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第7話

次の更新は金曜日くらいですね。他のを何本か明日更新しようと思います。不定期更新ですみません。

騎士に担がれてまま連行中の、元悪役令嬢、現在小動物令嬢ラナです。ピンチがずっと続いています。見えませんので、どこに行っているのかは不明です。初めに、王女様が言った言葉に間違いがなければ森捨てになる運命ですね。


「待て!そこの怪しい男!」


声が聞こえました。芋虫みたいな私を、片手で持って先を急いで馬を走らせるのを、おかしいと思った通りすがりの、親切な人が叫んでいます。何方か知りませんが、助けて下さい。喋れませんが心の中で言わせてください。


「ちっ、邪魔だな。だが、止まる訳には行かない。王女様の命令だ、無視して行こう。危なくなったら捨てればいいか」


舌打ちが聞こえました。都合が悪い様ですね。でも、止まる気配がないですからこのままの様です。でも、急に体が浮いた感じがしたと思ったら、地面に落ちたみたいです。


「……!」


マントで芋虫でしたが痛いのは変わりません。ただ、柔らかい草の上に落ちたので大怪我からは免れました。


「おい、大丈夫か?」


声が聞こえますが喋れませんのでごろごろしてみました。親切な人がマントを取ってくれてるのが分かります。


「あれ?貴族のお嬢様かよ。口紐も取ってやるよ」


立派な格好の人が数人向こうの方に見えます。


「…ぷはーっ!あ、ありがとうございます」


助かりましたのでお礼を先に言います。しかし、ここどこですか?隅っこが無いので隠れる所は無いです。


「君、攫われてきたの?とりあえず俺の御主人の所に行こうか。怪しい奴は君を置いて逃げて行ったし」



どこかも分からないのでついていく事にします。落ちた時打ったとこが少し痛いですが、このまま放置されても生きてくのは無理です。弱い小動物令嬢ですので、強そうな人にはよっぽどの事が無い限り逆らわないようにしています。


「はい、お願いします」


立派な馬車の前に貴族らしい人がいます。王城で見た様な偉いひとに雰囲気が似ています。顔も、もの凄いイケメンです。ですから、一応聞いておきます。


「いじめる?」


何を言われているのか分からないので彼等は驚いてます。


「いじめる?」


いつものポーズを決めて言いました。王女様みたいな人じゃないといいけど。


「ぐふっ、お、お持ち帰りしよう!」


持ち帰り?一番立派そうな人の声が聞こえます。顔を手で覆って唸っています。どうしたのかな?


「アルフォンス様!決められたのですね。帰りましょう」


喜び方が、半端ないくらいいい笑顔になってます。立派な人の隣にいる人達も美形です。個人的には関わりたくない、遠くで見るのがベストだと思う小動物令嬢の私です。


「良かった、これで故郷に帰れる」


感激している様ですが、随分長い旅だったのですか?


「お姫様、君のお陰だよ!本当に助かった」


お姫様と言われましたが違いますよ。小動物令嬢ラナです。立派な人の、隣にいる人達が何故かもの凄く喜んでいます。抱き合って、「良かった良かった!」「これで婚約者に会える!」「我が国は安泰だ、国民も喜ぶだろう」小声で言っているのが聞こえました。私には、どこに喜ぶ要素があったの分からないです。取り敢えずは、いじめられないので安心しました。





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