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ある知的障害者の物語  作者: トムルンカカン
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楽しいことが増えたときに…

 僕《真柄 純》は、少し後悔している。今日もまた電車に乗って学校に通学中、道中歩きながら新しく《前田 翼》ついて考えていた。いままでは地元の人限定で友達を作っていたから、どう接していいか悩んでいた。正直、悩みたくない僕はある意味、あの行動はミスだったのだろうかと考えさせられる。でも、学校に着いてから翼と会うと、僕のそんな悩みは吹き飛んだ。彼は気さくに…


「おはよう!真柄くん!」と挨拶してくれた。


 僕も、元気よく「おは〜!前田くん」と挨拶した。ちょっと馴れ馴れしかったかな?


 朝の授業が始まる。いつも通りに僕はとりあえず授業は受けるが、やはり朝は眠い。起きてる範囲で授業を受け、限界が来たら寝る。それをいつも通りに繰り返した。


 昼休み。給食を食べ、翼のいる教室に行った。向かおうと自分の教室を出たら、隣のクラスからイライラしながら出入り口の戸を激しく閉めて出てくる生徒と鉢合わせになった。彼の名前は知らないが、見た目もだけどどう見ても普通の一般人?なんだけど…いや、あれは…あの目つきと雰囲気は完全に不良だとわかった。何をイライラしていたのか知らないけど、僕を見て、舌打ちして去って行った。後から先も、正直あまり関わりたくない人種だった。問題児の僕が言えたもんじゃないけどねー。


 コンコン、と翼のいる教室をノックした。「どうぞー」と言われたので、戸を開けるとまだ翼のクラスはまだ食事中だった。昼休みは食べ終わってか休憩していいルールだ。クラスを見渡し、翼を見つけると翼が「あ!ちょちょちょ!待ってくれ!」と急いで飯を食べ始めた。僕は「おう!外の廊下でまってるぜ!」と言った瞬間。するとすかさずそのクラスの担任の先生が「お?お前ら付き合ってのか?」と言って、クラスを巻き込んで笑いをとった。


 すかさず僕も「違うし!人をホモ呼ばわりすんなし!」と言ってクラスを出た。数分後、翼が来て、ホモについて、翼は僕に聞いてきた。あの先生は危険だと察知した瞬間だった。僕は懇切丁寧に説明したら翼は大爆笑した。僕だって、こんな説明されたら普通に爆笑もんだろうと納得して翼と笑った。昼休みは翼駄弁りながら満喫した。ネトゲーをやってたおかげで会話は止まらなく続いた。


 そんな日々はどんどん続いて、ある日、変化が起こった。なんと、話す友達が一気に増えたのだ。いつもだべっていた場所はいつの間にか、たまり場になっていた。給食を食べ終わって、こっちくる生徒も増えた。中にはギャグする人とか好きな人とかどう?とかいろんな話で盛り上がった。そして僕は、いつのまにかその輪の中心人物になっていた。一人話を聞いたりして、相談にも乗っちゃったりして、つまらない学園生活が楽しくなった出来事だった。


 変化はさらに変わった。問題児の僕を軽視していた先生たちとも仲良く会話するようになった。まさに僕に黄金期が、ある意味きた瞬間だった。それからの出来事は、翼とは、翼の家で遊ぶ中になり、他のクラスメイトとは、近くのデパートで遊びに行くという快挙を上げた。いつも、周りから嫌われ、邪魔扱いされてきた僕には凄い進展になった。だが…ここから色々な問題が僕の前に浮上してきたのであった。

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