まさかの・・・ 5
やっと絵本なら文字がつっかえずに読めるようになってきた!
現在読んでいる絵本が面白い。
カリマさんと一緒に読んでいる・・・いや、正確には私が音読しているんだが、この絵本笑える。
最初はありきたりな話からスタートしたの。
お姫さまが竜に攫われて、勇者が助けに行くって話。
間違ってもカメが攫って行って、赤い髭のおっさんが助けに行く話じゃ無いよ?
てかあのゲームお姫様攫われ過ぎでしょ?
そして助けに行くおっさんとの仲はどうなの?
どう考えても、おっさんのが一回りは年上に見えるし、おっさんの体を労わってやって欲しい・・・。
あのゲームに終わりはあるのか??
・・・そうそう、絵本ね。
今、読み終わったんだけど・・・・。
「いや、可笑しいでしょ?」
「意外な話でしたね。結末も面白いと私は思いますよ」
と爽やかな笑顔で言われてしまった。
気になるでしょ?結末。
端的に言えば、お姫様を攫った竜が王子で二人仲良く暮らしましたって話なの。
え?勇者は?って思うでしょ?
なんと勇者は二人を引き裂く・・・敵に回った!!!(笑)
って事は、初めから勇者は敵だったという事だ。
なんてことだ!!勇者を敵にするとは。
斬新すぎる!
しかも勇者と姫と竜は幼馴染で、竜は魔法で変身させられていた・・・ってコレは
「勇者の自作自演じゃないですか?」
「ん~それも考えられますが、勇者は竜が王子だとは知らなくて、ただ姫を迎えに行っただけとかでは?」
「でも竜が王子だと分かってからも、姫を奪い返そうとしてますよ?」
「そうですね・・・・二人共姫が好きで、王子が竜になった事で勇者が告白出来ずとかはどうでしょう?」
「そうなると、最後のは決闘?」
カリマさんと絵本の事について話し合う。
たかが絵本。されど絵本。
話の捉え方次第で無限大に。それが絵本。
って多分、この作者が変わった人なんだと思う。
タイトルも「攫われた姫」って言うの、姫の話かと思いきや内容の殆どが、勇者と竜の話だからね。
でも面白いから、他にも無いか探してみようっと。
そして現在、目の前を立ちはだかる男性。
私の前には警戒したカリマさんが。
男性の服装を見るに、官僚の人だね。
まぁここは官僚の人が居る事がまったく変では無いのだが、カリマさんが警戒しているのは、わざわざ私達を呼び止めた事。
皆挨拶はするよ。
でも官僚の人達は、私達に用事がない。
私達にはちょっとした伝言とかでも、ジルが来たりするから。
用事があったりするのは、先生とか司書の人だね。
司書さんもジルから紹介されている人。
シリウスが私に接触する人を最低限決めているみたい・・・。
過保護過ぎないだろうか?
なので目の前の方が、私達を呼び止める事は本来なら無い。
で成り行きを見守る私の前で
「呼び止めてしまってすみません。でも、どうしても言いたくて・・・実は俺、カリマさんが好きです!」
・・・目の前で告白されてる。カリマさんが。男性に。
「好意はありがたく頂戴します。ですが、今は職務中ですし私は女と言えこんなのですから・・・申し訳ありません」
と頭を下げるカリマさん。
「えっ?女性なんですか?」
驚く男性。
ん?私はどっちに驚いたら良いの??
カリマさんがまさかの女性だった事か?
それとも男性と思いつつも告白してきた、この男性にまさかのBLって思った事か?
一人二人を交互に見る私は、この後の状況が気になりすぎる。




