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帝王は、聖精神と対面する

100話!

《煉獄王視点》


カルワは…聖精神王国の方に行ったか。なら俺様は予定通りに協会本部か。

会議室に転移したとほぼ同時にクソババア(会長)からの怒声が響く。


「一体何をしているんですか!!??私の駒を無駄に消費して!!」


それに便乗して付き人の…誰だったか?…どうでもいいな。とにかくそいつが喋る。


「全くだな!貴様を召喚するのに何人犠牲にしたと思っている!?」


......ハア…ようやくこいつらから解放か…


「何とか言ったらどうで「黙れ。もう手前てめえ等の利用価値はえんだよ。大人しく俺様に舐めた態度とった事を後悔しながら死んでいけ」


「…何を言い出すかと思えば


これ以上発言されると不愉快なので、俺様はこの建物を煉獄として再設定し、感知している全ての生命に煉獄の棘を放つ。此処に居るのはそれなりの実力者らしいが俺様の前では全て無力に等しい。


「本来ならば生まれてきた事を嫌になるほど痛めつけてやるが…尺が押してるんでな。

さっさと死ね」


「グ八ッ!!...な、何故?召喚者には絶対服従の筈では…?」


「声を発するな、反吐が出る。…まあ冥途の土産に種明かしくらいはしてやろうか。

そもそも俺様はお前に召喚などされていない。丁度良いタイミングで転移しただけだ。

お前にとっては召喚に成功した様に思えただろうがな」


「そ、そんナガアアアア!!!」


ババアに刺さっている棘から更に棘を生やす。最後までよくしゃべるババアだったな。

さあカルワ後はお前がヘマをしなければ、全ては計画通りだ。


「クフフフ…ハーッハッハッハハア…やめよう、小物臭い」


こうして英雄協会は壊滅した。歴史上は自然災害で滅んだとされているが…

真相を知るものはこの世界には居ない......




《カルワ視点》


俺は全一様に言われた暗黒神の見えざる布切れを身に纏う。そう言えばこれもいつの間にか忘れていたな…一応鑑定しておくか。


名称 暗黒神の見えざる布切れ

rare 12

物理防御力 ___________

魔素防御力 ___________

全属性耐性 1000%

神力しんりょく耐性 200%


所持スキル

◾️◾️

神殺し

透明化

気配完全消滅

物理反射

魔素乱射


…何故こんなモノを忘れていたんだ?…聖精神にとって脅威…だから?

考察はこのくらいにして俺は地下牢に向かう。そして、捕まえた聖精神王国の使者の前に立つ。


「聖精神、聞こえているんだろう?今からお前を殺しに行くが…母さんに傷1つでもついててみろ、自ら死を請うほど惨たらしい最期を遂げさせてやる」


そう言って立ち去ろうとするが、今まで一言も話さなかった使者の口が動く。


「随分、余裕。

我、先刻、言葉、反故、可能。

故、貴様、余裕、皆無」


そこまで言うと使者は二度と動かなくなった。脈をとってみると事切れている。

それに…奴の最後の言葉…クソがっっっ!!


俺は直ぐに妃達と合流する。義兄さんも付いてきてくれるらしい。

俺は、自壊も厭わず無理やり速度を限界以上出す。摩擦で皮膚が焼けるが気にしない。

義兄さんに言われるまで結界を張ればいいと言う簡単な事にも気づかなかった。

それくらい俺は焦っていた様だ。一度深呼吸して昂った気持ちを鎮める。


そうして俺達は聖精神王国に着いたのだった。聖精神王国の建物は全て白く正方形だった。

帝国と同じ様に結界で守られているが難無く破り中に入る。門番等はいなかった。


暫く歩いてから違和感を覚えた。『人が居ない』生活感はあるが…そう思うが特に困ることも無いので気にせずに進む。少しすると噴水のある広場に出た。正面には城へと続く長い階段がある。


俺が階段に足を置いた瞬間、辺り一面から人が出てくる。その眼に生気はなく白目を向いている。口は開きっぱなしで涎がダラダラ垂れている。その手には何かしら武器になる物を持っている。そんな奴らが四方八方から迫ってくる。


俺は臨戦態勢に入ろうとしたが義兄さんに止められた。


「対多数は任せとき。それに、こんな奴らに構ってる暇ないやろ?はよ母ちゃん助けてき」


「ありがとうございます!」


「すぐ追い付くし、その言葉は母ちゃん助けられてからにしとき」


俺達は後ろを義兄さんに任せて前に進む。

城の造りはどこも似たようなもので王座の間は直ぐに見つかった。

両開きの扉の先からは今まで感じた事も無い異様な気配がする。


俺が扉を開けようとすると、危険予知に反応があった。頭を横に少しずらすと元々頭のあった場所に莫大な熱量を持った光が直進してきた。俺は扉を蹴破って中に入る。


そこには玉座に座る聖精神と結界に包まれた母親の姿があった。

聖精神はこの国と同じように白く、人の形をとった光の様に見えた。


「今すぐ母さんをその結界から出せ。さもなくばお前の首を一瞬にして跳ね飛ばす」


「我ハ命令ヲ拒否スル。何ノ為ノ人質ダト思ッテイル?立場ヲ弁えろ」


チッ…俺は飛宝剣を聖精神に投げる。


「フッ、そレデイい。ソノマま大人しく我ガ話を聞ケ」


そして、聖精神は自らの過去を語り始めた…

ここまで読んで下さった皆様方、本当にありがとうございます!

こんな所まで来れたのはひとえに皆様のお陰です!

あと5話くらいで終わる予定なのでもう暫くカルワにお付き合い下さい!!

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