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お腹空いたね! 1


「ねぇ、ルーチェはお腹空かない?大丈夫?」


 ・・・はい?突然のレイナの言葉に間抜けな顔しか出来ん。


「そうだね!僕達には食事って言う概念がないけれど、ルーチェと契約したから考えている事とかがなんとなく分かるんだ。僕達も初めての感覚だから新鮮だねレイナ!」


「うん。食事・・・ルーチェと同じ物を食べてみたいな」


 え?ナニソレ・・・“考えてる事がなんとなく分かる”って事は私が常日頃からアホな事を考えてたりするのがばれるの?

 ダメじゃんソレ・・・。終わった・・・。


「うーん。確かにそれは魅力的だね!なら依り代を探さないとだね!」


「コレなんてどう?」


 あ・・・今考えている事については反応なしなんですね。良いですよ別に。心の声駄々洩れてたらプライバシーの侵害ですからね。


 でレイナが手に持っているのは、ぬいぐるみの白・黒にゃんこ。


「コレって・・・ジル作?」


 黄緑イケメンを見る。


「そうです・・・。笑えよ!!男が可愛い物好きなの可笑しいって!」


 今までに言われ過ぎてる言葉なんだろうな・・・。


「なんで笑うの?好きな事を好きだ!って言っている人をバカにする奴のが断然恥ずかしいし奴だ。絶対に自分がバカにされた時にキレるんだから!自分が言われたり、やられたりするのが嫌な事を他人にする奴がバカなんだよ!」


 全力で言うジルに、全力で言い返してやる!

 人間、好きな事やった方がストレスがないんだよ!・・・ジルは竜族だけど。


 私は出来た人間でもないから、全て受け入れるよ!って事は出来ない。

 それでも、不法侵入して正座の刑を課した私に色々と教えてくれて、これからも面倒(強制的だけど)を見てくれる人の好きな物を笑ったりはしない。


 むしろ・・・


「ジルのが絶対に器用だし、何処に出しても問題ないお嫁さんになる!むしろ、貰い手数多だよ!」


「・・・嫁としての貰い手があるかは別として、褒められてるんだよな?」


「そうだよ!私よりは絶対に家族が出来る!コレはアピールポイントだよ!」


「・・・ありがとな。今までは他には隠して生活していたから、そう言って貰えるのは初めてで嬉しい」


 ちょっと頬を染めて恥ずかしそうに視線を逸らす、黄緑イケメン。

 その姿を世の女性陣に見せてあげれば良いのに。


 どこの世界にも男性より、結婚より、仕事をしたいって言う女性は多い。

 そんな女性の絶対的な理想の人なのに勿体ない・・・。

 婚活は手伝ってあげよう。


「ねぇ二人共、お話は終わった?」


 座る私の膝にモフモフの黒いお手てが。

 そのまま視線をずらすと、勝気な金の目をした黒にゃんこが。


 今度は反対の膝にポンポンと白いお手てが。

 此方はほわーとした黒い瞳の白にゃんこが。


「僕がルス!」


 元気な返事が黒にゃんこから来ました。


「私がレイナ」


 まったりした返事が白にゃんこから。


 光の精霊が黒いにゃんこで、闇の精霊が白いにゃんこ。

 ・・・そこは反対だろ?!


「え?もしかして、さっきのぬいぐるみ?」


「そうだよ!ぬいぐるみに僕達が宿ってる状態だよ」


「これでルーチェと同じ物が食べれるの」


「へー・・・。原理はよく分かんないけど、早速ジルの趣味が役に立ったよ!」



 笑顔で言った私に、ジルも笑顔を返してくれた。


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