極み。エピソードゼロ
「お前! 舐めてんのか!?」
突如始まった昔話。これは、日本のある地方に伝わる逸話。
老人と侍が集落の真ん中で戦っていた。
「ホッホッホ、わしゃ舐めとらんよ。それとも、もっと手加減した方がいいか?」
「侍に素手で! 手加減だと!? 叩き切ってやる!」
「血の気が多い奴やのぉ」
ザッ! 侍が老人に向かって斬りかかる!
シュン、ジュボ!
「がはっ!」
侍のお腹に老人の拳がクリーンヒット!
「何故だ……ぐ!」
「教えてやろう。わしゃ、若い頃槍を扱っていた。その為、脚が強い、更にそれよりも槍を突く腕の速さ、刀は重く、振り抜くまでにわしの拳が突く方が速いのじゃ」
「ふふふ、バカめ! それを知ったらこうするまでよ!」
侍は小太刀を構えた。
「わからぬのかぁ」
「たわけ! 今度こそ!」
ダダッ! 侍の猛突!
「死ねぇ! クソジジイ!」
「ほれ、お主の刀じゃ」
シュン! ズバッ!
「ぐはっ!」
侍は大怪我をした。
「もうやめておけ……」
「諦めるものか! ぐ。なんとしても、【季節限定、抹茶フラペチーノ】を買うまでは!」
「だから、わしが最後尾で、皆、こうして並んで、【すたーばっくる】が整理券を渡してると言うのに。抹茶フラペチーノは明日にするんだな」
「チクショー!」泣
完