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予感

 私たちはこの自然公園を後にし、ワールズゲートをさらにくぐった。


 硬い地面・・・少し身体が揺れるな。ここは船の上、作戦の空母の上だ。


 「ん?あれ、ミツキさんたちここ来たの?って、あぁ・・・なるほどね」


 三上君はエルメスさんを見るや否や一瞬で状況を把握したみたいだ。


 「そう言う事。さぁミツキちゃんご覧。これが私たちエアクイーン隊の戦闘機、AT-001とAT-02よ」


 目の前に置かれた戦闘機、整備士たちがすぐに飛び立てるように色々わちゃわちゃやってる。コイツが先生攻撃の要になるのか・・・


 「うおー!かっけーっての!!」

  

 メグは相変わらず正直だなぁ。


 「見ろよミッキー!!あの戦艦!!あの大砲何口径なんだ!?」

  

 あ、そっち。てっきり戦闘機の方かと・・・まぁ、メグはどちらかと言えばデカい方が好きか。


 「ところで三上君はここで何を?」


 「ん?この戦闘機は僕が作ったからね、細かい調整は僕しか出来ないんだ。エルメスさんもやれるけど、彼女は作戦に集中して欲しくてね。今しがた終わったとこなんだ。後は弾薬を装填し終わったら完了。それを見届けたら戻るつもりだったんだ」


 これ作ったって・・・まーとんでもない事を当たり前のように言ってらっしゃる。


 「ミツキちゃん、必ず任務成功させてくるから、貴女も頑張るのよ!」


 エルメスさんはいつのまにかパイロットスーツの上にベストを着用して、ヘルメットを脇に抱えていた。


 「サー!イエッサー!!」


 私は思わず敬礼のポーズを取っていた。


 「お、ららちゃん仕込みの敬礼様になってるじゃない。じゃ!ご武運を!!」


 いつのまにかエアクイーン隊が揃っていて、私たちに向かって敬礼した。なんだか一気に喝が入った気分だ。


 さて、帰ろ・・・


 「「やっはー!!!」」


 「ほぎゃーっ!!」


 振り返った瞬間、何やら小さな2つの影が飛んできた。私は思いっきり喰らった。


 「げっ!!」


 そして後ろで一兆君の聞いたことのないドン引きボイスが聞こえた。


 「お客さん!お客さん!お客さん!!」

 「どっから来た!?どっから来た!?あ!いっちょーだ!!」


 「ほんとだ!ほんとだ!ほんとだ!!いっちょーのともだち!?」

 「ともだち!?ともだち!?」


 「サナ!ルナ!!また遊んでやがったか、ここで追いかけっこは無しだ。危ねぇぞ?」


 すんごい勢いのトークを撒き散らしていた2つの影を渋い声が注意した。


 「「はーい!!なら向こうでやる!!」」


 「キッズルームあった!あった!あった!」

 「そこで遊ぶ!そこで遊ぶ!」


 「「ならそこまで競争しよ!!」」


 ずごっ!!!


 「一緒にいこ!いこ!いこ!!」

 「にいちゃんたちも!にいちゃんたちも!!いっちょーもー!!」


 「ぎっ・・・」


 あぁ、この子たちはあの一兆君ですら逃げられないんだ。


 「そこでおとなしくしてろよ?あと、こいつらは帰らなきゃならねぇ。済まないが一兆、相手頼む」


 「まーた俺ぇ!?」


 「大丈夫だ、キッズルームの方にタマもチュウちゃんもいる」


 「遊べ!遊べ!いっちょー遊べ!」

 「何して遊ぶ!?トランプで遊ぶ!?」


 注意していたのは神崎 零さんだ。けど、ドスは効いてたけど案外優しい声出せるんだなあの人。それにしても、あの双子・・・


 「あー、びっくりしたぁ・・・何なのこの子たち。なんでこの船に乗ってんのよ。ミツキ、あんた説明しなさい」


 「何で私!?」


 どう言う訳か東郷がびっくりした腹いせに説明を求め出した。


 「いや何となく。知ってそーな顔してたから」


 「一応は知ってるけど・・・あの子達は東雲サナちゃんとルナちゃん。で、神崎さんがあの子達の里親やってるらしい」


 「詳しいんかい!!」


 えー・・・説明しろって言ったの東郷じゃない・・・私はカラスちゃんの話しで色々聞いてるの。

 

 「里親って、本当の両親はどうしたの?」


 軽音も疑問を投げかけた。あ、そうか・・・みんなは何も知らないんだ。


 「あの子達の父親はレイノルド ビル ルーカス、そして母親がニヒル アダムスなの」


 「え、それって・・・あの坂神 桜蘭と同じ・・・って事は、あの人の妹ってこと!?」

 

 「そうなる。生き別れみたいなものなんだって、桜蘭さんはこっちの世界に、この双子たちは異世界でそれぞれ育ったらしいよ」


 「それなのに、敵はその桜蘭さんか。複雑〜・・・」


 私もそう思う、あれだけカラスちゃんから話を聞いてもなんで今あの人が永零の側にいるのか分からないんだ。


 「うーん・・・話変わるけどサ、前々から思ってたケド、一兆君ってサ?」


 ネーちゃんら何か気になる事があるらしい」


 「なんか、子どもにめっちゃ好かれなイ?」


 ・・・うん、そだね。


 「あの男は大人が嫌いらしいからな、その分子どもたちの事がよく分かるんだろう、私としても大助かりです」


 「そうですね。一兆君零羅ちゃんにやたら懐かれてましたしねぇ・・・ん?あれ?今誰が話した?」


 私は何となく相槌打ったけど、誰が話してた?


 「私ですね」


 「・・・アレクシアァッ!?」


 叫んだのは東郷だ。まさかの登場のタイミングこれかよ・・・もっとこう、ロマンチックな復活劇じゃないの?あれだけ持たせておいて・・・


 「にそっくりって事は・・・」


 軽音が続いた。この瞬間に東郷も気がついたらしい。


 「ニヒル アダムスです。色々あったが、死んだ先から戻ったですよ」


 「へー、三上が言ってた人ってこの人かぁ・・・すんません、おっぱいは何カップです?」


 新庄、そのうち訴えられるそ?確かにスタイル抜群だけどさ・・・けど、これで子持ちの人妻かぁ・・・


 「カップ?あぁ、胸囲の話か。すまねーですけど測った事は無いな。で、それがどうかしたです?」


 「そりゃ揉ん・・・んご!」

 「おほほほほ!!何でもありまっせーん!!ゴルァ馬鹿新庄!!デリカシー無さ過ぎんだるぉ!」


 東郷が新庄に鉄拳制裁喰らわした。


 「?」


 「因みにお姉様のスリーサイズは身長163センチ、バスト92センチ、ウェスト58センチ、ヒップ89センチのH天然かあっぷ!!」


 ゴッス!!


 調子乗って出てきたウーネアさんが、何かを察したニヒルさんに拳骨喰らった。


 「この少年は仕方ねーですけど、お前はダメだろ」

 

 「ふーぅっ!!お姉様の鉄拳相変わらず効くぅぅ・・・あいだだだ!!


 ゴリゴリゴリゴリ・・・


 「済まない、この妹が失礼したです。そうだ、君が輝夜 ミツキで良かったです?」

 

 ニヒルさんはウーネアさんのこめかみをぐりぐりしながら私に聞いてきた。


 「あ、はい」


 「サラマンダーから話聞いてると思うですが、息子を・・・桜蘭を任せる事になる。あとレイノルドの馬鹿もな・・・本当なら私が拳骨一万発ぶち込みたいとこですけど、私はこっち側の作戦の参加だから行けなくて済まない」


 「いえ、この戦いが終わったら何発でも拳骨してやって下さい。私もあの人のお陰でここまで来れたけど、あの人のせいでここまで来ることになってしまいましたから、今度一緒にやりましょう」


 今適当に話してたけど、終わったらマジでやろうかな?


 「ふっ、私はまだ全然親の勤めを果たしていないですから息子への叱り方もよく分からないが、君たちはいい参考になりそうです」


 「期待して待ってて下さいよ!!」

 「借りたもん!全部返すネ!!」

 「ぶちのめしてやる!」

 「ぶちかましてやるっての!!」

 「俺はあいつ嫌いだからな」

 「えー、俺特にあいつに因縁無ぇけど・・・とにかくぶっ潰してやらぁ!!そしたらちょっと、おっぱい触っていいですか?」


 懲りないなぁ新庄・・・


 「胸触るくらい私は構わない。私はそう言う自分に正直な男らしい奴の方が好きですから」


 「やっふー!!て、あだ!!」


 「バカ新庄!!てめぇは三上一択で生きてろ!!この浮気性!!ほら帰るぞ!!すみませーんニヒルさん、このバカは気にしないで下さい」


 「俺の夢は!!おっぱいに包まれて寝ることだー!!」


 「あーはいはい」


 東郷は新庄をぐいぐい押しながら営業スマイルをニヒルさんに向けて帰った。


 さて、今度こそ戻ろう・・・


 っ!?


 何?今の感覚・・・一瞬、背筋がゾワってした。殺気じゃない、妙な違和感があった・・・胸騒ぎが一番近い表現か?


 「ミツキさん、どうかした?」


 三上君が聞いてきた。三上君の表情に何か曇りは無い、ただの緊張?


 「いや、多分大丈夫。急に心拍数が跳ね上がって・・・」


 「緊張じゃない?深呼吸したら落ち着くと思うよ」


 「うん」


 今は落ち着いた・・・けどなんだろ、何かを見落とした気がするんだけど。まぁ、やっぱり緊張のせいか・・・

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