お空のキャンパス
1000文字で詩 (のようなもの)を書いてみました。
私は絵を描く 心の中で
キャンパスは朝決まる 天候によって
今日は晴れ 背景は青
白い絵の具で丸を書いてみた
ドーナツだ
次は三角を書いてみた
ショートケーキ
違うものを描きたいのに スイーツが邪魔をする
仕方がないのでお菓子のお家を描いてみた
あまりにも美味しそうだったので食べてしまった
雲が流れていく まるで船のようだ
大航海時代のように新天地を求めているのだろうか
その先には一体何があるのだろう
私は光の絵の具でひとつのお星様を描いた
その船が迷わないように ポラリスとなればいいな
船は私が描いたお星様に舵を取った
私は船の進路に港を描いた みんなが休めるように
でも船は港に向かわなかった
私が描いた港はあまりにも小さすぎたから
雨が降ってきた
晴れの日に降る雨はキツネが結婚式をするという
ウェディングドレスをまとった花嫁さんがお空に浮かんでいた
結婚式に向かっているのだろうか
プレゼントは何がいいかな ケーキはだめだ
私が食べてしまうから
私は七色の絵の具を使って虹を描いた
すると花をくわえた鳥さんたちが集まってきた
鳥さんたちは花で虹を飾り始めた
それはやがて色とりどりのお花畑となった
そのお花畑はよく見ると教会に見えた
花嫁さんはその教会に入っていきました
私が描いた虹はほとんど見えなくなっていた
鳥さんたちの方が私より絵が上手だった
夕方になるとキャンパスはオレンジ色になる
お日様が隠れようとするので少し邪魔をすることにした
私はお空に丸い大きな月を描いた
お日様も一人は寂しいからきっと隠れるのを止めるに違いない
でもなぜか私が描いた月はお日様にに近づいた
どうも月はお日様が邪魔のようだ
でもそれは違った
私が書いた月があまりにも下手なのでお日様にお化粧してもらったようだ
終わるとお日様はすぐに隠れてしまった
お化粧をした月は三日月となっていた
私もお化粧の練習をすることにしよう
夜のキャンパスはお星様で溢れていた
私は絵が上手ではない それはよく分かっている
でも何か描きたい
私はお星様とお星様の間に線を引いた
線を描くぐらいなら私にだってできる
私の描いた線で結ばれたお星様たちが動き出した
そのお星様たちは狩人になった
楽しくなった私は次々に線を描いていった
次はおおいぬになった その次はこいぬ
おうし ふたご ぎょしゃ いっかくじゅう やまねこ さんかく
やがて空のキャンパスは私の描いた絵でいっぱいになった
私は満足してふふんと胸を張った
私だけのお空のキャンパス
明日は何を描こうかしら