1話 誰だこいつ
「おはようございます、とても気持ちがよい朝ですね!」
それはそれは、晴天といってもいいほどの雲一つのない10月の中旬の事だった。
いつも通り、7時に目を覚ますとベットの横には白髪碧眼の見ず知らずの男が座っていた。
私が驚いた顔をしていると、そいつは言った。
「ああ、申し遅れました、私、神の使いをやっております。ヘルメスと申します。神の使いといっても天使とかじゃなくただのパシリの様なものですが」
苦笑いしながらその男、ヘルメスは話し始めた
「貴女は私共の長、ゼウス様の気まぐれ抽選に見事当たり、なんとなんと、貴女の世界を創っていただきたいのです!」
私は寝起きの頭をフル回転させ、考え抜いた結果まずこういった。
「...とりあえず、出直しやがれ」
私の判断は正しいと思う、いや、絶対に正しい。何なんだこいつは、もしや巷で噂のストーk・・・いやいやいやいやいや、それは有り得ない、何故?そんなの決まっているなぜなら私はブs・・・いや皆さんこの先は言わないでもわかるであろう、乙女の傷をえぐらないでいただきたい。
「そんなこと言わないで話を聞いてくださいよ!このまま帰れば私がゼウス様に怒られてしまいます!!」
ヘルメスという男は泣きながら言った、
「知らねーよそんなの。ってか何故いる、乙女の部屋に入ってくるな!ってか帰れぇ!!」
そんなこと言わないで下さいよ~、というこの男、ヘルメスとの防戦劇はこの後も10分続いた。