表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ぼくの詩集~ザ・ベリー・ベスト・オブ・ぼく~

アンティーク

作者: 桜井あんじ

いつか みんな 古くなる

柱にかかった時計も お気に入りの本も

革の煙草入れも もらったぬいぐるみも

そして この想いも 

いつかは 古い感情になる


それは 消えてしまうわけでなく

嘘になるわけではなく

間違いになるわけでもなく

まるで 現実が幻想に変わるように

ただ 古くなる 古いものになる

「古くなる」って

すごいことのような気がする


古いものは とても やさしい

過ぎし日々を 肯定もせず 否定も せず

ただ あるがままを にこにこと ながめています

長い時を 風雪にたえてきたものは 皆 やさしく なるのですね


「思い出」や 「過去」という 一言で片付けるには

あまりにも 大きく重たく あるいは輝かしく

きっと誰もが心の片隅に置く

そういった ものたち

あなたがいま もてあます あれもこれも

いつかはきっと すてきなアンティークに


答えなくていいし

忘れなくていいし

学ばなくていいし

乗り越えなくていい


ただ ほっておけばいい

そうすれば

それはいつか 古いものになる

やさしい ものになるのです

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ