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家ごと異世界転移!? ~家族と恋人とアイテムボックスな家で、元の世界に帰るまで~  作者: ねこあし


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第27話:空間の支配者と、無限の道

禁断の領域、歪んだ空間の中で、俺の【空間認識】が覚醒しようとしていた。身体から溢れ出すまばゆい光は、空間を裂く異形ディメンションリーパーから放たれる歪んだ魔力と拮抗している。俺は目を閉じ、意識を周囲のねじれた空間全体へと広げていく。


空間を裂く異形は、高速で移動しながら、鋭利な刃のような身体で俺たちに襲い掛かってくる。父は【地殻接続】で岩壁を作り出して攻撃を防ぎ、母は【大地の巫女】でその岩壁を強化する。美咲は【運命交渉】で、わずかながら魔物の動きを鈍らせようと試みていた。萌は【魔力演算支配者】で、魔物の動きの規則性を解析し、俺にその情報を伝え続けてくれる。


「お兄ちゃん! あの魔物、空間の歪みを利用して移動してる! 空間の『節』を狙ってるよ!」萌が叫んだ。


萌の言葉が、俺の意識の奥底に響き渡る。空間の『節』。それは、この歪んだ空間の中で、唯一安定している点。魔物がそこを足場にして移動しているのだとすれば、俺がそこに干渉できれば、魔物の動きを封じることができるはずだ。


俺は、意識をさらに集中させた。周囲の景色は、もはや意味をなさず、ただ魔力の流れと、空間の『節』だけが、俺の意識の中に浮かび上がってくる。


その瞬間、俺の身体から放たれる光が、爆発的に増大した。光は、周囲の歪んだ空間を飲み込むかのように広がり、空間を裂く異形の身体へと降り注いでいく。


『……グオオオオオオオオオ……!?』


空間を裂く異形は、苦しげに咆哮を上げた。その身体を構成する歪んだ金属が、軋むような音を立てながら、ゆっくりと形を変え始めた。まるで、空間そのものが、俺の意志によって再構築されていくかのようだ。


俺は、空間の『節』を正確に捉え、そこに、俺の魔力を叩き込んだ。


「【空間支配者スペースロード固定フィックス】!」


俺の言葉と共に、空間を裂く異形の周囲の空間が、ピタリと停止した。魔物は、その場で身動きが取れなくなり、まるで時間の止まった絵画のように、空中に静止する。


「止まった…!」美咲が驚きの声を上げた。


「健太、お前…空間そのものを操ったのか!?」父が目を見開いて叫んだ。


萌は、満面の笑みで俺を見上げた。


「お兄ちゃん、すごい! 空間の歪みが、元に戻ったよ!」


空間を裂く異形は、もはや抵抗することなく、ゆっくりと光の粒子となって、空間に溶けて消えていった。


俺は、大きく息を吐き出した。身体の魔力はほとんど空になっているが、その代わりに、今まで感じたことのない、強大な力が全身に満ちている。


俺はすぐに自分のステータスを確認した。


【佐藤 健太】


・職業: 家主ハウスマスター


・スキル:


・【家屋収納ハウスストレージ


・【アイテムボックス(アイテムボックス)】


・【空間認識スペースアウェアネス


・【空間支配者スペースロード】:空間そのものを操り、空間を折り畳んだり、歪ませたり、固定したり、異空間を創造したりすることが可能になる。


俺の新たなスキル、【空間支配者スペースロード】!


母が【治癒の加護】で俺の魔力を回復させる。萌の顔色も次第に戻っていった。


空間を裂く異形が消滅したことで、周囲の歪んでいた空間が、嘘のように正常に戻っていた。そして、その先には、巨大な石造りの門が姿を現した。門の奥には、無限に続くかのような通路が広がっている。


「あれが…聖石への道か…」父が静かに言った。


俺たちは、門をくぐり、その通路へと足を踏み入れた。通路の壁には、宇宙の星々や銀河が描かれており、まるで無限の空間を歩いているかのような錯覚に陥る。


通路の奥には、広々とした円形の大広間があった。その中央には、星々の輝きを閉じ込めたかのような、美しいクリスタルの塊が鎮座していた。そこからは、穏やかで広大な空間の魔力が放たれている。


「あれが…空間の聖石…!」美咲が息をのんで見上げた。


俺はすぐにそのクリスタルに【鑑定】スキルを試みた。


【空間の聖石:星屑の結晶】


・種別: 聖石(七大聖石の一つ)


・特性: 空間の真理を司る聖なる結晶。空間を自在に操作し、遠隔地への転移や、異空間の創造を可能にする。その力を完全に引き出すには、無限の可能性を受け入れ、未知の領域へと踏み出す勇気が必要となる。


・解説: 古代の空間を操る民によって崇められてきた聖石。


「これだ! 六つ目の聖石だ!」俺は興奮を抑えきれずに叫んだ。


俺は、聖石にそっと触れた。すると、無限に広がる宇宙のような感覚が、指先から身体中に流れ込んでくる。そして、俺が「収納」と念じると、星屑の結晶は、まばゆい光を放ちながら、俺の【アイテムボックス】の中へと収まっていった。


聖石を収納すると、大広間全体が、さらに明るく輝き始めた。そして、俺の【空間支配者】の力が、聖石の力と共鳴し、無限の可能性が広がっていくのを感じた。


これで、六つの聖石を手に入れた。残りは、あと一つ。


禁断の領域を後にし、俺たちは次の聖石の手がかりを探す旅を再開した。俺の【空間支配者】、萌の【魔力演算支配者】、美咲の【運命交渉】、父の【地殻接続】、母の【大地の巫女】。家族それぞれの能力が最高潮に達し、俺たちの絆は、もはやどんな困難にも打ち破られないほどの強固なものとなっていた。


次の聖石は、この世界のどこにあるのか。そして、最後の聖石を手に入れた時、俺たちは本当に元の世界へ帰ることができるのだろうか。旅は、いよいよ最終局面へと差し掛かろうとしていた。

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