襲撃 3
緊張感のない私達ですが・・・ロワが言った通り(私も思ったからね!)、住人の人達も襲撃者で間違いないみたい・・・。
だって、なんか武器持ってるし・・・。
ってことは、今回の爆発は最初から仕組まれたってことだよね?
でもパレードの催しは最初には予定がなかった・・・。
そう、パレードの催しは最初はなかったんだよ!!
当初の予定では、『市街を回る』だけだったの。
でも初日の神殿にて祈りを捧げた後に、パレードで催し物をすることを決めたんだよ!
で、今日のパレードをする前に、催し物が行われます!って発表があったの。
この催し物は、ギリギリになってから発表された。
だから・・・・計画的な犯行なら、誰かが情報を漏らしてる・・・?
「戦闘が粗方、終わったようですね」
下を見ながらロワが話す。
そうなんですよ・・・私がアレコレ考えている間に、戦闘は終わってる・・・。
シリウス達強いんだね。
心配して損した・・・。
「ルーチェ、どうする?」
「シリウス達の所に行く?今日はもうパレードとか言ってられないだろうし」
広場の観察を続ける私に皆が今後の予定を聞いてくる。
ん~ここで出て行くのはいいのかな?
なんか取り込み中なようだし・・・それに、ここには近づかないようには言われてたんだよね・・・。
「悩むのなら、シリウスに直接聞けばいいじゃろ?」
「・・・・!?そうだった!!!これってぎゅってして、話しかければいいんだよね?」
「そうですよ」
ロワの言葉に、シリウスから貰ったペンダントを握る。
「シリウス?聞こえる?」
『ルーチェフルール?なんだ?何かあったのか?』
やや焦ったシリウスの声が聞こえてきた。
おぉ!!すごい!これいいなぁ!
「えっとね、広場で爆発があったんでしょ?それでね心配になったの」
『そうか・・・こちらは大丈夫だ。ただ、残念だが祭りは中止になるだろう』
「そっか・・・それじゃシリウス達の所に行っても大丈夫?今、上に居るんだけど・・・」
『・・・上?』
そう答えたシリウスが上をキョロキョロ見るが、私達の姿が見えないので戸惑っている姿が見える。
不思議そうに首を傾げる姿が何とも可愛い・・・。
まぁ、認識阻害がかかっているのでどんなに探しても見付からないわけで・・・・
『姿が見えないのだが?どこにいるんだ?玉の気配がするから近くに居ることは、分かるのだが・・・』
心なしかしょんぼりしてる様に見えるため、皆でシリウスの傍に降りた。
・・・・降りたが、みんなが見えない事をいい事にいたずらを始めた・・・。
ルスは地面に何やら模様を描いている。
レイナはそれを見ていて・・・・黒い手が出てきた・・・・あのうにょうにょ・・・。
某足と腕と体を取り戻すために旅をしている、錬金術師兄弟の話に出てくるうにょうにょに似てる。てかそっくり・・・。
なんのために手を召喚したのかと思えば・・・それで捕まった人を脅してる。
あっ・・・気を失った。ご愁傷様です。
プーロは捕まった人を棒でつついてる。
その棒はどこから持ってきたのかね?
つついた人は一人、辺りをキョロキョロみている。
プーロが見えていない人からしたら、ただの不審者だ。
ん?既に不審者だからいいのかな?
エーデルもプーロを止めないし。
私も止めないけどね。
各自、各々楽しんでいるようなのでほっておいて・・・私はシリウスの所に向かった。