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最終話 そして妹はいなくなった

ツキコとエリコの最後のお茶会の後、失踪事件は解決した。

行方不明となった生徒たちは目を覚ますと捕らえられた記憶はなく、

屋上になぜかいるという思いしかなかった。


シイナとテルミはお互いに抱きしめあうかたちで目を覚ました。

彼女たちにはうっすらと何があったか記憶はあった。

二人は抱きしめあったまま、お互いを見つめあった。


そして、普段の日常に戻ると、すぐにシイナとテルミは付き合った。

テルミもシイナが本当はお互いに一筋であることを知り、関係がうまくいったのである。

シイナのキザさは少なくなっていき、テルミのツンとしたところも少なくなっていたように見えた。


そしてエリコはサクラは。

「砂浜が綺麗。」エリコが呟く。

「本当、」

二人の目の前には広い砂浜が広がり、空は青々と晴れ渡っていた。

あの事件の後に、二人はサクラの家族が所有する南の島の別荘兼ホテルで早めの夏休みを過ごすことになったのだ。

二人の関係にも大きな変化が訪れようとしていた。


「サクラさん、もう、私のことはお姉様って呼ばないで欲しいわ。」

「え?」

サクラはいきなりのエリコからそう言われ驚いた。

エリコはサクラに向かいあい、続ける。

「私はあなたともっとそのなんて言うか深い仲になりたいの。」

「それって、どういうこと?」

「私はサクラさんを愛しているの。強く。その思いは姉妹の関係を超えてしまってるわ。」

「……。」

「私の恋人になってくださらないかしら。」

「私も、そうなりたい。」

サクラはエリコに飛びつき、二人はお互いに抱きしめあった。


「じゃあ、エリコって呼んでほしいわ。」

「えっとじゃあエリコさん。」

「それじゃあ、だめ。エリコって呼んで」

「……。エリコ。」サクラは照れながら言う。

「うふふ。何か照れるわね。」

「照れるよ。」

二人は互いに笑い合った。

「なら私のことをサクラって呼んで。」

「サクラさん、恥ずかわしわ。」

「自分だけずるい。前は呼んでたよ。」

「そ、それは取り憑かれて、自信に溢れていて、ついつい偉そうになってたから。」

「なら、自信を出して。私の大好きなエリコは美人で頭がいいし、みんなから好きれているよ。」

サクラはエリコを見つめる。エリコは前に進む勇気が湧いてきた。

「サクラ」

「エリコ」

「サクラ」

二人はお互いの名前を慣れるまで呼び合った。


「でも、サクラはなんで、今も私のこと好きになってくれるの?

 もうあのときのような美しさはないはずなのに。」

「そんなことないよ。エリコはずっと前から美人だよ。私は一年生の頃からずっと好きだったよ。」

「えっ?」

「エリコは気づいてなかったと思うけど、すごく好きだったよ。」

エリコは胸が熱くなった。そういう風に思われていたとはとは知らなかったからだ。


「エリコは私のこと好きだった?」

「私も一年生の頃から、同じクラスのあるかわいらしい女の子を気にしてましたわ。」

「えっ?」

「その子と南の島に来れてよかった。」

「もう。」サクラはエリコに抱きついた。

夏休みが終わるまで、二人は共に時間を過ごした。

そして、エリコにはもう妹はいなかったが、生涯を共にするパートナーを得たのだった。

二人の関係は姉妹から、より対等で深い仲になったのである。


その後も二人と二人と一人は幸せに暮らしましたとさ。


終わり

この作品は実はある作品の設定を真似して作ろうとしていました。

ネタバレはしませんが、その作品のエンディングは少し悲しい終わり方で、

追加シナリオとして南国編が出るのだと信じて何十年か経ちましたが出ませんでした。

で、そこで自分なりに書いてみるかと思い、書いてみることにしたんです。


書いてみたはいいんですが、情けないことに力不足のために混沌としてしまいました汗

それでも、もしこの作品を楽しんで頂けましたら幸いです!


書き終わってなおさら、あの作品は本当の傑作だったと思いました。

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