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第18話

時間の隙を見つけてぼちぼち更新中です。不定期更新ですみません。良かったらお付き合いください。

ピンチから脱出してない、小動物令嬢ラナです。アル様の危険な発言に、私もお父様お兄様もなす術もなく立ち尽くしています。結婚してもこの部屋住まいが決まってるそうです。ここの暮らしにも慣れたので大丈夫です。怖い人達は皆アル様に退治して貰えば安心です。


「私、お菓子とか美味しい物食べてるだけでいいんですか?」


この部屋住まいになると言う事は、夜はいつも通り1人寝ですね!それなら納得できます。小動物令嬢の私は、きっと誰かの隠れ蓑?ですね。アル様は、大切な令嬢を守る為に私に頼んでいるのだと思います。イケメンのアル様ですから意中の令嬢が1人2人は居そうです。外に出ないお飾りのお妃様!それならばできそうです。いじめる人が余りいない執務室の小部屋です。プルプル震える事なく隠れて居られる場所です。し、か、も、おやつの食べ放題に!ため放題!昼寝付き!ポッケに隠さなくてもいい小動物の隠し食糧庫!ここは、素晴らしい環境です。


「もちろんそうだ。この部屋が君の住む場所だ。……後で私の部屋住まいにするが」


え?後の言葉が小さくて、聞こえませんでした。小動物センサーがピコピコ鳴ってるんですが?首を傾げてもう一度聞きます。大事な事だったら困ります。


「アル様、最後の言葉が聞こえませんでした。もう一度聞かせてください」


アル様がにやりと笑います。美形は何をしても決まりますね。ゲームで言えばキラキラエフェクト出てます。


「今は知らなくても大丈夫だ。気にしないでいい」


知らなくても問題ないそうです。センサーの誤作動?後宮でないなら大丈夫です。怖い令嬢が沢山居そうですので行きたくありません。アル様ですからいっぱい居そうです。前世の大奥ドラマ(おばあちゃんと見てたDVD)みたいで怖い。美味しいご飯やお菓子に毒とか入れられたり、池ぽちゃ突き飛ばしの目にあって殺されるのも遠慮したいです。集団の肉食女子は怖いです。執務室に居るだけでいいなら、拾ってもらったお礼に身がわりになるくらいしたいです。


「お父様!迎えに来てもらうまで、ご恩返しにアル様の隠れ蓑になります!」


「え?隠れ蓑?」


「ラナ!」


あれ?私、おかしな事言いました?どうしてお父様とお兄様が驚いているの?


「ラナは可愛いね。ありがとう。その提案に乗らせてもらうよ」


アル様は微笑んでます。喜んでもらえた様です。キラキラがキララ〜 ン!と輝きました。


「ラナ!ダメだ!私達と一緒に行こう!」


お兄様の焦った顔が見えました。お父様も頷いてます。恩返しは後の方がいいの?


「ラナが、危険な目に遭うかもしれない国に連れて行くのが、可愛い妹への仕打ちだとは思えないが?」


アル様がお兄様に戻るのは危険だと言ってます。そうです、森捨てにされた恐怖は忘れる事はできません。アル様に拾われなかったら、死んでいた可能性が高いです。前世の記憶しか持たない私に、サバイバルは無理です。


「!!……ラナ」


お兄様が泣きそうです。私を心配してくれる優しい人。


「お兄様!私大丈夫です。大人しく迎えに来てくれるまで待ってます。だから…泣かないで?」


お兄様に抱きついて背中をポンポンしました。驚いたお兄様の涙が止まりました。上手くいって良かった。前世で従兄弟が飼っていたゴールデンレトリバーのゴエモンが、私が帰ろうとするとギャンギャン吠えてました。でも、どんなに吠えていても私がポンポンすると泣き止んだからです。優しいお兄様の泣き顔は見たくないです。


「……ラナには敵わないな」


苦笑いをするお兄様はもう大丈夫ですね。うん!小動物令嬢の私ですがいい子にしてますよ?自信はないですけど。


「アルフォンス殿下、ラナをお願いいたします。ラナ、必ず迎えに来る。待っててくれ」


「はい!お兄様!」


うん!お兄様信じてます。にっこり笑って返事をすると、お兄様も笑ってくれました。記憶はないけど仲の良い兄妹になりました。


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