幕間《座談会をしよう(2)》
再び座談会です。
あまり核心に触れる内容はないですが、
気楽に楽しんでいただければ幸いです。
ハル「何か色々とありましたが、座談会第二回を開催します」
紫音「お前、あんな目にあったのに元気だな……」
ハル「いや、もう何か……無理にでもテンションあげてないと、……きついっすよ」
千景「まあまあ、それでは始めようじゃないですか。今日もみんな参加してますしね」
奈美「前回は醜態を晒したけど、もう大丈夫よ」
葵 「そうですか……。まあ期待してませんけれどね」
柚子「葵さん……そんなに挑発しないでください……」
蒼井「本編で痛い目を見るのは吾輩かハルなのだから、座談会くらいのんびりしたいな」
剛彦「そうよねぇ。前回は二人の紹介で終わっちゃったからぁ」
美園「今日は倍以上は行きたいですね」
コレ「そうだな。まあ、エレガントに行こうか」
一同「「「誰だ!!」」」
コレ「ふふ、前回で美味しいところを持っていった、謎の英国紳士、Mr.コレクトだよ」
美園「……こういう奴ですので、放置してくれて結構です」
紫音「うむ。では早速座談会を始めるぞ」
結城紫音について
紫音「おお。私の事か」
奈美「そう言えば、紫音様の事ってあまり知らないですね」
ハル「俺たちがハピネスに入るきっかけを作ったんだよな」
剛彦「でもぉ、紫音ちゃんの事ってぇ、話の核心に迫る事よねぇ」
千景「はい。ですので、当たり障りのない部分から説明したいと思います」
千景「結城紫音。十二歳。血液型はO型。三月三日生まれのうお座です」
ハル「十二歳って事は……小学生か中学生だよな。学校って……」
紫音「ふん。甘いなハルよ。この世の中には、飛び級という便利なシステムがあるのだよ」
柚子「なるほど……それでもう義務教育を終了しているんですね」
千景「いいえ。システムがあるのは事実ですが、紫音とは関係ありませんよ」
紫音「ちっ!」
葵 「危ないところでした。もう少しで引っかかる所でした……やりますね」
美園「でもそうすると、学校に行っていないのは問題になるんじゃ……」
奈美「あれ?紫音様って学校に行ってますよね」
千景「はい。これ以上はいずれ本編でやりたいので、止めさせて貰いますね」
千景「他のプロフィールです。身長は135cm、体重30kg。運動能力判定は、Dです」
剛彦「同年代の子と比べるとぉ、少ぉし小柄よねぇ」
蒼井「小柄と言うか、小さすぎだろう。十歳以下の子供と同じくらい……ぐべぇぇぇぇ!」
奈美「…………失礼な事は言わないの」
ハル「不覚にも……見えなかった」
コレ「右の拳を、九つ同時に打ち込んでいたよ。回避は不可能だろうね」
奈美「えっへん。この間の回でマスターしたんだ」
一同「………………」
柚子「(空気を変えるように)そ、それじゃあどうしてハピネスを作ったんですか?」
ハル「あ、それ俺も興味ある。前の千景さんと美園さんの会話じゃ分からなかったし」
紫音「これは……話してもいいものだろうか」
千景「ん〜。NGですね。ただヒントを一つ。正義の組織では駄目でした。悪の組織でなくてはならない理由はありますよ」
葵 「意味深ですね」
美園「まあ、コレは物語の一応の柱だから、そのうち話があるでしょう」
千景「では残りを。……運動能力は平均以下ですし、頭脳も理数系は天才的ですが、文系は壊滅的に出来ません。決して超人的なスペックの持ち主ではありません」
剛彦「でもぉ、それだけじゃ、みんな付いてこないわよねぇ」
紫音「うむ。仮にもボスだからな。それらしい能力は持っているぞ」
千景「基本的に、ハピネスで平凡なのはハル君だけですから」
ハル「この間ので平凡では無くなったのでは……」
奈美「結局、非常時以外は使用できないんだから役に立たないじゃない」
葵 「でも、話の構成はやりやすくなりましたよ。困ったらモノマネさせればいいんですから」
美園「危険な発言はやめなさい。……まあ、以前よりは戦闘もこなせるようにはなりましたね」
千景「はいはい。ハル君の話はここまでです。といっても、紫音の話もあまり出来ないんですよね」
葵 「それじゃあ、一つ聞いてもいいですか?」
紫音「構わないぞ」
葵 「紫音ちゃんって、お兄さんのこと好きなんですか?」
奈美&柚子「なっっっ!」
奈美「あ、葵。あんた、な、なななな何を聞いてるのよ」
葵 「え〜、でも姉さんだって気になるでしょう?」
奈美「それは……確かに……」
葵 「そういうわけですので、答えてもらいましょうか、紫音ちゃん」
紫音「好きだぞ」
一同「「「あっさりと!!」」
紫音「何をそんなに驚く。別に何もおかしな事はないだろう」
奈美「いや……確かにそうなんですけれども……」
美園「その衝撃の告白を聞いて、ハル君はいかがですか?」
ハル「俺に振るんですか……」
剛彦「ハルちゃん、しっかり責任を取りなさいよぉ」
美園「御堂ハルがペドフェリアだとは知りませんでした」
ハル「誤解ですから!!」
千景「ハル君、冗談ですから……」
葵 「それで、本当のところはどうなんですか?異性としての好きなのですか?」
紫音「…………秘密だ」
剛彦「あらぁん。意味深ねぇ」
柚子「……ライバルが増えました」
ハル「ん、柚子何か言ったか?」
柚子「っっ、何でもありませんよ」
千景「恋話はこのくらいにしておきましょう。時間もあまりありませんし」
コレ「では、見切りを付けて次の話題へと行こうではないかね」
葵 「何だか……この人に言われるのは、無性に腹が立ちますね……」
柊千景について
千景「ふふ。私の事について……ですか」
ハル「出来ればスルーしたいんだけれど……」
蒼井「同感だ」
奈美「触らぬ神に祟りなし、って言うし」
剛彦「私もぉ賛成よぉ」
柚子「皆さん。それは非道すぎですよ」
千景「柚子はいい子ですね。……他の皆さんは、後でお仕置きです」
ハピネス一同「ガクガク、ブルブル」
美園「まったく、千景は昔と変わりませんね」
奈美「そう言えば、美園さんって千景さんとは知り合いなんですよね」
千景「ええ。美園とは昔からの付き合いですよ」
美園「私と千景は、さっき言っていた飛び級を使って大学まで一気に卒業しました」
千景「何故かずっと同じクラスだったんですよね」
美園「……ええ。そして、ずっと貴方が一番、私が二番だったのよね」
葵 「(少し怯えながら)それは……成績が、ですか?」
美園「違うわ。成績も、運動も、全てにおいて千景は私の上に立ち続けていたの」
コレ「ほう。百年に一人の天才と呼ばれた美園君を、更に上回る者がいたとは……驚きだ」
紫音「そうだぞ。千景は私が信頼する、世界一の部下だ」
千景「ふふふ。光栄です」
奈美「えっと……。今回はプロフィール紹介、誰がやりますか?」
美園「私がやりましょう」
千景「お手柔らかにね」
美園「コホン。え〜、柊千景。二十四歳。血液型はA型。十二月二十四日生まれの山羊座です」
蒼井「二十四歳か……。最年長じゃ…………ぐべぇぇぇぇ」
千景「(返り血の付いた顔で)何か……言いましたか?」
一同「ブンブン(首を横に振る)」
美園「……続けます。身長は164cm、体重は…………」
千景「(美園ののど元にナイフを突きつけ)分かってますね」
ハル「……まるでジャイア………ごぶぅぅぅ」
奈美「ハルっ!……私にも見えなかった……」
葵 「姉さん。この人何者ですか? 正直、勝てる気がしません」
美園「葵。それは正解です。絶対にまともにやり合ってはいけませんよ」
千景「嫌ですわみんな。過大評価しすぎですよ。ふふ」
一同「………………」
剛彦「結局ぅ、最強キャラは千景ちゃんなのぉ?」
千景「そうとも言えませんよ。……ね、コレクトさん」
コレ「私に振ってくるか……。そうだな、君と互角に戦える人間を、私は一人知ってるよ」
紫音「ほう。それは興味があるな」
柚子「どなたなのでしょうか」
コレ「名前はまだ言えないが、……うちのボスだよ」
美園「…………確かに。あの方ならあり得るかも……」
葵 「そう言えば、私まだ組織のボスに会ったこと無いですね」
美園「ありますよ。ただ、清掃員の格好をしていたので、気づかなかっただけです」
葵 「……どんな人ですか」
コレ「ジョークが分かる、小粋ないい男だよ。融通も利くしね」
美園「近々、私たちの組織の話があるそうですから、もうすぐ逢えるはずですよ」
剛彦「とにかくぅ、千景ちゃんはぁ、最強クラスのキャラでぇ間違い無いのねぇ」
一同「異議なし!!」
千景「皆さん……憶えていて下さいね」
奈美「武器とかって使うんですか?」
千景「ええ。主に、コレを使います」
柚子「これって……鉄扇ですか?」
千景「正解です」
葵 「ふ〜ん。話には良く聞くけど、使い勝手はどうなんですか?」
千景「便利ですよ。閉じては叩いたり突いたり、開いては切り裂いたり、盾にも使えますし」
美園「……昔、メキシコで一個大隊を全滅させたときもそれを使いましたよね」
一同「「マヂっすか!!」」
千景「嘘ですよ。……本当は一個師団です」
剛彦「もう、何処を突っ込んで良いのかぁ、分からないわぁ」
コレ「まあ、彼女はトランプならジョーカーだから、前線に出ることはほとんど無いだろう」
ハル「パワーバランスが崩れるから、か」
紫音「良く復活できたな」
ハル「……モノマネで自己治癒能力強化を真似しました」
奈美「便利になってきたわね」
美園「とにかく、千景のことも物語の核心に触れるので、ここまでにしましょう」
コレ「さて、残念ながらもう時間のようだよ」
奈美「えっ、もうそんな時間ですか」
美園「結局、前回と同じ二人しか紹介できませんでしたね」
ハル「まあこのペースで進めれば、いずれ終わるだろう」
柚子「そうですね。新キャラ登場ペースよりも早く終わればいいんですから」
葵 「次はどんな話なんですかね」
千景「あなた達の、つまり正義の味方側の話と、ハピネスの作戦の話がありますね」
剛彦「どっちも短い話になる予定なのよねぇ」
蒼井「しかし、今までそう言って短くなった試しはないがな」
ハル「まあ、それは言わない約束と言うことで……」
紫音「それではこの場を締めようか」
千景「そうですね。それでは、次は本編を頑張ると言うことで、皆さんお疲れさまでした」
一同「「「お疲れさまでした」」」
次回から、正義の味方側の話も始めたいと思います。
ゆっくりですが、本筋の話も進めていきたいと思いますので、お付き合いいただけたら幸いです。