職場で虐待を疑われてしまった
仕事をしていればどんな業種でも嫌な事や理不尽な目に会ったりする。
これまで、ブラックな習慣がある施設やヤバい同僚やそんなものを紹介してきた。
そんな中でほとんど触れて来なかったものがある。
それが認知症利用者に関連したもの。
認知症なのですっごいことをやらかしたりするがやはり病気のせいなので意識して触れないようにしていた。
だが今、最も恐れていた事態が私を襲う。
介護業界特有の利用者による理不尽な仕打ち……
『私、あの人に殴られた』
私のことを蛇蝎の如く嫌う利用者の訴えで部署は騒然。
休みで呼び出されて事情を聞かれる事に。
認知症の人の言う事なので100%信じることはしないが事情聴取は必要。
それはわかる。虐待は重大事案。しかも聞けば他部署では過去に虐待認定された事案があったそうな。かなり慎重になるのも仕方ない。
取り合えず私の話を聞いた後は各職員に聞き取りをしてみるとの事。
おそらく問題はほぼないが、それでも実は嫌われているという可能性だってありうる。
もしかしたら『彼ならする気がします』という職員もいるかもしれない。
施設側としては調査はするが疑ってはいない、と考えたい。
私は利用者様の悪口をあまり言いたくない。
ただ、はっきり言って今、心の底からその方が嫌いである。
過去、私の手首を折った方や眼鏡を潰した方がいたが
疑惑がかかってから食事が殆ど喉を通らず麦茶や栄養ドリンクでしのいでいる。
休みだったが外へ出てもイライラするだけですぐに帰宅してしまう。
今後『虐待の事実は無かった』と判定が下っても(というかそれが真実)『利用者が虐待を訴えた』という記録は残る。
真実はどうであれ『あいつ虐待疑われた奴』となるのだ。
最悪の場合、『配慮』という名目の厄介払いで異動もありうる。
世界が灰色になった……