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異世界転移!~才能がなくとも活躍できることを証明してやろう~   作者: かずっち
第二章 生きるって大変
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*012 練習と実戦

*012 練習と実戦


 剣と魔法を教えてもらえる事になった俺と村長はまず魔法を教えるということで、屋敷の近くにあるある空き地に来ていた。


「まずは魔素を魔力に転換するプロセスを教えるかの」

「はい、おねがいします!」


 俺は一礼して村長を見る。村長は袖をあげて腕まくりをし、腕をあげ手を握りしめて拳を作る。すると拳がオーラの様なものに包まれた。おおー。


「これは魔素を拳に集中させて魔力を作った状態じゃ」

「それが出来れば魔法に使えるって事なんですか?」

「これはわかりやすいように可視化できる形でやっているが、基本的にはそうじゃな」

「なるほど......コツってあるんですか?」

「コツのー。体の流れを意識する......かの。魔素は体に流れる血に蓄えられるからそこから引き出す感じかのう」


 へー、魔素って血に蓄えられるのか。初めて知ったな。俺は、そう思いながら村長と同じように腕を上げる。よし!やったるで。




「まさか1時間でできるようになるとは......すごいのう」

「まあ、出来たのって運的なものだと思いますけどね」


 俺はあの後、魔力に転換する工程をできるようになるため練習をしまくった。手に力を入れたり骨が折れるんじゃないかってくらい拳を握りしめたり、特に意味は無いが無に転換など言いながらやったりと色んなことをするもできずにいた。それをずっとやっていて疲れてきたので気の抜けた感じでやってみたら出来てしまったのだ。

 

 リラックスは大事、ここ重要。


「まあ工程はどうあれ、出来るようなったのだしいいんじゃないかの?」

「まあそうですね......」


 あまりに突然と出来たせいであまり実感がないんだよね。出来たって気がしないっていうか。まあできるようになったのはいい事だし割と早くできたらしいのでいいことにする。


「ここまで出来れば後は簡単じゃ。その魔力を作った状態で魔法名をその効果を意識しながら唱えれば発動する。」

「あれ?詠唱しないんですか?」

「まず無属性は転換する必要がないから詠唱の1つ目はいらん。無属性はほとんどか自分、又は目の前の人や視認できる人全員など効果が固定されとるから設定はいらない。だから詠唱の2つ目もいらん。だから3つ目の魔法名だけで発動するのじゃ」

「詠唱がいらない......便利そうですね。なんで使われないんですか?」


 それだけ聞くととても便利そうに聞こえるのにと思って聞くと、当然デメリットも数多くあるらしい。

 まず適性持ちの場合、大体の魔法が無属性より効果が強かったりするのでわざわざ使わないらしい。早さを求めるにしても初級なら練習すれば簡単に無詠唱で使えるようになるのでそちらを使う。

 また効果の使い方が固定されているというのは言い方を考えれば応用が聞かないという事だ。適性のある魔法なら2つ目の設定を言い換えれば色んな使い方ができるが無属性だとそれはできない。


俺みたいに適性がない人間が使うにしても、俺は村長の教えと運の良さで早い段階で魔力に転換するプロセスを覚えたが、普通の人は感覚が分からず出来ないので、諦めるそうだ。


「それに昔は魔法の効果が分からなかったからそもそも使えなかったというなが1番だな」

「分からなかった? それってどうゆう事なんですか?」

「なに、遺跡や本に残っているものは殆どが魔法名だけでな。効果までは分からなかったのじゃよ」


 なるほど、それなら確かに使えないな。魔法を使う時に魔法の効果を意識しないといけないのにそれが分からないなら使えない。ならどうやって使えるようにしたんだ?


「数年前にふらっと現れた天才が魔法名を見ただけで効果を理解したのじゃよ。そのおかげで無属性の魔法だけでなく、今まで分からなかった適性の魔法なんかも使い方が発見されての。今や王都の魔法部隊のトップになっておる」


 どこの世界にもいるんだな、天才って。その人には感謝だな。おかげで今、こうして適性をもってない俺でも使えるようになるかもしれないのだ。ありがたやー。


「さて、まずは簡単な魔法を教えるかの。《チェンジ》なんておもしろいかの」

「《チェンジ》?」

「こうやって使うんじゃ」


 村長が遠くに立っている木の棒を見ながら、


《チェンジ》


 と唱えたと思ったら、目の前にいたはずの村長が木の棒になっていた。え?

 俺は木の棒が立っていた場所を見るとそこには村長が立っていた。どうなってるんだ、あれ。俺が走って近寄る。


「この魔法は認識した物と自分の位置を入れ替える魔法での」

「入れ替える......あ、もしかしてこの魔法」

「ほほう、気がついたか」


 村長がニヤっとする。まちがいない、俺が初めてあった時や今日村長の家に行った時に急に隣に現れたのも多分この魔法だろう。それを考えると確かに面白い魔法だ。

 認識できる範囲でしかつかえないのが残念だがそれでもすごい便利な魔法だ。


「ほれ、君もやってみたまえ」

「あ、はい」


 村長に促されて俺も村長と同じように木の棒を見る。位置を入れ替える、位置を入れ替える......俺は魔法の効果を念じながら魔法名を叫んだ。


《チェンジ》


 言い終わると視界が急に変わり、さっきまで遠かった屋敷が近くになった。振り返ると村長とさきほどまで俺がいたであろう場所に木の棒があった。おおーーーこれが魔法か。

 俺が感動していると急に少し疲労感が襲った。あれ?


村長が歩いてきながら俺の様子を見て


「恐らく、一気に体の魔素が減ったのじゃろう。その様子じゃせいぜい1日3回も使えば魔素が無くなるじゃろうな」


 と言ってきた。確かに1回でこの様子だからなー。まあ使えるだけマシというものだろうか。まあ俺の白金シロガネから持ってくればもう少し使えるんだろうが。


 その後、村長に他の無属性魔法を教えてもらう。《アビリティプラス》のように体の一部の力を強化できる魔法《ワンアップ》、触れた相手の魔法を無効化する《キャンセル》などを教えてもらった。

 流石に疲れるので、今は使う気はないが今度試してみよう。


 魔法を1通り教えて貰い、次に剣を教えてもらう事になった。


「さて、移動するかの」

「はい」


 そう言うと村長は俺の肩を掴んだ。え?


《チェンジ》


 村長が先ほどの魔法を唱えるといつの間にか森のような場所にいた。あれ?認識できる所じゃないとつかえないんじゃないのか?


「ここは森の外周部にある中継ポイントでの。ここにはでかい赤い木の棒があって、それを儂はそれをイメージしてこことさっきまでの空き地と入れ替えたのじゃ」


 なるほど、認識と言っても自分ではっきりとわかっているなら入れ替えができるのか。何か目立つような物を置いて明確に記憶すれば離れていても交換出来るのだろう。参考になります!


「で、ここで何をするんですか?」

「なに、腕を磨くなら実践が一番だからの。ここで魔獣と戦ってもらう」

「え?」


 なんて言った、この人。


 俺がポカーンとしていると村長は木の上に飛び乗り魔法を使った。


《チャーム》


 村長が魔法名を唱えると森がザワザワと騒ぎ出した。ちょ、不味くない?


「村長、その魔法も無属性魔法ですか?」

「おう、これは魔獣を引き寄せる魔法での。唱えたものを中心に魔獣が集まってくるのじゃよ」


 は?何言ってるのこの人。つまりあれか、いまからここに魔獣がわんさか来るのか?


「ああ、安心しろ。変異種も来たらそいつだけは儂がなんとかしてやろう」

「いや、そうじゃないでしょ!?」


 リーナが複数の魔獣の戦闘は初心者には難しいとか言ってたのに、それをやれと言うのか、この人。

 俺が講義しようとするとダンダンダンと足音が聞こえてきた。恐る恐る見ると遠くからなんか複数の影がこちらに走ってきた。


「まあ、死にかけたらその時は助けてやるから頑張ってみんだ」


と呑気に言う村長、この人まじでいってるのか。段々と他の方角からも足音が聞こえるので俺はすぐ白金(シロガネ)を抜く。


「ああもう! やってやるよ、ちくしょう!」


俺は、ほぼやけくそ気味になりながらも次々と近寄ってくる魔獣に向かって走り出し剣を振った。








自分は俺TUEEEで敵を無双より、弱いなりにいろいろ工夫をしたり仲間と連携して戦うとかの方が好きなのですがみなさんはどっち派なのですかね?


読んでいただきありがとうございます。感想やアドバイスもらえると嬉しいのでどんどん言ってください。twitterもやっているのでそちらでもお待ちしています!twitter @Curia0612

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