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クーとプリン

オリバーの家に来た当初は、表情のうすいアスランではあったが

それでも、妙にいきいきとしている時間があった。


ご飯の時である。


『坊っちゃんはほんとに旨そうにたべるなー』


ちょび髭の料理長は嬉しそうにアスランの食べる姿をみた。


トマトのソースで甘い味をつけたご飯

ふんわりとろとろの卵

均一に小さくカットされた色とりどりの野菜

アスランはそれらをはぐはぐと

小さい口で懸命に食べた。


『クードさん、これもすごく美味しいです。

こんなにいろんなの作れたんですねぇ。』


オリバーも、感心しきりであった。

アスランが来るまでは、三食、遠征用の保存食のようなものばかり出されていたのだ。

後戻りされてはたまらない。


『まあそりゃ、食べさせがいがあるからなー。』


クード・ヴァルソラ・リディアード


数年前まで、無敵艦隊と呼ばれたジルガンサ海軍の大提督だった人物である。


『坊っちゃん、今日もよく食べたなあ。

もう少し、食べれるかい?』


アスランは、真剣な眼差しで大きくうなずいた。


『もう少し材料がありゃ、いろいろ作ってやれるんだが』


とかなんとかいいながら、料理長が出してきたのは、卵色のプルんとしたものだった。


『プリンっていうんだよ。スプーンですくって食べるんだ。』


アスランは、再度、真剣にうなずき、うやうやしげに、スプーンを受けとると


プリンにスプーンをさした。


ぷるん


その感触に、はっとした。

そして、慎重に器の中の黄色をすくいとると

口に運んだ。

その瞬間、アスランの目が見たこともないほど輝き、口元が弧を描いた。


そして、目を閉じて、幸福そうに頬を押さえた。












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