いつもと違う君。
いつもと違う君。他の人だったら気付かない。
でも、俺は気付いた。君が好きでたまらないから。
些細な事だって見逃さない。
君の事はずっと見ているつもり。
俺に何かできることはないかな?
でも、原因が分からないのに、俺なんかが口出ししていいのかな?
いつもと同じ君が見たいよ。
変わらない笑顔、変わらない仕草、変わらない俺への対応。
別に愛してほしいなんて言わない。
けど、いつもと違う君なんて見たくない。
顔には出さないけれど、 口には出さないけれど、
それでも君の心の叫びが嫌と言うほど伝わってくる。
そんな君を見たくない。
何が嫌なのかはっきり言ってくれよ。
俺は救世主じゃないけど、君の盾にはなれるから。
君を100%護ると約束することはできないけれど、
少しくらいは役に立つはず。 俺にだってできることはあるはず。
君が苦しいと、俺も苦しいんだ。
君が痛いと、俺も痛いんだ。 そんな風に感じてしまうんだ。
これが、君への愛なんだろう。
これが、君に恋したってことなんだろう。
でも、そんな気持ちを伝える前に、
君の心の声を聞きたい。
はっきり、「助けて」って言って欲しい。
俺に何ができるのか、 それを言って欲しい。
今のままじゃ、傍にいることしかできない。
このままじゃ、傍で見守ることしかできないんだよ。
君は優しい人だ。 だからこそ好きになった。
でも、そういう人だから、『助けたい』って思えるんだよ。
君が何も言わなくてもわかる。
君が何も言わないから、わかってしまう。
こんな俺にでもできること。
きっと、それは――――――――――
悩みに悩んだ結果、
何も言わずに、君の好きなHOTコーヒーを俺は手渡した。
今にも崩れてしまいそうな君に『大丈夫?』なんて言えなかった。