マネキン 2
ふぅ~満腹。
やっぱり衣食住は大切だね。
今のところ、衣服に関してはちょっと難アリだけど、ご飯と寝る所は素晴らしいの一言に尽きますな。うむ。
「んじゃ、飯も食ったから行くか」
「何処へ?」
「シリウスの所に」
と言う事で、フカフカの絨毯が敷かれた廊下を皆で歩いて行く。
竜王様の執務室は、私の部屋と同じ階層にあるのでそこまで遠くはない。
遠くはないが、全く以って狭い訳では無いので迷子にはなると思う。
てか、迷子になると思うの時点で迷子になるんだろうね。
だってステータスにはそう書いてあったし・・・。
いや、でも・・・体力や魔力のステータスが変わるのなら、頑張ればいずれ迷子のステータスが外れるかも!!
で・・・迷子にならない方法ってどうすれば良いのかな?
万年迷子の私には答えが導き出せない!!
ここで、皆様のお力をお貸し下さい。
へるぷみぃ~!!・・・可愛く日本語で言ってみました。
ごめんなさい・・・悪気はないのです。
きっとコレが、ステータスにある〝ちょっと残念″ってやつか?
にしても・・・本当にコレ誰が決めてんのかな?
もしかして・・・内なる自分とか?!
・・・ダメだ。考えていることが中二病になりつつある。
ちゃんとジルの後について行かないと、迷子になるからね!
でも、お城の中で迷子になる分には大丈夫かな?
だって此処には人攫いも居ないだろうし。
てな訳で、やって来ました!竜王様の執務室!
お仕事する部屋だから、静かにしないとね・・・・って
「何と言う解放感!」
執務室だから勿論、竜王様の机と側近であるアロイスさんの机がある。
それ以外にも、休憩で使うのかな?
テーブルと椅子のセットに、ソファとローテーブルのセット。
そして何よりもこの解放感を演出している・・・天井!!
只の天井と思うなかれ!
ここはどこぞの教会か!って言うぐらい高くて、その天井にステンドグラスが誂えてある。
うん。此処に、長椅子とかが並んでて祭壇があったら教会だね。
はぁ~・・・それにしても・・・こんな所でお仕事してたら嫌な事とかが起きても癒されそう。
なんだろ?そんな風に考えるなんて私、疲れてるのか?
まぁいいや。
・・・・皆さん。そんなに見つめないで。
「大声出してごめんなさい」
「いや・・・問題ない・・・」
返事を返してくれた竜王様は、笑いを堪えておられます。
いや、もういっそのこと爆笑してくれて良いよ。
その方が、楽な気がする・・・。
「でもルーチェ、爆笑されたらされたで、微妙な気持ちになるんじゃないかなぁ~」
「それもそうですね・・・ご指摘ありがとうルスよ」
「いや、笑ってしまってすまなかった!私達はこの部屋に慣れているから、ルーチェフルールの反応が新鮮で・・・。取り敢えず、良く寝れたみたいだな」
「はい。昨日は竜王様がベットまで運んでくれたそうですね。精霊達に聞きました。ありがとうございました」
「大した事では無いよ。それよりもここへは、何故?」
そう言って、私とジルを順番に見る。
「昨日ルーチェが寝落ちしてから気にしてただろ?だから朝の挨拶と、頼み事をしに来た」
「頼み事?何ですか?それは?ルーチェさんの事で、ですよね?」
「そうだよ。今のところ、二つかな」
「二つ?それはなんだ?」
心底ジルのお願いにアロイスさんと、竜王様が困惑気味に聞いてくる。
そりゃそうだ。
だって、昨日の今日で現状に不満がある!って話にはなるとは思わんだろ。
私が言われたら〝え?なに?あんな豪華な部屋と、美味しい食事を用意して貴女爆睡だったのに、いきなり不満ぶつけるの?どんな神経してるの?″って内なる自分が、毒吐きそう!
一旦、自分の待遇考えろよコラァァ!!!って。
で、ジルさんのお願い事は
「ルーチェの当分の服が欲しいのと、魔法の練習がしたい」
おー・・・理にかなってるぅ~!
そう言えば服も無いし、魔法の練習も王都に入ったらしたかったんだ!
魔法に関しては、すっかり忘れていたが!
「そうでしたね。服に関してはサイズが分からなかったので、手配が出来ていませんでしたね。急いで手配しましょう。魔法に関しては予定を調整する必要があるので、夕食までには予定を確認して伝えます」
とアロイスさんのお言葉を頂きました。
手配ってなんだろ?
まさかラノベによくある、服屋さんが採寸とかに来ないよね?
行商人さんが来てくれるとか?
いや・・・街を見てみたいから、ジルとお出掛けとか?!
「ルーチェ。ダメよ。この間みたいになっちゃったら、今度こそ滅ぼしちゃう」
何と言う恐ろしい発言・・・。
そんな・・・六つの眼で、本気で言ってる?みたいに訴えなくても・・・。
レイナさんの発言で竜王様達、固まっちゃってるよ。
お出掛けは皆様の必死な説得により、中止になりました。
そんな聞き分けのない子供じゃないのに・・・。
扱いが酷くない?!
私は核爆弾か?!




