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#70周辺の制圧

サチ国とシナ国が開戦してからおよそ半年。シナ国の兵が多かったため、クロスボウを以てしても、

予想以上に時間がかかったが、サチ国が勝利した。この事に、国王は上機嫌になったせいか、

周辺の弱小国へも次々に攻め込んでいった。


「ミエ、今の戦況はどうなっている」


ミエは、その的確な指示で更に出世し、もはや国王の右腕となっていた。国王も全てミエ頼りだった。


「ええ、順調です。既に降伏をした国もあるようです」


「そうか。なら大丈夫だ」


九州南部にある弱小国は、数が多く、厄介だったが、それが降伏しているということに

国王は満足だった。


「このまま筑紫島(九州)を統一できたらな・・・それもこれも日本皇国のおかげか・・」


ここまで領土拡大が進んでいるのも、日本皇国の恩恵。

国王はそれを忘れていなかった。しかし、気がかりなこともあった。


「・・それにしても日本皇国の国力はどうなっているのだ。噂によれば大陸を上回るほどの

力を持っていると聞くが」


気がかりだったのは日本皇国の国力。輸入品から分かる通り、文明が進み過ぎていたのだ。

これには誰でも疑問を覚えることだった。


「噂での話ですが、日本皇国の王は、天から降臨した神で、望みのものを何でも出せることや、

不老不死だったりと、信じがたい話ですが、日本皇国人は皆そう言っているそうです」


「天からの神?不老不死?そんなバカな。日本皇国人はよほど頭が腐っているのだな」


ミエの話した話に、国王はそれを笑い飛ばした。しかし無理はなかった。普通なら信じるわけないが、

実際にその人物はいるので日本皇国人がそんな話をしていても仕方がなかったのだ。


「私もそう思いましたが、全員がそんな風に言ってましたし、話し方もとても嘘だと思えませんでした」


「そうか・・・」


ミエにそう言われると、国王も信じるしかなかった。第一、 ミエが嘘を言うことなんてないからだ。

何事も本音のままに言う。しかしそのせいで、ミエはお世辞も言えないので国王は少し困っていたが。


「それより、今は新田開発です。日本皇国との取引に使うのですから、ないと困りますよ」


「そうだな。新たに手に入れた土地を積極的に開発するようにしろ」


「はい、分かりました」


サチ国に新田開発は急務だった。輸入品への支払いに米は必須だったからだ。

年間1万石の米をもらっているが、それもすぐに使い果たしてしまうからだ。

一度、国内でのクロスボウの生産を目指したことはあったが、構造が複雑なのと、

鉄の鋳造技術がないので断念していた。なので武器も日本皇国頼りだったのだ。



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