズミーなランドとか海外旅行とか混ざるって聞いたから悔しいったら。


あ、話が逸れたね。

その林間学校の自由時間な朝散歩してたら、ピカッと光ったんだ。

あ、そこボールぶつけてもケモノな友達ゲット出来ないからね?

んで、光ったら足元に大きな穴が開いて、ボフッと落ちたの。

「ひぃ?ひゃー!ふぎゃぁぁぁ!」

などとよく分かんない悲鳴上げたけど仕方ないよね、落ちる系の遊園地のアトラクション苦手なんだもん。

落ちる間に沢山の景色が目まぐるしく変わっていった。

万華鏡みたいにキラキラしていたり。

ホラーハウスみたいにドロドロしていたり。

それは後で聞いたら沢山の異世界景色が一気に切り替わって見えたんだって。

どれだけ落ちたのか時間も忘れた頃、大きな手の平に着地した。

ぽふん、ぽよんぽよん。

と、へんな効果音だったしクッションというよりエアバッグとかウォーターベットみたいな弾力だった。

その大きな手の平が消えると地面に私は座ってたの。

涙でぐしょぐしょになった顔を上げてみたら、どう見ても日本人のサラリーマンなお兄さんが困ったようにこちらを見てた。

「お兄さん、だぁれ?」

「初めまして迷い人のお嬢さん、お兄さんはこの異世界アルカディアの神様やってる家康だよ。」

お爺ちゃんの見る時代劇で聞いた事がある、ような?

「…暴れちゃう将軍?」

「暴れないし!それ五代目だし!」

ツッコミが入りました。

お兄さんは異世界って言ってるのは嘘でしょうか?

だって日本のテレビの話題でやり取りしてるもん。

でもここは窓も扉も何もない、広い真っ白なお部屋です。

「んーと、お兄さんここどこですか?

らちかんきんとチカンは法のもとめっせられろっ、切ってしまえって親戚のお姉ちゃんが言ってましたよ?

め!っですよ?」

お兄さんがスルーされて項垂れてます。

「拉致監禁…君の親戚のお姉さんは男性不信か何かかい?

まぁいいや、違うからね?

俺は君を拾っただけだよ?

君は空間の歪み…落とし穴みたいなものに落ちたのんだ。

この穴は力が弱くて他の異世界に繋がらなくて最後閉じ込められて死んじゃう所だったんだよ?」

「やっぱりらちかんきん…。」

「いや、俺はやってない!」

「犯人はすぐ犯行を否定するものだって言ってたよ。」

「やってない、て言うか犯罪人扱いから離れて…。とんだ風評被害。」

メソメソしはじめました。

ジョークが通じないお兄さんなのです。

さっきの大きな手の平は、お兄さんの魔法で作った物なのだそうです。

魔法とか、メッチャファンタジーなので、キラキラとしてしまいました。

魔法少女に憧れない小学生の女子は少ないから仕方ないのですよ。

一通り、説明を受けた後クールダウンした私は家康さんに聞いてみた。

「家康さん、家康お兄さん。

ここから元の所に帰るにはどうしたら?」

すると、困ったように苦笑する。

「綾ちゃんが地球から迷い人になったのには訳が有るんだ。

次元の歪みを誘発…釣っちゃう無意識発生させる潜在魔力量を綾ちゃんは保持…持ってるんだ。」

「無意識発生させる魔力量…。」

「それを封印するかコントロール出来るようにならないと、俺が連れ帰ってもまた似たような事になる。」

「そんな…。」

「あー、取り敢えず俺の異世界と繋げたから魔力コントロールして早めに戻れるようにしようか?」

「ヒックヒック。」

「ああああ泣き止んでぇぇぇ!」


「ちょっと家康様?!

なんでまた女の子拾って来ちゃうんですか?

引っ張りこんじゃダメでしょ?

今度はロリコン認定されますわよ?」

家康さんの神殿周りは女の子だらけです。

色んな女の子が居ます。

大半が奥さんだそうです。

ハーレムってヤツですね。

大人ってフケツです!

「引っ張りこんでないからね?

ロリコンじゃ無いし。

ほらぁ、綾ちゃんが不審な人を見る目つきになっちゃったじゃん!

やめてよ風評被害!ウワァーん!」

家康さんのはこの異世界アルカディアのメイン神様…なんだよね?

なのかな?

立場弱そうなのは何でだろう?


まぁそんなこんながありまして、綾はこのファンタジーな異世界アルカディアに迷い人として来てしまいました。

ちょっとづつちょっとづつ、魔力コントロール覚えながら。

早くお家に帰りたいような。

ファンタジーを満喫したいような。

揺れる乙女ゴコロ?

みたいな?

結局一年位かけて魔力を安定させて、地球の群馬へ帰りました。

私の力の方個性は水とか氷系だそうです。

癒し系統や防護系統もちょっぴりつかえるけど攻撃系がメインだそうな。


目が醒めると、私は我が家のベッドで寝てました。

何でも林間学校先で高熱出して倒れていたそうな。

時間でいうと、林間学校で倒れた3日後だそうです。

みんなと一年離れていたのに、不思議な感じです。

夢じゃなかったのは、腕につけていた不思議な外せないアミュレット。

家康さんに貰った選別な一品です。

神様のプレゼントなので、もしかしたらご利益有るでしょうか?

異世界の神様ですけど、毎朝拝んでおきましょうか。

南無南無、綾は元気ですよー、みたいな?

アミュレットに毎日話し掛ける不審者爆誕!

こちらでは何と私以外見えないんだそうな。

中学生になって風紀の先生に見えるように掲げて見ても無反応。

うん、不思議な一品です。


そんなある日、学校帰りに転校生が来て私の腕を掴みます。

「きゃっ、離して!」

「あんた何で校則違反の腕輪付けてるんだ?

しかも神域レベルの。」

転校生の時祭紅くんはちょっとつり目のイケメンさんです。

良く女子に囲まれてますが、学校ではやんわりと対応して、するりと逃げて神対応してます。

きっと女の子にモテモテで慣れてるんでしょうね。

てか、学校で会話したこと無いんですけど。

馴れ馴れしいし俺様ですか?

面倒くさいです。

そのまま腕輪に触れようとして、彼はバチンと弾かれます。

「え?大丈夫…え?」

ふわっと時祭君の姿が揺らぎ、蜃気楼が晴れるように真っ赤なサラサラロン毛のイケメンさんになりました。

水牛みたいな大きな…角?

獣人?魔族?地球に?

「ちっ、破壊も触れることも叶わず、魔王である俺様の幻覚を解く程とか…貴様それをどこで手に入れた!」

「え?異世界?みたいな?」

そうして、私と時祭君の追いかけっこな日々が始まった。


同級生「「「愛されてるねぇ」」」

私・時祭「「ちがうわ!」」

アルカディアのメイン神様のラミナちゃんの話は、サイトの方にもあまり載せてませんが中学時代からの付き合いですな。

今で言う異世界トリップ物ですが、異世界→日本→異世界みたいな話です。

何度か作り直しては納得いかなかった作品だったりします。

パニマ君の異世界とは別ですが、基本私の作品は何処かしらで関連性があるものになる傾向なので。

説明なしで分かってくれるようになると又楽しいかもしれません、私が。

まぁ中々難しいと思うので楽しんでもらえたら幸いです。

それはともかく、最近作品連載がかなりのんびりですがご容赦下さいね。

では。


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