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第11話 刷り込まれた現実

人は、自分の考えで生きているつもりでも、

その多くは、どこかで教えられたものかもしれません。


第11話「刷り込まれた現実」です。

 レイガの拳は震えている。


 


 だが怒りの奥に、別の振動がある。


 


 俺は目を閉じる。


 


 視界が内側へ沈む。


 


 教室。


 


 教師の声。


 


「証明できないものは存在しない」


「精神論は主観だ」


 


 黒板に書かれた文字。


 


 “物理が基礎”


 


 テレビ。


 


「科学的に証明されていません」


「感情は脳内化学物質です」


 


 繰り返される言葉。


 


 家。


 


 父の怒声。


 


「甘えるな」


「現実を見ろ」


「弱いから精神に逃げるんだ」


 


 殴られた夜。


  挿絵(By みてみん)


【100】恐怖

【150】怒り

【175】プライド


 


 怒りは鎧だった。


 


 物理は安全だった。


 


 精神は否定された。


 


 ラセルドゥスの声が響く。


 


「集団無意識は、教育とメディアで形作られる」


 


「繰り返せば真実になる」




 体育館の空気が重い。


 


 レイガはそれを信じ込まされた。


 


 精神は副産物。


 物理が本体。


 


 だから。


 


 殴れば解決する。


 


 だが。


 


 俺は一歩踏み出す。


 


「レイガ」


 


 彼が睨む。


 


「六つ、使う」


 


 ラセルドゥスが目を細める。


 


「ほう」


 


① 対応の法則


 


「上なるものは下なるもののごとし」


 


「社会で刷り込まれたものは、内面にも刷り込まれる」


 


「外が物理主義なら、内も物理主義になる」


 


 レイガの目が揺れる。


 


② 振動の法則


 


「怒りは固定じゃない」


 


「振動は動く」


 


 ヴィブラティオが共鳴を広げる。


 


【150】怒り

【125】欲望


 


③ 極性の法則


 


「物理と精神は対立じゃない」


 


「同じ線の両端だ」


 


 ポラリスが空間を整える。


 


「度合いの問題」


 


④ 律動の法則


 


「怒りがあれば、落ち込みも来る」


 


「揺れてるだけだ」


 


 リズミアの足音が一定に響く。


 


 レイガの呼吸が落ち着く。


 


⑤ 因果の法則


 


「怒りには原因がある」


 


「それを見れば、結果は変わる」


 


 カウサリスが言う。


 


「刷り込みは原因でござる」


 


「だが今の選択が新しい原因でござる」


 


⑥ ジェンダーの原理


 


「意識だけじゃ変われない」


 


「潜在意識が受け入れる必要がある」


 


 ジェミナスが囁く。


 


「否定しないで」


 


「怒りも、恐怖も」


 


 レイガの拳がゆっくりと開く。


 


【100】恐怖

【75】悲しみ


 


 目に涙がにじむ。


 


 ラセルドゥスの影が揺らぐ。


 


「高度が上がるか」


 


 俺は静かに言う。


 


「物理はある」


 


「だが、その意味を決めるのは精神だ」


 


 体育館の空気が少し軽くなる。


 


【200】勇気


 


 一瞬。


 


 レイガの目が柔らかくなる。


 


「……俺は」


 


 言葉にならない。


 


 だが振動は動いた。


 


 ラセルドゥスが微笑む。


 


「面白い」


 


「だが、まだ統合ではない」


 


 空気が静まる。


 


 俺は気づく。


 


 教育も、メディアも、親も。


 


 外側の刷り込み。


 


 だが。


 


 選ぶのは内側だ。


 


 レイガはまだ揺れている。


 


 だが固定ではない。


 


 次は。


 


 七つ。


 


 統合。

第11話を読んでいただきありがとうございます。

刷り込まれた現実も、選び直すことができます。


次回、統合へ。

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