正月
エッセイ、またの名を随筆というものを初めて書くのである。小説(ライトノベルに近くはあるが)なんかは趣味の範疇でメモ帳にチマチマと描いていたりはするのだが、自分の身の上話をするのが苦手なのか、エッセイを書こうとも思えない。というより、書こうと思っても書けないだろう。
身の上話は苦手だ、という身の上話は置いておくとして、この文章を書き始めた理由を語ってみたいと思う。端的に言うと、暇なのである。只今わたしは諸事情あって祖父母宅にいる。祖父母の家というと統計学的に暇になる確率が高いというのが表されており(わたし調べ)暇になるのは当然だったといえる。この時代なのでスマホゲームとか色々あるのだが、やる気起きないしせっかくなのでエッセイ書いてみようという思い立ちで書き始めた次第だ。そうだ、次は諸事情を深く語ってやろうではないか。
二〇一九年一月二日。めでたく正月を迎えてから二日目。わたしが二階寝室の暖かなお布団の中でスヤスヤと安眠していると、突然急ぐように階段を上る音が聴こえて姉が現れた。なんだなんだと思い姉に話を聞いてみると、こういったことをいうではないか。
兄が嘔吐したと。
?
何いってんのこの人。
そこから数時間、具体的にいうなら約六時間、母は兄を連れて病院へ行き、わたしと姉はだらだらをテレビを見続けるという状況が続いた。箱根駅伝見てた。法政大学の第五区の選手がやってみせた七人抜きには驚く他なかった。
さぁさぁ六時間という長い長い、長すぎるので言い換えて永い永い時間が過ぎ母と兄は帰ってきた。もうね、兄がすごくグロッキーなの。今にも死にそうなフェイスしてるの。笑っちゃうね。いや笑えないよ。
母曰く、病院でもゲロゲーロだったらしい。この時期のゲロゲーロといえばもうインフルエンザかノロウイルスという最悪の二択しかないので、感染防止の為に祖父母宅へ避難したのだった。
まず一つ、祖父母宅へ来て驚いたことを。なんで冬場に黒い例の気持ち悪い昆虫(名前を聞いただけで卒倒するような人がいそうなので配慮する)が出てくんねん。おふざけが過ぎますわよ。おふざけが過ぎ過ぎてますわよ!なんで冬にまでアイツを見なければならないのかと。不快である。深い深い不快である。
そして次の日一月三日。朝起きて五秒後の出来事を話すとしよう。首を痛めた。最悪である。ちなみに、これを書いてるのは日付変わりまして一月四日午前一時二三分なのだが、いまだに痛い。左向けない。
なんだろう。厄年的な何かなのだろうか。と思い今さっき厄年を調べてみたがそんなことは全然なかった。じゃあなぜこんなに運が悪い。正月早々、悪いことが起きすぎる。首痛いし。
ここまで書き続けて思ったのだが、これ実はただの日記なのではないだろうか。いや日記やんこれ。思ったより日記やでこれ。日記以外の何者でもないやん。いや『者』ではなく『物』なのだけれど。
と、こんな感じでエッセイではないことに気づいてしまったので今回はこの辺で締めさせていただきたい。みんなも感染症と首を痛めるのには気をつけよう。ゲロゲーロになりたくないのならね。ではでは。
閉店ガラガラ……うわーお!
古い?