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家ごと異世界転移!? ~家族と恋人とアイテムボックスな家で、元の世界に帰るまで~  作者: ねこあし


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第48話:選択の刻と、帰るべき場所

最終話となります。

「闇の深淵」を封じ込め、この異世界に平和を取り戻してから数日が経った。世界樹の頂上は、清らかな光に満ち、大地も少しずつ活力を取り戻している。俺たちは、クレーターの中心に呼び出した家の中で、今後の身の振り方を話し合っていた。


元の世界に帰るか、それともこの異世界に残るか。


食卓には、母が作った温かい料理が並んでいたが、誰もが箸を進めることなく、沈黙が続いている。


「ねぇ、みんな…どうする?」美咲が、意を決したように口を開いた。「元の世界に…帰る? それとも…この世界に残る?」


父が、腕を組み、深く息を吐いた。「俺たちは、この異世界に転移させられて、元の世界に帰ることを目標にしてきた。だが、今、俺たちはこの世界を救った。そして、とんでもない力を手に入れた」


母が、優しく微笑んだ。「健太も、萌も、美咲ちゃんも…みんな、元の世界にいた頃とは比べ物にならないくらい強くなった。元の世界に戻っても、もう以前と同じ生活には戻れないでしょう」


萌は、静かに自分の手のひらを見つめていた。「私…元の世界に帰りたい気持ちもあるけど…でも、この世界も好きだよ。それに…私たちの力って、この世界でこそ、意味があるのかなって…」


萌の言葉に、俺は深く頷いた。俺たちの力は、まさにこの異世界で必要とされたものだった。空間を操り、概念を収納し、大地を癒し、運命を交渉し、魔力を演算し、重力を制御する。これらの力は、元の世界では、良くも悪くも、規格外すぎる。


「俺も…そう思う」俺は言った。「元の世界に戻れば、色々と不便なことはなくなるだろう。友人もいるし、学校もある。だが、この力が、元の世界でどう作用するのか…想像できない」


美咲が、俺の隣に座り、そっと手を握ってくれた。「私も…同じ気持ちよ。でも、健太くんと一緒なら、どこでもいいって思ってる」


家族全員が、それぞれの想いを語り終えた。そして、一つの結論に達した。


「私たちは…この異世界に残ろう」父が、皆の顔を見渡して言った。「この世界を救うために得た力だ。ならば、この世界のために使うべきだ」


母が、温かい眼差しで全員を見つめた。「そして、この家がある限り、どこでも私たちの『ホーム』よ」


俺たちは、互いに顔を見合わせ、決意を新たにした。異世界に残る。それは、新たな人生の始まりを意味していた。


翌朝、俺たちは、世界樹の頂上からクレーターへと戻った。そこには、意識を取り戻した古き英雄と、他の黒ローブたちが集まっていた。彼らの顔には、まだ疲労の色が残っているが、瞳には生気が戻っている。


英雄は、俺たちに深々と頭を下げた。「改めて、感謝する。そして、我々の過ちを、この身を以て償うことを誓う」


俺は、英雄に近づき、その肩に手を置いた。「顔を上げてくれ。君は、この世界の英雄だ。これから、この世界を再建していくために、君の力が必要だ」


英雄は、力強く頷いた。彼は、操られていた仲間たちと共に、この世界の復興のために尽力することを誓った。部族の代表者たちも、すでにクレーターに到着しており、協力して復興作業を始めている。


俺たちは、この異世界に残ることを彼らに告げた。彼らは驚きながらも、心からの歓迎と感謝の言葉を述べてくれた。


「この家は…この世界に留まるのか?」英雄が、俺たちの家を見て尋ねた。


「ああ。この家が、俺たちの新しい拠点になる」俺は微笑んだ。この家は、元の世界から俺たちを連れてきて、そして、この異世界で多くの困難を乗り越える助けとなってくれた。そして、これからも、俺たちの「家」として、この世界で共に生きていく。


俺は【家屋収納】で家を呼び出し、クレーターの近くの、大地が豊かな場所に設置した。この場所なら、復興作業にも協力しやすいだろう。


この異世界は、俺たちにとって、第二の故郷となった。

七つの聖石の力、家族の絆、そして、家という揺るぎない拠点を胸に、俺たちはこの新たな世界で生きていくことを決めた。


俺たちの異世界での生活は、まだ始まったばかりだ。

この広大な世界には、まだ見ぬ場所、新たな出会い、そして、もしかしたら、また別の問題が待ち受けているのかもしれない。


しかし、どんな困難が待ち受けていようとも、俺たち家族は、必ず乗り越えていけるだろう。


これは、俺たち家族が異世界に転移し、成長し、世界を救った物語。

そして、新たな世界で、新たな道を歩み始める、始まりの物語だ。


【完】

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

次の投稿作品「現代イージス艦、異世界を往く!」を連載していますので、引き続きよろしくお願いします。

異世界に転移したイージス艦と若き艦長、そして異世界の巫女とAIが織りなす、世界の運命を賭けた戦いの物語を、どうぞお楽しみください。

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