表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生しても山あり谷あり!  作者: 月城 紅
始まり~出発
4/152

初めまして 1


  この場所に軟禁されているのを理解してから半年、ただぼーっと毎日を過ごしていた訳じゃ無い!

  日々、いろいろと観察してきて分かった事がある。


  まずこの世界では魔法が一番、重要視されている。

  何故それが分かったかって?お母さんに聞いたんじゃないよ。

  だってここ三か月程お母さんがここに来なくなった。


  その代わりに、一人のメイドさんが来るようになった。

  リアルメイドさん。

  

  メイドさんはリアさんと言い年齢は大体、四十台後半と言ったところだろうか?


  勿論、女性に年齢を聞くなんて失礼な事はしませんよ。

  まぁ聞くも何も会話は最低限しかないけど…。


  リアさんが来た初日のお風呂に入る時に分かったのだが、リアさんは魔法が使えなかったのだ。


  「何故、魔法を使って湯にしないの?」


  と聞いたら


  「大体の人間は魔法を使えません」


  と返答が返って来た。

  

  魔法が使えるのは大抵、貴族や神官など国を支える人間が使えるそうだ。

  平民が使えるのは稀で、そういった者は早々に教会に仕える様になるそうだ。


  なので、私が居るここは貴族の屋敷の一部分なのだと分かった。

  そこから考えると…私がこの場所から外に自力でないと出られない気が…。

  私が貴族の子供で、よそ様に見せられない子供なら、よっぽどの事が無い限り外には出さないだろう。

  

  と、そこまで考えて一人落ち込んだのが三か月前。


  そこから『もし、外に出れたら身一つだろうから、何か手に職を!』と前向きになってみた。


  自分の今までの人生の中で、何とかなるさ~ではなく、次に!と言うポジティブ思考が身についてて、本当に良かったと思う。

 普通なら、諦めるもんね…。

 

 次の日からは、取り敢えず知識は必要だから…とこの世界の知識に関する本を読み漁った。


 勿論本はリアさんにお願いして持って来てもらってのだが…異世界、舐めてた。

 持って来て貰った本が読めなかったのだ。

 異世界転生なら自動翻訳はついてるものじゃないのかー!!と言ってても読めないのは仕方がない。


 この子自身は教育と言うものを全く受けていないのだろう。

 話すだけなら教育も何も無いし、ましてや軟禁してるんだから必要がない。

 

 だがしかし!私は本が読める様になりたい。

 リアさんに訴えたら、リアさんがあっさり教えてくれた。


 基本的な文字(日本で言う、あいうえお表なる物)を作成して貰い、日々苦戦した毎日を送っていた。

 リアさんも最初は、あんまり話をしなかったが今では質問したりすると教えてくれて、さん付けをする事がなくなる様になった。


 ただし、教えて貰うにあたって一つだけ『リアさんから教えて貰った事を、屋敷内では隠すこと』と約束をした。

 リアは私の世話を屋敷の主人からは命じられているが、教育をしろとは言われて無い。


 余計な知識が身についていたら、真っ先にリアが疑われるしね。

 その前にここから出られるのかも不明だが…。

 それからは、リアの時間が許す限りいろいろな事を学んだ。

 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ