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【第18話】隣の大陸へ①

Cランクになった冒険者が隣の大陸へ行くには、ルートは1つだけである。


それは王都から北へまっすぐ行ったところにある山を登らずに、ひたすら東へと歩く道だ。

いくつかの絶対にその道を通らないと進めない場所に住み込みの門番たちが居て

資格があるものだけを通すという事をやっている。


こんなにお金をかけて人が行かないようにするものだろうかと思いながら、

俺はCランクのギルドカードを見せては通してもらっている。


谷に沿って大きく迂回した場所にある二つ目の門を抜けたら、ゴールの山が見えた。


「あの山までは一本道だ。

 魔物はこれまでと同じだが、数が多いから気を付けてな」


門番さんが俺の水筒に水を入れてくれながらそうアドバイスをくれた。


「はい、ありがとうございます」



◇◆◇◆◇◆


「ついた・・・」


二つ目の門を抜けて2時間ほど。

ようやく「地底竜(ちていりゅう)回廊(かいろう)」にたどり着いた。


門の中から門番さんが出てきた。


「ご苦労さん、さっそくで申し訳ないが、通行書か、冒険者のギルドカードを見せてもらえるか?」


俺はギルドカードを見せた。


「歓迎しよう。さあ中へ」


門の中に入れて貰うと、そこはちょっとした町のようになっていた。

うちのアルク村よりは発展してる。


建物も王都の石造りのしっかりしたもので、地面も石の板が敷かれている。


「びっくりするだろう、まるで王都の一角だ」


「はい、びっくりしました」


おそらく同じ職人さんがそういう風に作ったのだろう。

寂しくならないように?


「ユージ君は若いのにすごいな。強さもだけど、上を目指すって心意気(こころいき)がな?」


「ありがとうございます」


「はは、まあ今日は宿屋でゆっくりして、明日からダンジョンアタックするのがいいだろう。

 一人だし、一気に行こうとせず、しっかり自分の実力を見極めながら確実に進むのがいいぞ」


「わかりました、そうですよね、ただの通路ではないんですもんね」


「ああ。この大陸では一番の難易度になるダンジョンだよ」


「なるほど・・・」


「まあ気長にな。この街にもいろんなものを売っているから、詰まったら気分転換にいろいろ見て回るのもいいだろうな」


「わかりました」


「さて、ここが宿だ。 おーい、お客さんだぞ」


「はーい」


「ではな」


「ありがとうございました」


「うむ」


という感じで門番のおじさんが宿を案内してくれた。

結構暇みたいで、案内ついでに、この街のことも教えてくれた。


・募集があってここで働いている。宿泊0人でも毎月割高の固定の給料が出ている。

・いろんな店があるが全部ギルドカードで支払いを行う。

・1年に1回継続するか聞かれるが、のんびりした雰囲気が気に入ってずっとここで働いている。


こんな感じだ。


「夜ごはんになったら木の板を鳴らすから、下りてきてくれよ」


「わかりました」


「ああそうだ、ここなんだけど、ほかの兵士さんも食事に来るからいろいろ話しかけられるかもしれないね」


「そうなんですか・・・わかりました」


「はっはっは、じゃあごゆっくり」


宿屋のおじさんが出て行ってから、俺はベッドに寝転んだ。


「はー・・・疲れた」


体の方はヒーリングで回復している。

では何がというと、初めての場所を常に気を張って歩いたので精神的な疲れだ。


「弾も減ってるし、今日はおとなしくして、明日の朝からダンジョンアタックだな」


そういえば魔石の買取はあるのだろうか。

来るときにもまあまあの数の魔物を倒している。


後で宿屋のおじさんに聞いて・・・

いや、兵士との会話の話題にとっておこうか。


俺は起き上がってジャケットを脱いで、部屋着ならぬ街中着に着替えた。



◇◆◇◆◇◆


「いやーそんなすごいギフトがあるんだな~」


「ユージは冒険者になるために生まれてきたような男だな」


兵士の人たちはみんなノリのいいおじさんで、俺のつたない説明でも大盛り上がりしてくれた。


ある意味閉鎖空間の、ここでならいいかと、ギフトの話も開放している。

どうせ、俺のことを探っているという裏もあるんだろうし。


受け入れてくれるんならありがたいと思う。

一応目的の魔石の買取の場所も教えてもらった。


貰った手書きの地図をもとに、明日行ってみよう。


兵士のおじさんたちは主に魔物を倒して町を守っている。

そしてこの町は「地底竜(ちていりゅう)回廊(かいろう)」を維持するためにあるらしい。


兵士のおじさんたちは街の壁の外や、「地底竜(ちていりゅう)回廊(かいろう)」の入り口付近に配置されてて、

中から出てくる魔物を狩っているいるそうだ。


「危なくなったら迷わず逃げて来いよ。おじさんたちがやっつけてやるからな」


「その時はお願いしますね」


「おうよ!」


本当に気のいい人たちだ。

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