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異種交流  作者: あくじむ
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その日はたまたま早く目が覚めた。

夏休み、山のふもとにある祖父の家に泊まりに来たものの、特にこれといってやることもない。

なんとなく珍しく朝早くから起きたもんだから散歩にでも行きたくなった。

ちょっと出るだけだからと特に何も言わず適当に上着を着て家を出ることにした。

朝早、辺りが真っ白で、寝ぼけているせいか近くの山がいつもより大きく感じた。

そこでふと、昔祖父から聞いた話を思い出した。

「あの山の奥には小さなお寺があって、そこにはお狐様がいて、悪い子は食べられてしまう」

幼かった当時は怖くて山に近寄りもしなかったしそれから今までも特に気になりもしなかったが、急に気になって仕方なくなった。


お狐様はともかく何かあるんじゃないか、そんなことを考えて山を登り始めた自分を恨みたい。

15分ほど歩いたが山の中は流石に寒い、寒すぎる。そろそろ戻ろうと思いながら、無意識に、なんとなくこの先を行けば……と好奇心が何よりも勝っていた。

スマホを見ると7時を過ぎていた。それにしては辺りがいまだに霧がかっていて真っ白だった。

そして、その霧の向こうにうっすらと小さな小屋のような影が見えてきた。

そこから「何か」に見られてる気がして、急に気味が悪くなり、気がつけば来た道を走り出していた。

「もう少しじゃったのに、惜しいのぅ……」そんな声が聞こえてきたような気がした。

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