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#22建国

「あれは20日ほど前のこと。私の前に突然、お隠れになったはずの伊邪那岐大神様が現れ私に

こう仰せられたのだ。再び私たちの時代をつくるため、神州たる葦原中国の大八島を統一せよと。

そう仰せられると姿が消えてしまった。あれは私への神託なのだ。それを実現するため、

私は地方の統一を急ぎ、付近の4村を平定した。私は統一の第一歩を踏み出したのだ」


と説明した。今言ったことは全部嘘だが、神設定の俺が言えばあまりおかしくないだろう。


「それは・・どういうことですか?」


集まった村人の中の誰かが言った。ちょっと説明が難しかったかな。

まあわざと難しく言っているのだがな。あんまり簡単に言うと神設定が薄れるからな。


「簡単に言えば、神からのお告げを聞き、それを実現するため付近の村を統一しに行っていた」


と説明した。これで「なるほど」と村人達は理解してくれた。だがここからが本題。


「私はこの葛城村の村長になって以来、今日まで9村を合併し、私の持つ村は10村となった。

これにより『日本皇国(やまとのみくに)』の建国を宣言する!」


と高々に言った。ついに国ができた。国と名乗るにはある程度の領土が必要だからな。

建国まで長かった。史実より10年も遅れてしまったしな。別に名前は何でもよかったが天皇が

主権の国、ということと、今の日本と区別するため皇国にした。しかし村人達は


「建国とは?」


「帝の仰ることは私には難しすぎる」


と口々に言う。そうだった、まずこの時代に国という概念があまりない。説明するのは面倒なので、

さっきのセリフに続き、


「日本皇国万歳!万歳!万歳!」


と繰り返す。村人は困惑気味だが、そんなことお構いなしに言うのでそれに乗るしかない。

村人も万歳三唱をした。その後に


「今日から日本皇国民と名乗れ」


と言っておいた。国の概念について教えておけばよかったな。建国宣言したものの雰囲気は少し

台無しになってしまったからな。






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