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家ごと異世界転移!? ~家族と恋人とアイテムボックスな家で、元の世界に帰るまで~  作者: ねこあし


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第45話:世界樹の根源へ、闇の深淵との対峙

部族の代表者たちに後を託し、俺たちは世界樹の頂上、あの「真理の門」がある場所を目指して進んだ。七つの聖石の真の力が覚醒したことで、俺たちの身体は以前よりも遥かに軽やかになり、森の中を駆け抜ける速度も格段に増していた。


道中、以前よりも凶暴化した魔物や、黒い魔力を帯びた存在に遭遇することはあったが、俺たちの覚醒した「真の力」の前では、もはや敵ではなかった。


父は【地殻接続】で魔物の動きを封じ、【重力制御】で一瞬にして地面に縫い付けた。

母は【大地の巫女】の【全体治癒場】を使い、周囲の穢れた魔力を浄化しながら、魔物たちの心を鎮めていく。

美咲は【精神掌握】で、魔物たちの本能的な恐怖を増幅させ、戦意を喪失させた。

萌は【魔力演算支配者】で、魔物たちの魔力構成を解析し、その弱点をピンポイントで突き、無力化していった。

そして俺は【空間支配者】で、空間そのものを操作し、魔物の攻撃を無効化したり、一瞬にして魔物を遠くへ転移させたりした。


「すごいな…! 俺たちの力が、ここまで強くなっていたとは…!」父が感嘆の声を上げた。


「これなら、どんな相手が来ても…!」美咲も確かな手応えを感じていた。


しかし、世界樹に近づくにつれて、空気が重く、冷たくなってきた。周囲の木々は、まるで生気を吸い取られたかのように枯れ果て、大地はひび割れ、黒く変色している。これは、「闇の深淵」の影響が、世界樹の根源に近づくにつれて強くなっている証拠だった。


萌が、顔を曇らせた。

「お兄ちゃん…この重い魔力…『闇の深淵』そのものの魔力だよ…! 世界樹の根源に…侵食してる…!」


美咲も【精神感応】で、その場に漂う感情を探っていた。

「…この絶望と虚無の感情…まさしく『闇の深淵』だわ…!」


俺たちは、警戒を強めながら、ついに世界樹の頂上にたどり着いた。


そこは、以前、真理の試練を受けた時と同じ、星空のように輝く大広間だった。しかし、今はその輝きが、黒い靄によって侵食され、まるで夜空に黒い傷がついたかのようだ。光の柱も、以前のような澄んだ輝きはなく、禍々しい黒い光が混じり合っている。


そして、大広間の中心、かつて真理の門が開かれた場所に、黒い渦が形成されていた。その渦は、空間そのものを歪ませ、その奥には、何もかもを吸い込もうとするような、深い「無」が広がっている。


「あれが…『闇の深淵』…!」母が息をのんだ。


それは、特定の形を持たない、概念そのものの「闇」。しかし、その存在感は圧倒的で、俺たちの精神に直接、絶望と虚無の感情を送り込んできた。


『…愚かなる光よ…抗うのか…』


声が、直接、俺たちの脳裏に響く。その声は、無数に重なり合った、深淵の底から響くような声だった。


俺たちは、すぐさま七つの聖石を【アイテムボックス】から取り出した。七つの聖石は、それぞれの色で輝き、俺たちの手に納まると、さらに強い力を放ち始めた。


「世界の根源的な闇…それがお前の正体か…!」父が、渦巻く闇の深淵を睨みつけた。


「この世界を…私たちを…虚無になどさせない!」母が聖石の光を両手で包み込むように掲げた。


美咲は、闇の深淵が放つ虚無の感情に耐えながら、自身の【運命交渉】を集中させる。

「この世界は…絶望だけじゃない…希望も…存在する!」


萌は【魔力演算支配者】で、闇の深淵の魔力構成を解析しようとした。しかし、それは特定の構成を持たず、あらゆる法則を超越した「無」そのものだった。


「お兄ちゃん! 特定の弱点はないみたい! 『無』そのものだから…! でも…あの聖石の言う通り、私たちの『真の力』と、全ての光を集結させれば…!」


俺は、七つの聖石を両手に構えた。聖石から放たれる光が、俺の身体を包み込む。そして、俺の【空間支配者】は、もはや空間を操作するだけでなく、この世界そのものの「法則」に干渉できるかのような感覚に陥っていた。


「みんな…行くぞ…! 俺たちの真の力で、この闇を…打ち払う!」


俺は、七つの聖石の光を、黒い渦巻く「闇の深淵」へと向けて放った。光は、闇を切り裂くかのように突き進む。


しかし、「闇の深淵」は、その光を飲み込もうと、さらに大きな渦を形成した。光と闇が激しくぶつかり合い、大広間全体が、まばゆい輝きと、不穏な黒い影に包まれた。


これは、この世界の命運をかけた、最後の戦い。俺たち家族の全てをかけた、最終決戦の幕が、今、切って落とされた。

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