王都で迷子! 2
前回の続き。
無事、エルタニン王国首都に着いたルーチェフルール一行。
首都にて散策をしていた途中、ルーチェは迷子になってしまい、何者かに捕まってしまった!
ジルは?精霊達は?ルーチェを魔の手から救えるのか!
ルーチェの運命はいかに!
はーい。そのルーチェさんから続報です。
只今、お屋敷の一室におります。
捕まった→首輪を付けられる→馬車に載せられる→倉庫の様な所に→再び馬車に→お屋敷の部屋に。←今ここ。
時刻は既におやつ時ですよ。
何故分かるかって?
この部屋には時計があるの。
部屋の中の調度品も私が一目で高価そうだなぁって分かるくらいだから、相当のお金持ちと見た。
現在部屋には私しかいないんだが、逃げる事は不可能。
何故ならば、首輪に繋がれた鎖が机の脚にガッチリと止められているんだよ。
さしずめ今の私は、お散歩の途中で買い物に寄った飼い主に、ポールかなんかに繋がれたわんこ。
逃げれません。
精霊は?って思うでしょ?
なんとこの首輪は、精霊との繋がりを切る物だそうだ。
私を捕まえた人達は、直ぐに私が腕輪を持っていないか確認をして、この首輪を付けた。
念の為って。
私の瞳が赤いから、精霊と直接契約を結んでいるかもしれないから・・・と。
因みに、腕輪って言うのは上位精霊と契約するアレですね。
それでも最高位精霊なら大丈夫かと思って、ルスとレイナ・ロワに向かって此処だよー!って念を送ってみた。
・・・いやね、よくよく考えたら今まで三精霊と離れ離れになった事無かったの。
だから声を出して呼んだら近くに居るから問題なかったんだよ。
でも現在、側に居ないでしょ。
拉致られた当初からお屋敷に入るまでは、口も塞がれてたからどうしよ・・・。ってなったんだけど、前ルスとレイナと契約した時に、何となく考えていることが分かるーって言ってたから、全力で念を飛ばしてるんですよ。
で現在もこの状態って事は、この首輪の効力は本物です。
うわーん!このままじゃ、でっぷりしたおばさんの可愛い玩具になっちゃうよ!
そして飽きられたら、次に売り飛ばされるんだ・・・。
その先に待っているのは、指輪を沢山付けたオッサンとかなんだよ!
妄想ばかりが膨らんでいくよ!!
そこに、私を捕まえた女の人ともう一人、女の人が入って来た。
細身で綺麗なドレスを着ていて、如何にもThe・貴族って感じ。
想像していた下衆な感じだと思ったのだが、柔らかそうな雰囲気で微笑んでいる。
演技だろうけど。
もう全てに疑ってやるわ。
「伺ったお話の子ですね。確かに綺麗な瞳。まるでルビーの様だわ。お顔も可愛らしい。正に私の理想ピッタリですわ」
「マダムに気に入って貰えて良かったです。腕輪はしていなかったので、精霊との契約はまだかと思いますが、色持ちとの事も考えて首輪が付けてあります。此方は外さない方が賢明かと」
「そうですね。分かりました。お支払いは、さっきの金額で。外の者から受け取って下さい」
「ありがとうございます。それでは私はこれで」
恭しく、私を売り飛ばした女性は部屋から出て行った。
・・・契約成立ですね。
立派に私は売れました。嬉しくは無いですけど。
私は幾らだったのかはちょっと気になる。
「さて、お嬢さん。お名前はあるのかしら」
「ルーチェフルールです」
取り敢えずは、言われた通りにしますよ。えぇ。
答えた私に上機嫌で、マダムは返した。
「そう。では今日から“イヴ”がお名前になりますわ」
・・・いきなり改名きたー。
言うなり手をパンパンと叩くと、メイドさんが数人入ってくる。
「まずは、お風呂に入ってお着替えをしましょう。よろしくね」
と言って部屋から出て行った。
のち、私はお部屋からドナドナされた。




