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死にたくないので進化します!〜異世界転生で魔物になった!?〜  作者: おんの
1章3部 ベビースモールレッサーイビルリザード
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第二十七話 キャンプ

「わ、私には名前がないんです…」



女の子はそう言い、俯いてしまった。



名前がないということは

何かしらの事情があるのかもしれない。



俺は、まだこの子以外には

人類に会ったことがない。

そのため、

この女の子に聞きたいことが沢山あった。



だが、ここで質問するのはあまりにも危険だ。

さっきの様なスケルトンがいるような場所に

ずっと居座るわけにはいかない。



かと言って、休めるような場所があるのか?

ここは洞窟の中だぞ?

俺がそう思っていると、

女の子が怖がった顔で俺に質問してきた。



「あ、あなたは…!私をどうするつもりですか!?」



そう言われて気がついた。

俺の姿は魔物そのもの。

このぐらいの女の子では怖がって当然だろう。



しかも魔物が自分を助けたという謎行動と、

何故か人類の言葉を発することが出来るという

あまりにも不可解な特別な条件付き。

それでは疑われて当然である。



なので俺はなるべく不信感を煽らないように

丁寧に、且つ声のトーンに注意して喋った。



「その質問はここでは回答できない。ここは危険だからね。何処かゆっくり会話できる場所をこの近くで知っていたりする?出来ればそこでさっきのことに関して話したいんだけど。」



女の子が今にも質問したそうな顔をすると

渋々、俺の提案に頷いた。



「この近くに私のキャンプがあります…そこなら比較的安全だと思います。」


「じゃあよければそこで話そうか。」



俺も了承する。

しかし、キャンプなんて近くにあるのか。

俺がへえーと思っていると、

女の子が警戒したような顔でこちらを見てくる。




俺は何を警戒しているのか

察して慌てて返す。





「俺は君に危害を加えようなんてしないから安心して。」


「し、信用出来ません!」



だよねぇ。俺でも信用しないもん。

それにしても良くここまで落ち着いてられるな、

俺だったら魔物となんて話したりしないぞ。



ここで立ち往生するのは

とにかく危険極まりないので、

俺は女の子に提案をした。



「じゃあ君が俺を信用出来るまで、もし俺が変な行動をしたように見えたら俺を斬っていいよ。」


「…本当にいいんですね?」


「もちろん。その代わり敵が現れたら俺に倒させてね。」



俺は経験値が欲しいので

そういうことも言ってみた。



「…わかりました。案内します、ついてきてください。」


「ありがとうね。」



俺は礼を言い、

案内してくれる女の子と共に毒沼とは

反対の方向に向かって歩いていった。


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