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異世界魔刀士と七変化の眷属   作者: 来夢
第2章 インレスティア王国編
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第46話 出発

セリフの上にルビを振り、誰が喋っているのか、わかりやすくするためにテスト中です。

―――― インレスティア王国 王城 客間 ――――


昨晩は、紋章を創作をするのに、王城の客間に泊まったのだが、慣れないベッドだった為か、いまいち寝つきが悪かった。


これも日本と言う恵まれた環境で育った為か、ベッドやソファーなど、この世界での高級品をあてがわれたのだが、どうもしっくりこない。贅沢を言えば切がない。


そうは思うのだが、今後の事を考えると納得のいく物を創作したい。と創作意欲が湧いた。


元々、今日は時間に余裕があるったので、色々とシルバーノアの改修作業をしたいと考えていた時に、これである。やるしかない。


そもそも、なぜシルバーノアの改修を思い立ったのかと言うと、この先の旅もそうだが、王族、貴族を乗せるのに、今のただ少し広いだけの部屋程度では、設備が物足りないと思ったからである。


「よし!どうせやるならVIPルームを創作しよう!」


そう決意をすると、今日フィーナは、アンジェ王女とセリスと一緒に服を食堂で作ると言っていたので、絶好のタイミングである。


ちなみに、フェルムとアイラは、前々から話をしていたとおり、家畜をザバル男爵の知り合いに預ける為に、家畜を運べる大きな荷台付きの馬車の数台の内の一つを運んでもらっている。


「よし。それじゃ始めるか」


元々艦橋に一番近く、少し広めに作ってある、ファーストクラスの部屋をVIPルームに変えるのだが、設備を設置していくと部屋が狭くなったので思い切って壁を取り払う。


「思い切って壁を取り払ってよかったよ。かなり広々としたよ」


壁を予定通り取り払うと窓を作り、それに合わせてバーカウンターと固定した椅子を作り、その次は、新しく家具を創作したり簡単な水周りを新たに構築し、個室トイレ、洗面台を新設した。


家具は、クローゼットと三面鏡を壁に埋め込む様に設置してから、接客用のソファーセット(リクライニング改造)を据えた。


ベッドは寝心地を重視して、コイルスプリング方式にすると、ベッドサイズをクイーンに変更したものを二つ並べて据え付けてみた。


こうして出来たベッドに試しに腰掛けると、ふかふかの弾力となり、寝転がると寝心地が、かなり良くなったので、ソファーにもコイルスプリングを採用して作り変えた。


『よしこれで、日本にあった物と同じになったぞ。これでゆっくり寝られそうだ』


後は、魔道冷蔵庫を取り付け、多少の水平が保たれなくても、ずれたり怪我をしない様に、固定をしたりすると、満足する結果になった。


それからも同様に、新たに合計6室のVIPルームを創作することにすると、同じ物を創作するだけだったので、思ったより早くVIPルームは出来上がった。


『ん~、一応は完成はしたけど、何かが足らない気がするな……』


まだ工夫が出来ないか考えてみると、寮やホテルを思い浮かべると、一目で誰の部屋で、今どう言う状態か分かる事を思い出し、入室者の名札と、不在中、睡眠中、接客中の札を表示出来る様に工夫した。


「よし、これで誰の部屋かと、状態が一目で分かる様になったぞ!見える化成功だ!」


ちなみに、今日あてがわれた客室の布団は、なかなか良かったので後から王子に相談をすると、新品の在庫があるらしいので、それを譲って貰い、大きさはベッドの大きさに合わせて創作で調整をした。


一般客室の布団は、王都にある布団屋で布団一式300組、片っ端に買い揃えてもらう事になり、アイテムボックスを持っている、フェルムとアイラに買いに行って貰うようにお願いをした。


VIPルームの改築工事を終えると、小腹が空いたので食堂へと向かうと、フィーナ、アンジェ王女とセリスが、おやつのクッキーを食べながら談笑していた。


「小腹が空いたから、このクッキー少し貰ってもいいかい?」


「どうぞ、召し上がってください」


アンジェ王女の差し入れなのであろうか、アンジェ王女は、クッキーの入っている箱を、差し出してくれたので、クッキーを手に取り、皿に置くと、コーヒーを淹れて椅子に腰掛けた。


「おやつの最中に申し訳ないけど、部屋を改良したから一緒に見てくれないか?」


すると、三人はクッキーを、無理やり口に押し込み食べ終わると異口同音に行くと答えた。


「ほらほら、そんなに慌てなくてもVIPルームは逃げやしないよ。まだ、俺なんか口もつけてないんだし」


そう呆れたように言うと、三人は恥ずかしそうな顔をしておやつを食べた。


おやつの時間が終わると、三人を連れてVIPルームへと案内した。


「ここが、新しく新設した部屋だけど、今なら直ぐに変更出来るから、言って欲しいかな」


どうもこうも(アンジェ王女)、凄くいいですよ。使い方など、説明をして頂きたいです」


三人にそれぞれの使い方や、注意事項など細部まで説明をすると、フィーナは、ソファーとベッドが気に入ったようで、何度も座ったり立ったりして楽しんでいた。


「タクト、このソファーとベッド、とても気持ちがいいわ。屋敷のも同じ仕様がいいな~」


「了解だよ、馬車のサスペンションの事を思い出して、作ってみたけど、気に入って貰えて良かったよ」


一方、アンジェ王女とセリスは色々な物を手に取ったり、試用してみたりしていて、使用感を確かめていた。


「どう?気にいってくれたかい?」


もちろ(セリス)んですよ!このVIPルームの、出来は素晴らしいです!どれも、とても機能的で、これ以上なしって感じですね」


ねー、もう我(アンジェ王女)慢出来ないから、今からクローゼットに、服とかマイ枕など、自分の荷物持ってきてもいいですか?」


アンジェ王女は、手のひらを合わせてお願いをしてきた。


「いや、今日はまだ出発しないから、少なくとも枕と明日着る服は、今晩は必要じゃないのか?」


「先走ってごめんなさい。もう楽しみで、その事忘れていたわ。ほほほ」


もう、(セリス)そそっかしいんだから。それに誤魔化し笑がバレバレよ」


『敬語とか、いちいち考えて、喋らないといけないの疲れるしな。これくらいが丁度いいや』


二人の本来の姿なのであろうか、口調がなんだか軽い感じとなり、自分にとっては、いい方向に進んでいると思った。


それから、アンジェ王女とセリスは王城に戻ると、昨日こっそり、フィーナとフェルムと勇者達に、夕飯を作る事を頼まれたので、陛下に「まだ準備が、残っているので」と夕食を断た。


まぁ、聞くまでもないが、フィーナとフェルムに何が食べたいのかと尋ねると、目が血走ってバーベキューと渇望されたので、今日は想定どおりバーベキューにすることになった。


いつもの感じで、甲板での、バーベキューも無事終えると、王城の用意された部屋に戻ることになる。


タクト様、お(ラルーラさん)話があるのですが、聞いてはくれないでしょうか?」


「ん?どうしたんだい?」


普段あまり喋らないラルーラさんが、そう言ったので、何事かと思って聞いてみた。


「今日シルバーノアに泊めて頂くわけには、いかないでしょうか?ここにあるトイレがあまりにも快適すぎて、王城の部屋に戻りたくないんです」


「ごめん、今日は無理なんだよ……セキュリティーの問題があるから……』


まだ正式にVIPルームを公開していないので、意地悪ではないが断ると諦めた様で、なんだか悪い事をした様な感じがしてしまった。


『温水便座に慣れるときついよな……』


せめて、トイレだけでも何とかしてあげたいと考えると、王城のトイレの改修を片っ端に行うことにした。それから1時間後、王城のトイレの改修作業が終わると「ありがとうございます。待望のトイレがこの城に出来るなんて、夢のようです」と、王妃様が言うと、女性陣全員から大変感謝されたのであった。


そして、フィーナとのいつものお勤め?をこなすと、今日も濃い一日だったので早めに就寝をした。




翌日………………


朝早くに起きて、シルバーノアの側面に大きなレリーフで出来た紋章を施し、昨日作った旗を掲げると、タラップの前で皆を出迎えることにした。


定刻になると、トップバッターはアンジェ王女とセリスで、マイ枕を大事そうに抱えてやって来た。


「アンジェ王女、セリス。おはようございます。今日から宜しくお願いします」


「おはようございます。タクト様いい加減、アンジェとお呼び下さい!セリスだけ呼び捨てで、羨ましいんです!」


王女は理由は分からないが、朝から機嫌が悪い……


「え~、なんでですか?」


「なんでじゃありませんよ、まったく!セリスとの関係の方が、より親密に、聞こえるじゃないですか!」


なぜ王女と、呼ぶのが気に入らないのか分からないが、実はいちいち、王女とつけるのが面倒と思っていたのも事実だったので、アンジェと呼ぶ事に同意する事にした。


「分かりました。これからは、アンジェって呼ぶようにさせて頂ますよ……」


「それから、その敬語もやめて下さい。私達は侍従の関係じゃないですし、タクト様は、神の使徒なんです。これから旅に出て、こんな関係だと息がつまりますからお願いしますね」


「分かったよ。努力するよ……」


「そっ………そう?分かったならいいわよ」


隣にいたセリスは苦笑いでこのやりとりを聞いていたが、話が終わると「タクト様。よろしくです」と短く言って、シルバーノアに私物を運んで行った。


その後、ザバル男爵が「それでは、今日はよろしくお願いします」と、満面の笑みでやってきた。


「こちらこそ、これから宜しくお願い致します」


その後、荷物などの最終チェックをしていると「ちょっと、タクト何してるのよ。皆が待ってるわよ」と、フィーナの呼ぶ声が聞こえたので甲板から下を見ると、自分以外全員が城門に集まっていた。


「ごめん。すぐに行くよ!」


そう言いながら、急いでタラップを降り、城門に行くと王子は「全員揃いました」と報告をした。


「うむ。それでは諸君!無事に帰ってくる事を心から祈る」


「お父様、また直ぐ戻ってくるのに、オーバーですって」


「こりゃすまん。だが、これも儀式のうちじゃ我慢をするのだ。それではタクト殿、皆を宜しく頼んだぞ」


「はい。また何かありましたら直ぐに戻って参りますので、その時は宜しくお願いします」


なんだか、最後は締まらなかったが、いつものルーティンを経てザバル領へとシルバーノアは飛びたった。






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