#65測量術
主人公視点に戻ります。
さて、サチ国も交易条件を受け入れたことだし、彦島の開発を急ピッチで進める。
彦島を交易地として整備しなければならないからな。サチ国が山口県を割譲して
くれたおかげで、中国地方を統一できたし、陸に国境がなくなったので、国境警備隊が解散し、
北方の統一に専念できる。
何故サチ国と交易をするかと言うと、日本皇国の力を見せつけるためだ。そしてサチ国に
武器を安く売る。日本皇国製の武器の方が、質もいいし、原価も安いから、
サチ国はそっちの方を買うだろう。そうなると、サチ国製の武器が売れなくなるので、
市場を独占できる。更には、強い武器を手に入れることでサチ国は更に強くなり、
九州南部にある弱小国を征服し、やがて増長し、日本皇国に攻めてくるだろう。そうすれば
日本統一の手間が省け、サチ国征服の口実を得ることができる。
うん、我ながら良い作戦だ。
今の内に貿易用の貨物船を生産し、国外への輸出に備える。更に、輸出用の作物の栽培を
開始する。栽培するのは胡椒だ。前にも胡椒の栽培をしようと思ったが、栽培が困難なのと、
そもそも弥生人の口に合わなかったことで断念していた。しかし今なら、技術も向上
しているし、国民も胡椒に抵抗はなくなっている。それは、国民に広めている料理のほとんど
が俺の好みなので味覚も俺風に矯正されているからだろう。
日本地図の作成を進める。俺の手元には、支給品である日本地図があるのだが、これは
現代のものだし、この時代にないものまで書かれている。しかも今と都市の位置も
違うので、ちゃんとしたこの時代の地図をつくりたいのだ。測量術は、江戸時代の伊能忠敬が
使ったような測量術。これでも正確な日本地図がつくれる。
時間がかなりかかるが、測量隊に投資しまくって何とか短期で終わらせる。
この測量には天文学を使うので、天文学を進歩させる。天文学には、望遠鏡。ということで
望遠鏡を開発。これにより天体の観測ができるようになった。