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声にならない叫びで音を出す。
それでも周りは振り向かない。
僕に気付くことなく、、、
いや、気付かないフリをして、
いつもと同じ日常を送ろうとする。
僕だって同じ世界で生きているのに。
いつだって、人は他人を傷つけている。
それは、呼吸するのと同じ。無意識のまま。
僕の言霊は誰に届くことなく、反響している。
ホールには満席に近い状態で人が沢山いるのに。
みんな寝ている。もしくは、他事を考えている。
その思考の中には、僕ではない他の誰かがいる。
痛み。それを共感してくれる人はいない。
同情。そんな悲しみの目で見ないでくれ。
俺だって一生懸命生きてるんだ。
余計辛くなるだろ。余計惨めになるだけだろ。