私立天才高校
この作品は、今朝見た夢を参考にしています。
暇だったので書きました。
本当は連載してるのがあるんですが、暇だったので書きました。
ていうか暇だったので書きました。
それを踏まえてどうぞ。
私立天才高校には日本中からのあらゆる分野の天才が集結していた。この高校の入学基準は何かの天才であるかどうかである。
実際日本を影で動かしているのはこの天才高校の生徒達である。
そんなことあるわけがない?否、彼らは天才だから可能なのだ。
天才高校はスポーツ面においてもあらゆる天才が集まっていた。
今日はそんな高校の体育教師の物語である。
私立天才高校に勤める井伊世大慶(男)はどこにでもいる普通の体育教師である。ただ一つの個性が男しか好きになれないということである。
彼は今日も考えていた。何故私は女子のブルマ姿よりも男子の靴下跡に目が行くのだろうと。大慶はまだ自分がホモであることを自覚していない。自分が足フェチであること以外に気づいてはいないのだ。
大慶は男子に校庭5周を命じていた。女子は男子がうるさくしていたからだと思っているが、もちろん違う。これは大慶の趣味だ。彼は首から下げた笛を鳴らし言った。
「男子ー、ラスト1周!気合い入れて走れよー!息遣いをしっかりとな!はぁはぁって!」
息遣い?大慶は己の言葉に疑問を持ちながらもしっかりと男子の走る姿を眺めていた。
そんな大慶が選択球技の野球を任されることになったのは5月初め。ちょうど夏の高校野球の予選受付が始まる頃である。とは言ってもこの高校に野球部はない。
生徒全員が天才であるため、練習はあまり意味がないのだ。この高校の校長も部活とかめんどくさいと言って作ろうとしない。
生徒自身もやる気はない。この高校に集まる天才は何故か皆、無気力なのだ。
大慶の元には真面目とも不真面目とも言えない、13人の生徒が集まった。
本音を言えば、一番男子に人気のあるサッカーを受け持ちたかったのは彼の心の奥の静かな願いである。
さっそくティーバッティングでもやってみようということになった。
全員うまかった。
ベースランニングを50周することになった。
全員息も切らさなかった。
地獄の100本ノックをしようということになった。
全員1球も見逃さなかった。
大慶は半分みじめな気持になっていた。何故か?全員天才だからである。
大慶は校長に直談判した。甲子園大会に出ようと。彼は上には上がいると言うことを、生徒達に伝えたかったのだ。
私立天才高校野球部(創立より2時間)は夏の甲子園大会に出場した。
予選大会、空には光り輝く太陽、正面の壇上には光り輝く頭を持ったどこかの会長。
開会式が終わると、すぐに試合が始まった。
私立天才高校は優勝した。
彼らは甲子園出場を果たしたのだ。私立天才高校野球部(創立より20日と13時間)は野球をやっている者ならば誰しもが憧れる甲子園の土を踏んでいた。
私立天才高校は優勝した。何故か?全員天才だからである。
井伊世大慶は生徒達から胴上げをされた。そして彼はこう思った。
あ、俺ホモだわ。