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初陣の準備‐2

申し訳ありません。試験勉強などでとても小説を執筆できる状況ではなかったので投稿が遅れてしましました。

―天文21年―(1552年)7月 飛騨 天神山城



夏になり俺はつい先日元服を迎え三木光頼と名乗ることになった。

さらに、天神山城の城主になることになってしまった。一城の主になれて嬉しいことは嬉しいけど仕事が大変すぎて文官の部下がほしいと思う今日この頃です。

可成は槍一筋の武将だし、虎高もどっちかっていうとそういうタイプだもんな。叔父の久頼さんが補佐してくれるから、なんとか仕事をこなせてるけど、検地はまだ終わってないし、治水や道路整備もまだまだだ。

荒くれ者どもは金で雇って足軽として訓練させてるし、その常備軍達を中心に領内の見回りをさせているから治安は一応保ててはいるが。


基本的に、飛騨という国は石高に対して人口がかなり多い。元々林業や鉱業が盛んだったし、うちの政策による影響などでさらに人口が増えている。

そのおかげで、町は賑わってきたし常備軍に入りたいと志願してくる人間も多い。

まあ、そのせいで治安は悪くなりがちなんだが、うちの場合は常備軍を作ることでなんとか防いでいる。

開墾とかを進めて税収をもっと増やしてほしいんだが、そもそも飛騨には開墾できる土地がそこまで無いんだよな……

だから常備軍の人数を増やすことで治安を保ってはいるのだが、現在常時足軽として雇っているのは当初の予定である五十人を大きく超えた二百人以上だ。しかも、まだまだ増えていて今城下に足軽長屋を急ピッチでつくらせている程だ。

ここまでくると、正直コストパフォーマンスが見合わない。兵士の給料、装備はこちら持ちだし長屋の建設など金がかかることが多すぎる。

しかも、戦がないとほとんど役に立たないし。

なので、次の戦が終わり今は江馬氏のものである神岡鉱山を手に入れたら常備軍の大半はそこに鉱夫として送り込むつもりだ。

他にも火縄銃の手配や、人材探索などやらなければならないことが多すぎる。


「はあ、考えるだけで憂鬱になってくるな」


そう呟くと俺は、自室の畳の上にごろりと寝転がった。


「それにしても周りに巨大勢力が多すぎるんだよな」


美濃の斉藤道三、甲斐と信濃の武田晴信、越後の長尾景虎、加賀の一向一揆。

武田と長尾は史実では親父の無駄に高い外交手腕で何とかなってたけど、うちが飛騨を統一するとなればちょっかいをかけてくるだろうし、斉藤だって史実では飛騨には侵攻しなかったけどやっぱりどうなるか分からない。一向一揆だけは布教の自由とかを認めれば何とかなりそうだけど。


「まあ、今そんなことを考えてもしかたないか」

「爺、領内の見回りに行くぞ」

「わかりました、若」


今は初陣で勝利することだけを考えないとな。

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