表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

初期練習作(短編)

僕と君と彼と

男性同士の恋愛が少しだけ含まれます。そのような状況が苦手な方はご注意下さい。

 変な夢を見た。

これで通算10回目だ。

若い男は頭を抱えた。

どうしてくれよう。

何とかしてほしい。

僕にはこれしかないのに。

さんざん悩んでいる。


 以前会った女性が、

非常に可愛らしかった。

男は彼女のとりこになった。

しかし彼女には別の彼氏がいる。

しかも僕はあらゆる面で負けている気がする。

こんな勝負はもうごめんだ。

男は投げ出した。


 しかし最近、

また彼女の夢を見るようになってしまった。

彼女とデートし、結婚を申し込む夢なのだ。

確かに彼女に未練はある。

しかしこれはどうしたことだろう。

ああ、正夢だったら、いいのに……


ルルル……

TELの音がする。

誰かな、こんな時間に。

まだ朝は早い。

番号を見てみると、

なんと彼女であった。

あわてて通話ボタンを押す!

「もしもし」

彼女の声がする。

「今日もし時間があったら、

どこかで会わない?」

喜んで!

僕は現地へ向かった。


 どのように来たかは覚えていない。

まさかの大逆転だ!

本当に正夢だったら、僕はなんてついているんだろう。

彼女が現れた!

カフェへ誘い、席に座った。

どきどきしながら用件を待つ。

彼女が切り出した。

「あのね、実は、今度……結婚したいんだ」

僕は耳を疑った。

「それでね……あなたに頼みたいことがあるの」

はいそうですか……と僕は指示を待つ。

頭の中が真っ白である。

「実はね……偽装結婚してほしいの」

「え、どういうこと?」

ほぼ反射的に口が答えた。

「実は……彼がね、あなたが好きだと言ってきかないの。

だから、3人でうまくやっていかない?

もちろん、結婚費用とかは気にしないで!」

「どうかしら……」

彼女が身を乗り出す。

「つまり、僕と君が結婚をして、

彼と僕がカップルになれと。

でも君は……?

彼と結婚すれば、いいんじゃないの?」

「それも考えたんだけど……」

嫌な予感がする。

「あなたがいてくれないと、

私たちも幸せじゃないのよね……

この気持ちは生涯変わらない」

僕は逃げられない。

あの夢はどこまでも追いかけてくる。


 3ヶ月後、僕は彼女と結婚することにした。

幸せ?そうなのかもしれないな。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ