#40展望
無茶ぶりな気もしますが、ご了承を。
神武天皇即位紀元32年(紀元前628年)
豊川市、蒲郡市、幸田町、西尾町、碧南市、半田町、武豊町、美浜町、南知多町を
領有化。三河湾の沿岸部全域を手に入れた。とんでもない数に思えるが、町とつく地名は
みんな小さいので、面積ではそこまで広くない。
各地に港をつくり、インフラ整備をし、法律を教え込み、役所などをつくり、産業を拡充させる。
学校も建てて、弓削教を広め、現地住民を教育させる。これはいつもの村の統治の手順だが、
やはり行き来が面倒になってくる。そもそも地方への連絡が大変だ。海上はいいのだが、
やはり陸上は時間がかかる。連絡手段は今みたいに電話があるわけじゃないしな。
村の大抵山の麓とか谷あいにあるから、どうしても歩かなければいけないし。更にこの時代
には道路を整備するという概念がないので、道路を敷くまでが大変。
現在の日本皇国は地方自治はなく、完全な中央集権国家だからな。
時間がかかる原因は、陸上での移動手段が徒歩ぐらいしかないことだ。
そろそろ長年の夢である馬の調達を実現しなくてはならない時がきた。
馬を調達するには中国へ行く必要がある。はっきり言って遠い。例えば上海はここから
1600km程の距離がある。そもそも船員の食料の補給ができない。現在の皇国の領土は
静岡県の大部分と愛知県の一部。補給するところなんて途中にない。
なので考えたのは、俺が船に乗るという方法だ。こうすれば補給なしで渡航できる。
食料なんて取り寄せればいいからな。しかし水は取り寄せできないので、海水を
真水に変える簡単な装置を作った。これで補給の問題は一旦解決だ。
次は中国に着いた後。現在の中国は春秋時代だ。戦乱の時代なので、市場で馬が買えるか
どうかがけっこう心配だ。もしかしたら全部戦争に持ってかれているかもしれない。
しかしそれを知っている人物はここにいない。とりあえず行ってみるしかない。
大型のジャンク船に、水や食料、羅針盤、武器などを詰め込み、10人程の乗組員で中国を
目指し、浜名港を出港した。