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転生しても山あり谷あり!  作者: 月城 紅
始まり~出発
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始まりは塔の中から


 皆さんどうもこんにちは。

 木漏れ日が眩しい今日この頃、皆様どうお過ごしでしょうか?

 私は高い塔の中にて、外の景色を眺めております。


 ……そう高い塔。

 なんで、高い塔にいるのだかって?

 それはね、私が軟禁されているからだよ。


 大切な事だからもう一度言おう。

 私が、軟・禁されているからだよ。

 おっかしいなぁ~。

 軟禁される理由はないのになぁ~。


 私もね、最初は何回も確認しましたよ。

 それでも、ここに1つしかない扉は、鍵が掛かっていて開けられず。

 ここに一つしかない窓は、鉄格子がはまっていて、押しても引いてもびくともしない。

 そしてここに、1つしかないベットは柔らかいとは言えず…。

 最後のは睡眠第一の私には大問題。


 兎に角それぞれを確認した私は、軟禁されていることをたっぷり1日かけて感じ、その日は何故こんなことに?と悩み、日が暮れる頃にはきっと夢だ!寝て起きたら今までの日常が戻ってくると思っていた。


 そう思って寝て、起きて既に半年も月日が流れています。

 今ではすっかり初夏だよ。


 さて、それでは私の自己紹介を。

 某県、某市、某街の裕福な家庭にて、24年前に元気な女の子が誕生。

 両親に愛され、可愛い妹にも恵まれてすくすく元気に育っていました。


 その温かい家庭も私が12歳の時に壊れました。

 2歳年下の妹が返らぬ人になったのです。

 そこからは石が坂道を転がる様に家庭は崩壊。


 あ母さんは愛情深い人で、妹が居なくなったのがとても辛くて受け入れられなかったんだろうね。

 母は壊れてしまった…。

 それからは私に暴力を振るったかと思うと、妹と勘違いをして泣きながら謝り優しく接してくれた。

 お父さんはそんなお母さんの側に居る事が出来ず、家を離れてしまった。


 私は高校卒業までお母さんと2人で過ごしていたんだけど、短大入学を期にお父さんから1人暮らしを進められたんだ。

 勿論、お母さんを1人には出来ないから断ったんだけど、「このままでは誰の為にもならないから、お父さんも、もう逃げずにお母さんともう一度向き合う」ってお父さんの言葉で、1人暮らしを決意しました。


 実際問題、お父さんにはもっと早く決意してもらいたかった…。

 お母さんはその後、病院で治療を受けつつお父さんと暮らしています。

 概ね関係は良好みたい。


 で、私は無事に短大卒業後、大手企業で仕事をして早2年。

 仕事にも慣れ、後輩も出来てこれからだ!っと順風満帆な、乙原 碧(おとはら あお)と申します。


 うん…振り返ってみると結構な人生歩んでおりますな。

 そんな山あり谷ありの人生を歩いている私が何故に軟禁生活を送っているのか…。

 謎しか思い浮かべませんよね?



 結末から言えば、転生したみたいです。


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