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「恩返し」

作者: 天魔幻想

「どうしてアナタは私に会って下さらないのですか?

 

 信じられないかも知れませんが、私はアナタが小さい頃、よく遊びに来てくれた木の精です

 

 アナタはよく私に登って、親に叱られていましたね


 ―――私にとってはとても微笑ましいものでした




 アナタは毎日私の下へ来ては、私で爪を研ごうとする猫達を追い払ってくれましたね


 ―――私にとってはとても嬉しいものでした




 アナタが私の世話をしてくれたおかげで、私は毎日が幸せでした




 ・・・でも、なぜあなたは急に私の下へ来なくなったのですか?

 

 私が嫌いになったのですか?


 だから、このドアを開けて下さらないのですか?


 人の姿になってアナタに会いに来た私に、その姿を一目たりとも見せては下さらないのですか?」












 ―――その時ゆっくりとドアが内側から開けられた。そして、中から出てきた青年は瞳を潤ませてこう言った











「・・・花粉症になったんだ」

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― 新着の感想 ―
[一言] そりゃあ~叶わぬ想いよのうwww これはホントに良い期待裏切りですね(笑) 私も主人公と同じ対応をとるでしょう(笑) 文章が切ない空気で、しかしラスト、急に現実に戻されるような感…
[一言]  拝読させていただきました。  ショートショートのオチは台無しであればあるほど秀逸。というわけで、この落とし方は良かったです。  また『恩返し』というタイトルも中々の突っ込み甲斐が。恩、返せ…
2010/03/31 21:10 退会済み
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