#18祝日と娯楽
そろそろ祝日、娯楽を充実させる。理由は、俺は毎日のように「あれをやれ、これをやれ」と命令
しているだけで実行するのは村人達だ。仕事ばかりのせいか、村中が段々張り詰めたような
空気になってきた。なので祝日を制定する。祝日は1月1日元旦、2月11日天皇降臨記念日、
7月12日弓削天皇誕生日、11月23日勤労感謝の日とし、祝日はなるべく休むように命じた。
少しは休まないと生産性が下がるからな。それと俺の信頼度も上がるかもしれない。
次に娯楽。この時代に娯楽という娯楽はない。祝日などに娯楽がないとやることがないからな。
あるとしたら村の祭りぐらいか。
それで導入した娯楽は将棋。木を削り、将棋盤と駒をつくった。駒には現代同様、王や角などの
名前をボールペンで書いた。未だに最初にあった筆記用具は役に立つ。
それを早速村の広場に設置し、ルールを説明する。だが漢字で書いてあるせいで村人達が
読めない。むしろ文字としても認識していない。今将棋やらせるのは早かったか。
俺がルールを丁寧に、頭がいいやつに教え、ようやく理解してくれた。一人分かればもう簡単だ。
みんな将棋が物珍しいのか、あっという間に広がった。駒の名前はよく分かっていないっぽいが
別にいいだろう。
今や葛城村でたまに将棋棋士が対戦しあう将棋大会が開かれるほどになった。将棋人口はけっこう
多い。将棋はかなり頭を使うし、ゲームで楽しいので一石二鳥だ。
それともう一つ、温泉の開発だ。日本は火山大国なのでどこ掘っても温泉はある。
ちなみに弥生人は週に何度か池の水を浴びるだけ。これでは不潔だからな。
試しに葛城村の近くを掘ったら温泉が出てきた。だが源泉は熱すぎて人間が入れる温度ではない。
近くの川と連結させ冷却する方法も考えたがこれでは温泉の成分が薄れてしまうので却下。
温泉の成分が薄れることなく冷却する方法がある。その方法とは源泉を竹の管に流し、
空気と触れることで冷やす。これで43℃ぐらいまで下がるので簡単だ。他の村でも同様に温泉を
開発した。これで村人も清潔になり、感染症や皮膚病になるリスクも減るし、温泉に入るという
楽しみも増えただろう。