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パンデミック・マン  作者: ですの
パンデミック編
32/65

第三十二話 パンデミック・オペレーション

深夜の研究所。

森崎はゼルゲ教授と三上に深く頭を下げていた。


三上とゼルゲ教授は流石に困ったといった表情をしている。


彼女の提案はあまりに危険なものだった。


「お願いしますですよぉ……。なんとか、なんとか高見博士の血液採れないかなぁ……?」


「無茶だろ! アイツ絶対疑うって! 高見博士の血液が無くちゃウィルス殺しは作れないんですか?」


森崎は膝をつく。

土下座の体制に向けて身体が準備を始めていた。


「どうか、どうかお代官様ぁ……」


「ど、土下座されかけてもね! 流石にまずいですって、ねぇゼルゲ教授! 他の方法何か考えましょう! ねぇ!?」


「感動した」


「馬鹿。このじいさん馬鹿だよ……」


今や森崎は土下座を越えた姿勢、即ち寝下座の体制に身体をシフトさせていた。


「うぅ……。ありがとうおじちゃん、三上くんも。高見博士の特性抗体がどうしても必要なんだ〜」


「でもあれって高見博士の身体から抜き出しても効果無いんですよね?」


森崎は床にうつ伏せたまま三上に言葉を返す。


「三上くん博識っ! 凄いっ! その通りで効果は無くなるけど、抗体そのものが無くなる訳じゃないんだよねぇ。その抗体のサンプルが手に入れば、ウィルスバスタァは作れるはずなんだぁ」


ゼルゲ教授はどうやらこの意見に賛成のようだった。


「なるほど。特性抗体を擬似的なウィルスにさせてしまおうという事か。面白い。他に手が無いのなら、やってみよう」


「や、やってみようって……。だからそのサンプルを採る為には高見博士に注射器なりなんなりをぶっ刺さないといけない訳で、それが最高に難しいんじゃないかって話に戻りますよ」


「策はあるさ。やるならすぐに始めなくては。三上君にも協力してもらうが、いいかね?」


こうして話は纏まり、高見博士のサンプル採集に向けた作戦が動き出した。


三上がドイツに連れてこられて、森崎と再開をしてから3ヶ月が経とうとしていた。

※2017/01/15

表現の一部と誤字脱字の修正をしました。

森崎さんに対してタメ語の三上状態になってたのでほとんど修正しました。

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